200年のすれ違い 其の弐

白タルの散歩道

ダイドッグ なに?クゥダフの斑卵を持ってきたか!これで奴の嘘は暴かれたって訳だな!
りぃ たまたま卵持ってなかったときだったかもしれないよ。

あのNM倒してたとしても、卵は置いてきたんだろうけど。

ダイドッグ ふん!何が語り部だ…ただの嘘つき野郎だったんじゃねえか…。

あれ?なんだか寂しそう?

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アイアンイーター お久しぶりです、ダイドッグさん。

うお!先輩!?
突然だな!

ダイドッグ てめえ!パグダコ…いや、アイアンイーターじゃねえか!ヒュームの犬がこんなところで何を!

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アイアンイーター ちょっと調べごとがありまして。それよりも、ラオグリム様のことを 話してらしたようですが…。
ダイドッグ あ、ああ…その通りだ。あの嘘吐き野郎、自らの名声をあげるために倒してもないクゥダフを…。

アイアンイーター …どういうことですか?
りぃ かくかくしかじかで。

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アイアンイーター なるほど…。あなたはまだそんなことを言ってるんですね…。

ガルカは荒っぽい言葉遣いの人が多い印象だけど、先輩はすごく丁寧に話すのね。

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アイアンイーター あのお方は国民の利益のために獣人と戦いつづけてはきました。しかし、己の利益、名声のためにアイテムを奪うようなことは、決してしませんでした…。

なんて立派な。

アイアンイーター 国からの指令はそのクゥダフを倒せ、でした。そのアイテムを取ってくることではなかった。
りぃ なるほど。

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アイアンイーター 一方的な国からの指令に疑問を抱いたことも数多くあったと聞きます。
ダイドッグ そんなこと、わかるものか!

アイアンイーター それともうひとつ、お教えしましょう。そんなラオグリム様が、一度だけ、自分の意志で、モンスターからアイテムを奪ってきたことがあったと…。

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アイアンイーター それは、ある友人との約束を果たすため、ある靴を仕上げるという目的のためだったそうです。
ダイドッグ 靴…?まさか…。

アイアンイーター オズトロヤ城のリーチからしか得られない貴重な品パラサイトの皮を使い、その友人に靴を作ったとのことです。

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アイアンイーター その友人は口は悪いが、唯一語り部である自分と対等に付き合ってくれたと…。

言いたいだけ言って行ってしまった。

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ダイドッグ …まさか、奴が自分からオズトロヤ城に行ってリーチを…。そんなはずはない。そんなアイテムも聞いたことがないし、そんな高価なものが必要な…。

…その皮取ってくるんだね。
わかったよぉ。

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落とし穴の扉を越え…

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道中確認してきたレバーのカギを回し…

ずーっと移動して…

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やっとついたよ!!
オズトロヤ城、本当に面倒くさすぎ!!!

てかこれリンクするよね!?

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ですよねー!!!

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りぃ 取ってきたよ。
ダイドッグ こ、これは…パラサイトの皮!どうしてこれを…!?

りぃ ラオグリムを信頼できる証拠が欲しかったんでしょう?
ダイドッグ 本当にオズトロヤ城のリーチから手に入るのか…あいつは…ガキの頃の約束を守ってあんなところまで…。

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ダイドッグ 確かに俺はこのパラサイトの皮を使って作られた靴を持っている。それは…「約束のものだ」とだけ書かれた手紙と一緒に送られてきた。

直接貰ったんじゃないんだ。
忙しかったのか、恥ずかしかったのか。

ダイドッグ 約束…きっとあのときのことだろう…。

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おおっ、ちびっ子!

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ダイドッグ ラオグリム!おまえ、走るの遅くないか?
ラオグリム すまない。どうも大人たちがくれるものが体に合わなくてな。特に靴がどうにも無駄な装飾が多い。

語り部と崇められて、いろいろ飾り付けられてるのかな。大変だぁ。

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ダイドッグ けっ!おまえは甘やかされすぎなんだよ!語り部だかなんだか知らねえが、靴ぐらい自分で選んで手にいれろよ!
ラオグリム しかし彼らの好意を無にするわけにはいかないのでな。

これは確かに子どもらしからぬ喋り口だわ。

ダイドッグ だあっ、もう、うっとうしい野郎だな。ほら、これやるよ。この前2個セットで手にいれた靴だ。なかなか歩きやすいぞ。
ラオグリム すまない…。なにか謝礼をしたいのだが…。

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ダイドッグ へっ、なんでも皆からもらえるおまえからもらったってうれしくねえや。おまえが自分の力でいいもの手にいれられるようになったら、何倍にもして返せよ!

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ダイドッグ きっと、そのときのことだろう。…覚えてるかよ、そんな昔のこと…。

あの子がこんなにいかつくなっちゃった…。

ダイドッグ とにかく、おまえには世話になった。そのときの靴も古くなった。このパラサイトの皮で、今持っている靴を修理するとしよう…。

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ダイドッグ そして、戦場に出なくなって久しい俺にはもったいない品だ。おまえに使って欲しい。明日にでも取りに来てくれ。
りぃ おおっ、ありがとう!

しかし、ラオグリムはそんな昔の約束覚えててちゃんと果たして。
普通の靴を友達からもらえたのがよほど嬉しかったんだねぇ。

語り部じゃない、普通のガルカに生まれたかった。とか思ってたのかな。

ー そして明日 ー

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ダイドッグ ほら、例のものが完成したぞ。ラオグリムの形見みたいなもんだ。大事に使ってくれ。
りぃ おお…ガルカサイズだったものをタルタルサイズに!大変だったでしょう。ありがとう。

10人分くらい作れそうだな!?

ダイドッグ よそ者に礼を言うのは気にくわんが…。…感謝している。それだけは伝えておくぞ。

ファイターカリガを手に入れた!