おお、いいところに来たな。トリオン王子様がお呼びだぞ。お前に冒険者の証が発行された時の活躍なぞを、どこかでお聞きになられたようだ。
王子が？

謁見の準備が整い次第、ドラギーユ城のトリオン王子様のお部屋へと急ぐがいい。
はーい。

王子が何の用だろうね？

しかし、他の国の人であってもたかだかランク3で、王族の居室の前までこんな簡単に来れるって危険すぎやしませんかね…。

こんにちはー。
ああ、りぃか。サンドリア出身の凄腕の冒険者として、勇名を馳せているようじゃないか。

へっへ。

他国に足を伸ばした際、獣人軍の前線基地にて幻獣と戦い、これに見事、勝利したという報告も受けている。

ベチッとのしてきました。

闇の王復活か…。悪しき存在は、世に絶えることがない。

…しかし、それを迎え討つ正義もまた、絶えたりはしない。そうだろう、りぃ？
ハイッ！王子ィ！

トリオン王子、正しく正義の味方って感じだねっ。

北の地から戻ったばかりだが、今、王立騎士団がやるべきことはひとつ。サンドリアを、我が物顔で荒らしまわるオークどもを根絶やしにすることだ！

確かにちょっと押し戻さないと、かなり攻め込まれてて危険だよね。
ゲルスバ砦とか、街の裏の高台取られてて防衛貧弱すぎ…どころが超々危機でしょ。

既に、オークどもの要塞ダボイには王立騎士団の斥候を送り込んである。
そっちかい。

この斥候には、現状のオークの兵力、また地理情報、補給経路などを調べさせている。うかつに攻めても無駄に兵を失うだけだからな。

ふむふむ。

…しかし、その斥候からの調査報告が遅れている。一体、どうなっているのだ！
えぇ…。

あれ？この前ダボイにいる騎士団の斥候から報告書貰ってきたばかりだよ。あれじゃダメなの？
…なに？神殿騎士団の斥候も、ダボイに入っているだと？それは一体、誰の命令だ？

ピエージェ王子。
…。フンッ、やはりピエージェか。またやつがおかしなことを考えているようだな。

おかしな？

ああ、オークから楽園の扉情報を得たいと言ってたなぁ。
妙なことだよねぇ。

しかし、構うことはあるまい。りぃ、今からダボイへ行ってくるのだ。
はーい。

いいか？ダボイに派遣されている王立騎士団の斥候クマリコンから、王立騎士団ダボイ調査報告書を受け取ってくるのだ。さぁ、行くがいい！

ダボイにワープ！

あれ？
ロシュフォーニュとヴォーダラムだ。

結局、無駄足か。
…ああ。オークも何かを探しているようだから、もしやと思ったのだが…。

この2人が探してるのは、剣だっけ。

しかし、私たち以外にも剣を探している者がいるのは、間違いないようだ。そいつに先を越されたか、もしくは…。
…やはり…。姉君に尋ねなければならない。

ロシュフォーニュのお姉さん？

成人の儀の際に、姉君は父上から、剣のすべてを教わっていたはずだ。
…厄介だな…。

手を貸してくれ、ヴォーダラム。姉君は必ず、俺に何か残しているだろう。俺はそれを探してみようと思う。

謎すぎる。

ロシュフォーニュ、貴族っぽいなぁ。

お姉さんが剣のすべてを教わってるのが厄介？
まだ全然分からん～！

さて、トリオン王子の斥候は～。
ちょっと向こうの方にいるらしいのよね。

あっ、いつもうろうろしてるこの人がそうだったのね。

なんだ！？悪いけど急いでるんだ！
あなた斥候でしょ？トリオン王子が報告書はやく欲しいって。

…なに！？トリオン王子から調査書を受け取れと命じられたって！？た、助かった！

助かった？

実はオレ、どうも道に迷っちまったようなんだ。さっきから同じようなところをグルグル回っててなぁ～。
斥候が方向音痴とか絶望的過ぎる！！！

ダボイの奥地に関する調査で、大変なことがわかったのに、サンドリアの王立騎士団へ伝えることができなくて弱ってたんだ。おまえが来てくれて、本当に助かったよ。
ヨ、ヨカッタ…。

…ほら、これがその調査書だ。さぁ、急いでトリオン王子に手渡してくれ。
ありがと。

ダボイの奥地では、王立騎士団のベルナールとタルタルの魔道士様が騎士団の援軍を待っているはずだ。だから必ず、その調査書をトリオン王子に手渡してくれ。

ああっ、その魔道士様は、サンドリアの援軍が来ないことを理由に逃げ続けている、耳の院院長であり魔法学校校長のセーダルゴジャル！！

これは魔法学校の危機にも関わることだから、きちんと話を進めてもらわねばっ。

だいじなもの:王立騎士団ダボイ調査報告書を手にいれた！

よし、戻ったか！さっそく、その王立騎士団ダボイ調査報告書を見せてもらおう。
はい。どうぞ。

なんと驚くべき報告だ！これはすぐに兵を出さねばならぬ！

…ん？初耳？

セーダルゴジャルと一緒にいるサンドリアの騎士が、援軍を要請してからずいぶん経つのにまだ来ない。って言ってたんだけど…。もしかして、あの斥候が第一報を持ったままずーーーーーーっと迷子で一度も報告が届いてなかったの！？

向いてない！斥候に向いてなさすぎるよ！！！

いや、しかし…。王立騎士団だけではいかんな…。クソ！神殿騎士団の協力が要る！！

オーバーロードとかいる奥修道だものね。
総力戦で行かないと勝てそうにないなぁ。

おい、ペルフォマン！ピエージェとクリルラは、今、どこにいる！？

クリルラは、神殿騎士団の団長だね。

はっ！クリルラ様は、神殿騎士団の控え室に……ピエージェ様は…

りぃ、おまえの任務は終了だ。ご苦労だった！
はーい。

ここからは騎士団の管轄だし、私が首を突っ込む場面じゃないものね。
あとは王子たちに任せましょ～。