そう言えば、以前、アイアンイーターの野郎が珍しく、ここに顔を出していただろう…。
うん。

あれもラオグリムに関することで調査に来ていたらしい。なんでも奴にまつわるアイテムに関する作戦の予定があるとか…。
へぇ？

それでちょっと思いついたことがあるんだがな…。
なになに？

…いや、よそ者に何でもかんでも話すのは自分の性分にあわんな。すまなかった。忘れてくれ。
えーっ！教えてよぉ！

ちょっと気を許してくれたっぽかったのに。
ちぇっ。

ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ…

お？グィルじゃないか。珍しいな。鉱石通りにまで来るなんて。ダルザックさんは冒険中か？

ん？

うん…。

元気ないな…。おまえまさか、またヒュームのガキ共にいじめられたのか！？
いじめられたって訳じゃ…。

なっさけない野郎だな！あんなひょろひょろした奴らにおまえが力で負けるわけがないだろ！？

おまえが仕返ししないってんなら、オレが代わりに…。
いいよ、そんな…。ただね、アローン君や、エムリス君が、わかってくれなくて…。

子どもの頃のダイドッグとラオグリムみたいだわね。

わかってくれないって何がだよ！
…デッツォ君は、ジンジャークッキーっておいしいと思う？

クッキー？？

はあ？なんでそんな話になるんだ？…まあいいや。オレは食べたことないよ。あれって結構珍しいお菓子だろ？

え、そうなの？
昔後衛のレベル上げで貪り食ってた記憶…。

おいしいかどうかなんて食べてみなきゃわかんないし…。
そうだよね…。実はね、ダルザックさんのお土産で食べたことあるんだ。それで、すごくおいしかったの。

おおー。
良いお土産だねぇ。

それをアローン君とエムリス君に話したら、そんなのおいしい訳がないって…。2人とも食べたことないって言ってたのに、ジンジャーの入ったクッキーなんて…って。

確かに子どもの頃、しょうが入りクッキーって初めて聞いたとき、え？？って思ったよね。

くっだらねえ…。そんなこと言う奴らもくだらねえけど、おまえも、そんなこと言われたぐらいでくよくよしてんじゃねえよ！

その程度のことも言い返せないならもう奴らと話なんかするな！いつものように家帰って本でも読んでろ！ガルカの面汚しだぞ！
…わかった。じゃあね。

言葉は過ぎるけど気持ちはわかるぞ。デッツォ。

まったく、奴にも困ったもんだ。あれ…そういや、ジンジャークッキーって最近誰かから聞いたな…。

今ガルカの中でジンジャークッキーが静かなブームに！？

そうだ、思い出した！ダイドッグさんが、昔、好物だったって言ってた。友達と一緒に食べたって…。
ええー！？そう繋がるの？

サクッと買ってきたよ。
これは、ジンジャークッキー！？どうしてこれを…？

神のお告げが降りてきて。
なるほど…デッツォから情報を仕入れたんだな。懐かしい品だ。ラオグリムと共にそれを食べた日もあったか…。

そうだ、そのラオグリムにまつわるアイテムに関しての話だ…。どうせ、それが聞きたかったのだろう？
うん。

実は昔ラオグリムが特使としてサンドリアに派遣されたことがあってな。そのときに、友好の印として、自らが昔手にいれた防具をサンドリア騎士団に献上した。

ほほう。

どうやらそれが盗まれたらしいのさ。サンドリアにとってみれば大失態だが、バストゥークの上層部はさらにそこを突くつもりらしい。
なんと。

こちらの手でその防具を取り返し、サンドリアに対し有利なカードを握ろうと…。くだらねえヒュームの考えそうなこった。

どうだ？いっそのこと、その防具をかっさらっちまうってのは？オレとしても奴の遺品が政争の道具にされるより、おまえに使ってもらった方がうれしい。
物が手に入らなくなれば利用できなくなるものね。ふむ。

盗んだ奴らは、どうやらベヒーモスの縄張りをアジトにするゴブリン盗賊団らしいぜ。やつらのアジトを見つけて、そこを調べれば出てくるだろう。
わかった。行ってくる。

てか、サンドリア騎士団はゴブリンの盗賊にラオグリムの献上品盗まれたの？？
ミッションでは何度も城に侵入されてるし、想像以上に警備ガバガバ過ぎ！！