先代の遺品 其の壱

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Jaucribaix ……うむ、お主か。いまこのノーグで少々厄介事が起こっておってな。すまぬがお主の力を貸してくれぬか?
りぃ いいよ。

Jaucribaix 何度もすまぬな、恩にきる。今回の件についてはギルガメッシュ殿から話がある。では、部屋の方へ案内しよう。

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りぃ おじゃましまーす。

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ギルガメッシュ よくきてくれた、りぃ。早速だが今回の件について話そう。厄介事ってのは、ノーグに賊が入りやがったのさ。
りぃ えぇ?海賊のアジトに盗賊が?

ギルガメッシュ 俺たちも海賊やってるからな。まぁ大方、商売敵の仕業だろうと踏んではいる。いま賊の行方を追わせてるとこだ。

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ギルガメッシュ 賊同士の争いなんざ本来自分らで解決せにゃならんことは百も承知だ。だが盗み出されたモノがモノだけにこうしておまえにきてもらったという次第だ。
りぃ 何を盗まれたの…。

あまり聞きたくはないけれど。

ギルガメッシュ その賊が盗み出したのは先代の遺品の1つ、明珍桃形兜って兜だ。だがな、そいつはただの兜じゃねぇんだ……。

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ギルガメッシュ 要するにやばい代物の1つでな。大戦末期、先代のおやじが北の地で苦闘の末魔人を封印したって曰くつきの代物だ。事実、その兜には幾重もの封印が施してあった。
りぃ えぇ…。魔人…?

倒せない強さだったから封印した系かな。

ギルガメッシュ 逆にそいつが原因で賊の目に止まっちまったのかもしれねぇがな。

物好きすぎるでしょ。

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ギルガメッシュ でだ、おまえにはその賊を追って、兜を取り戻してもらいたい。世界を走り回ってる冒険者にゃ、簡単な仕事だろう。……それだけですめばの話だがな。
りぃ うへぇ。

ギルガメッシュ 万が一ってこともある。兜の封印が解けちまったときは、お前の力が必要だ。いま賊の行方を追わせてはいるが今回の件は、ごく一部の者にしか知らせていない。

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ギルガメッシュ どいつもなかなかの手練れだ。そいつらにはおまえのことを伝えておこう。有力な情報の1つや2つすでに掴んでいるかもしれん。まずはそいつらを当たってみろ。

…。

どこにいるのか教えてくれなかった!!!
ギルガメッシュはいつもこうだよ!ひどい!

助けて用語辞典ー!

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Phoochuchu あんた、りぃだろ?話で聞いた通りの風貌だったんでね。すぐにわかったよ、よくきたね。

何て伝えられてたのか気になる…。

Phoochuchu あたしが掴んだ情報だったね。兜を盗んだ奴は、盗賊団でも大泥棒でもないそこらにいるような、ただのシーフさ。でっかい仕事して業界に名を売ろうとしていたね。
りぃ なるほどね。

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Phoochuchu そこの宿屋で聞いたから確かだよ。何度もセルビナって港町とを往復し戻ってきては宿の客相手に愚痴をこぼしてたそうだ。それがある日を境にぷっつり、消息不明だとさ。

セルビナとマウラを行ったり来たり?
ふむ。どんな理由だろう。

海賊船が出てくるパターンとか調べてたのかな。
ノーグの人が少なくなってる時を見計らうためとかで。

Phoochuchu 海賊船の航海記録とそいつの消息が不明になった時期をみてまず間違いない、ノーグからの消息は残念ながらあたしにもまだわからないよ。

あー、もしかして海賊船に乗り込んだのかな。

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Phoochuchu あたしはてっきりアタリだとかぬかす盗賊団の仕業かと思ったんだけどね、盗人の正体がわかったときは思いっきり拍子抜けしちまったよ。

アタルフォーネ盗賊団…。
絡んでたら大変なことだわ。

Phoochuchu まぁ、一旗あげようって若い輩の気持ちも、そりゃわかるけどさ。手を出す相手を見誤ると大怪我するってのを知らないおのぼりさんが多い業界でもあるんだよね。

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次はジュノ。

Sanosuke お主がりぃだな。長話はあまり好きではない、手短に伝える。
りぃ お願いします。

Sanosuke 兜が盗み出された日の同刻だが、奇妙な兜を身につけた者が、チョコボにも乗らずザルクヘイム方面へ歩いていたという。
りぃ ノーグで盗んだのと同じ時間にジュノから歩いてザルクヘイムへ??

魔人の力でワープしたとか!?

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Sanosuke 私はサンドリアから来たが道中そんな者の話は耳にしたことがない。途中でその者がジュノへ戻った可能性もある。

ふむ。

Sanosuke ほぼ同刻とはいえ奇妙な兜という点がひっかかる。私はもうしばらくジュノで情報を集める。お主は他を当たってくれ。

とても同じ人とは考えられないけど、同じ可能性がとても高いということね。

Sanosuke ああ、1つ忘れていた。

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Sanosuke バストゥーク鉱山区(J-6)。1階にある古びた部屋に今回の情報のまとめ役がいる。有力な情報が聞けるかもしれん。いってみるといい。
りぃ わかった。ありがと。

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錬金術ギルドの前のここだって。

りぃ おじゃましまーす。

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Ren よくきたな、りぃ。君の噂はかねがね聞き及んでいるよ。来て早々だが、つい先刻、有力な情報が入った。私はこれからその真意を確かめに行く。

ど、どんな噂でしょうか…。
よく道に迷うとか…?

Ren 場所はここより北東。「パルブロ鉱山」と呼ばれる場所だ、君の方が詳しいかもしれんがね、奇妙な兜を身につけた者がその鉱山の奥へ入っていくのをみたらしい。

なるほど、ジュノからザルクヘイムに行ったけど、ロンフォール方面には来なかった…からグスタベルグね。

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Ren ジュノでサノスケが聞いた人物に多分間違いないだろう。いったいなぜパルブロ鉱山の奥へ向かっているのかは私には皆目見当もつかないがね。

うーん。
魔人の封印が解ける何かがあるってことなのかなぁ。

Ren この周辺を荒らす獣人クゥダフが根城にしているとも話をきくが鉱山の奥になにかあるのだろうか……?

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Ren 君も気になるならそのパルブロ鉱山に来てほしい。準備もあるだろうから、済んでからで構わんよ。私は先に行っている、ではまた会おう。

行っちゃった。

私も行くかー。