語り部の遺品 其の壱

白タルの散歩道

ダイドッグ そう言えば、以前、アイアンイーターの野郎が珍しく、ここに顔を出していただろう…。
りぃ うん。

ダイドッグ あれもラオグリムに関することで調査に来ていたらしい。なんでも奴にまつわるアイテムに関する作戦の予定があるとか…。
りぃ へぇ?

白タルの散歩道

ダイドッグ それでちょっと思いついたことがあるんだがな…。
りぃ なになに?

ダイドッグ …いや、よそ者に何でもかんでも話すのは自分の性分にあわんな。すまなかった。忘れてくれ。
りぃ えーっ!教えてよぉ!

ちょっと気を許してくれたっぽかったのに。
ちぇっ。

トボトボ…

白タルの散歩道

デッツォ お?グィルじゃないか。珍しいな。鉱石通りにまで来るなんて。ダルザックさんは冒険中か?

ん?

グィル うん…。

白タルの散歩道

デッツォ 元気ないな…。おまえまさか、またヒュームのガキ共にいじめられたのか!?
グィル いじめられたって訳じゃ…。

デッツォ なっさけない野郎だな!あんなひょろひょろした奴らにおまえが力で負けるわけがないだろ!?

白タルの散歩道

デッツォ おまえが仕返ししないってんなら、オレが代わりに…。
グィル いいよ、そんな…。ただね、アローン君や、エムリス君が、わかってくれなくて…。

子どもの頃のダイドッグとラオグリムみたいだわね。

白タルの散歩道

デッツォ わかってくれないって何がだよ!
グィル …デッツォ君は、ジンジャークッキーっておいしいと思う?

クッキー??

デッツォ はあ?なんでそんな話になるんだ?…まあいいや。オレは食べたことないよ。あれって結構珍しいお菓子だろ?

え、そうなの?
昔後衛のレベル上げで貪り食ってた記憶…。

白タルの散歩道

デッツォ おいしいかどうかなんて食べてみなきゃわかんないし…。
グィル そうだよね…。実はね、ダルザックさんのお土産で食べたことあるんだ。それで、すごくおいしかったの。

おおー。
良いお土産だねぇ。

グィル それをアローン君とエムリス君に話したら、そんなのおいしい訳がないって…。2人とも食べたことないって言ってたのに、ジンジャーの入ったクッキーなんて…って。

確かに子どもの頃、しょうが入りクッキーって初めて聞いたとき、え??って思ったよね。

デッツォ くっだらねえ…。そんなこと言う奴らもくだらねえけど、おまえも、そんなこと言われたぐらいでくよくよしてんじゃねえよ!

白タルの散歩道

デッツォ その程度のことも言い返せないならもう奴らと話なんかするな!いつものように家帰って本でも読んでろ!ガルカの面汚しだぞ!
グィル …わかった。じゃあね。

言葉は過ぎるけど気持ちはわかるぞ。デッツォ。

白タルの散歩道

デッツォ まったく、奴にも困ったもんだ。あれ…そういや、ジンジャークッキーって最近誰かから聞いたな…。

今ガルカの中でジンジャークッキーが静かなブームに!?

デッツォ そうだ、思い出した!ダイドッグさんが、昔、好物だったって言ってた。友達と一緒に食べたって…。
りぃ ええー!?そう繋がるの?

白タルの散歩道

りぃ サクッと買ってきたよ。
ダイドッグ これは、ジンジャークッキー!?どうしてこれを…?

りぃ 神のお告げが降りてきて。
ダイドッグ なるほど…デッツォから情報を仕入れたんだな。懐かしい品だ。ラオグリムと共にそれを食べた日もあったか…。

白タルの散歩道

ダイドッグ そうだ、そのラオグリムにまつわるアイテムに関しての話だ…。どうせ、それが聞きたかったのだろう?
りぃ うん。

ダイドッグ 実は昔ラオグリムが特使としてサンドリアに派遣されたことがあってな。そのときに、友好の印として、自らが昔手にいれた防具をサンドリア騎士団に献上した。

ほほう。

白タルの散歩道

ダイドッグ どうやらそれが盗まれたらしいのさ。サンドリアにとってみれば大失態だが、バストゥークの上層部はさらにそこを突くつもりらしい。
りぃ なんと。

ダイドッグ こちらの手でその防具を取り返し、サンドリアに対し有利なカードを握ろうと…。くだらねえヒュームの考えそうなこった。

白タルの散歩道

ダイドッグ どうだ?いっそのこと、その防具をかっさらっちまうってのは?オレとしても奴の遺品が政争の道具にされるより、おまえに使ってもらった方がうれしい。
りぃ 物が手に入らなくなれば利用できなくなるものね。ふむ。

ダイドッグ 盗んだ奴らは、どうやらベヒーモスの縄張りをアジトにするゴブリン盗賊団らしいぜ。やつらのアジトを見つけて、そこを調べれば出てくるだろう。
りぃ わかった。行ってくる。

てか、サンドリア騎士団はゴブリンの盗賊にラオグリムの献上品盗まれたの??
ミッションでは何度も城に侵入されてるし、想像以上に警備ガバガバ過ぎ!!