魔蛇の封蝋 其の弐

この先、武器を外してないと入れないのよ。

Arzizah 貴様、この白門の向こうが気になるのか?この先は皇民街区。市民権ある者と、聖皇の御許しある者しか通すことはできない。
りぃ 来るように言われたの。

Arzizah なに?ラズファード様から召喚命令を受けているだと……?ちょっと待っていろ。今、確認してこよう。
りぃ ありがと。

Arzizah 失礼しました。確認がとれました。お通りください。ご存知でしょうが、あの通用口を抜けると皇民街区に出ることができます。

敬語になって敬礼までしてくれた!

Arzizah ……なぜ、傭兵風情が?

そりゃ不思議だろうて。

ラズファード よく来てくれた、りぃよ。エジワ以来だな。
りぃ うん。

ラズファード 今日、来てもらったのは他でもない。君を優秀な傭兵と見込んでのことだ。

優秀!

アミナフ サラヒムの特別レポートによりますと……りぃは、魔笛を求めて、我が国の内外を東奔西走していた、とのことです……。

特別レポート?
サラヒム社が皇宮に提出してる?

ラウバーン 相違ないか?
りぃ うん。

そういえばそうだった。
なんかもう色々ありすぎて何お願いされてるのか忘れちゃってるよ。

ラズファード それはご苦労だった。だが……。君に持たせている魔笛指向儀には、魔笛の反応がいっさいなかったのだ……残念だがな。皇立文化財調査事業団のガッサドも、嘆いていることだろう。

あっ、そういえばそんなの持ってた!
ガッサドから預かったんだよね。

反応が無かったってことは、エジワでアヴゼンが掘り当てたぐるぐるのアレって魔笛ではなかったんだ。

カラババ様が持って行ったけど、今どこにあるんだろう。
ウィンダスに持って帰ったのかしら。

ラズファード しかし……我々は、魔笛の探索を諦めるわけにはいかない。我が国に太平をもたらし、聖皇様の御心を安んじるためにも。

ラズファード そこで、だ。もう一度、君を見こんで新たに頼みたいことがある……。

なんだろう。

ラズファード はじめよ。
ラウバーン はっ。

ラウバーン 無手の傀儡師、アフマウのことは知っているな。
りぃ うん。

ラウバーン 実は、失踪したのだ。
りぃ えっ!?

ラウバーン つい、先日な……。
りぃ どうして?

ラズファード その様子……やはり、初耳だったか。あれと既知の間柄の君ならば、もしや……と思ったが。

こっちに来てるかもしれないと思ったのね。

ラズファード やはり、捜索網を広げるしかなさそうだ。

ラズファード ここは頼む。私は将軍どもに掛け合ってこよう。
ラウバーン はっ。

ラウバーン もう、わかったであろうが宰相様の頼みというのは他でもない。傀儡師アフマウの捜索だ。
アミナフ アフマウさまはご自分の人形の1体、アヴゼンを捜しにエジワ蘿洞に行ったものと我々は踏んでいます。

エジワでいなくなったからそこに行ってみるのね。

アミナフ その根拠としてもう1体の人形、メネジンも行方がしれずアフマウさまが伴われたものと思われるからです。

聖皇がいなくなって、聖皇の真似ができるメネジンもいなくなったって国の運営大変なことになってるのでは。

ラウバーン 先に、我々はリシュフィーという者を派遣してはいる。しかし、1人ではなんとも心もとない。
アミナフ 不滅隊が迎えに来たと知れば、アフマウさまはお隠れになり出てこない可能性もありますから。

ラウバーン りぃよ。宰相様の御下命である。ただちにエジワへ急行し、不滅隊隊士のリシュフィーと合流。手分けして、アフマウを捜索せよ。
りぃ うん。わかった。

ラウバーン 案ずるな。社には私から連絡しておく。

助かる!!!