……うんうん、そうなんだ。それでね……あ。ごめん、ちょっと待ってて……。

ゴメンね。何か用？

ルトはりぃの持ってるアイテムを指差した。

ごきげんよう♪

ん？ルト？

あなた、りぃの持っているシグナルパールについて、何か知らないかしら？

シグナパール？

シグナルパールの事、知りたいの？いちおう知ってはいるけど……、実際に見るのははじめてだわ。
あら、あなたでも見るのははじめてなのね。ということは、もしかして……

ごにょごにょごにょ……。
うん。うん。そうよ。でも、なんで小声なの？

ちょっと……ね。で、それっていくらくらい……。
え～とね……。ごにょごにょごにょ……。

ええっ！！あのパールってそんなにするの！！？
うわっ！いきなり大きな声出さないでよ！

そんなにびっくりするほど高いの！？

天光の鏡持ってるし、ヤーガウミガ何者…？

噂をすれば！！？

あっ、ヤーガウミガ！ちょっとちょっと！

あれ？行っちゃった。

もう、聞こえてないのかしら！りぃ！ちょっとヤーガウミガを呼び戻してくれる？
モグハウスの方行っちゃったから追いかけても…

何やってるのよ！シグナルパールがあるでしょ。それで呼び戻しなさいよ。
はっ、ハイッ。

リーン　リーン

……何か用かい？
んも～～。何言ってるのよ！さっき呼んだじゃない。

そう。ごめん。急いでたから気づかなかったよ。

それなら仕方ない。

まぁ、いいわ。これからは、そんなこともなくなるんですもの。

……？
？

え～とねぇ……。その～、ほら。わたしもよくヤーガウミガといろいろと連絡をとらなきゃいけないことが多いじゃない？そんなときに、さっきみたいなことがないよう、いつでも連絡がとれるようにしておきたいのよ。
……ふーん？

わたしにもシグナルパールをちょうだい♪
ダメだよ。これは特別なものだからね。

あっさり断ったァー！！

それに、最近少し忙しいんだ。あまり呼び出されると困るんだよ。

りぃは特別ってことなのね。

でへへ。

……その、りぃにも呼び出しを控えてもらわないとダメかもね。
あら。りぃは特別というわけではないのね。
ん……。

ガーン。

っと、そうだ。急いでたんだ。この話はここまでね！

……あやしいわ。
しくしく。

りぃ、最近何かヤーガウミガに迷惑かけたりしたんじゃない？
わかんない。

なんだか、呼び出しを控えてほしいとか言って、プライベートに触れてもらいたくないって感じだったわ。
しくしく。

そんなに気を落とさないでよ。わたしの想像をちょっと言ってみただけじゃない。本当にそうかは分からないわよ。まぁ、それとなく聞いておいてあげるから、また後でわたしのところに来るといいわ。

ー　しばらく後　ー

あ……、りぃ。何か用？
ヤーガウミガは何て言ってた？

え？　ええ……。ちゃんとヤーガウミガに話を聞いてきたわよ。聞いてきたけど……。

ん～～～。 ……ちょ～っと、りぃには言いづらいというか、なんというか。
えっ。

うん。ゴメン。やっぱりわたしの口からは言えないわ。
何事なの！？

どうしても聞きたい？ダメダメ。こればっかりは言っちゃうわけにはいかないもの。

それでもどうしてもっていうなら本人に聞いてちょうだい。……まぁ、絶対にしゃべらないと思うけどね。

私、何かしたのでしょうか…。
ううっ。

ヤーガウミガならたしか、南サンドリアに出かけたはずよ。ただ、もう1度言うけど、絶対にしゃべらないと思うから、そのつもりでね。