
ラミア待てぇ~!


……まだ、見つからんのか?
本当にラミアが従ってる。

ははっ。八方手をつくしてはいるのですが、何分にも、迷路のような場所でして……。
言い訳は聞きたくない。

お前たちがラミアの嗅覚ならば、というから諸将の反対を押し切り、禁を破ったのだ。陛下を無事に保護するまで、帰れんと思え。
御安心ください。このラミアは、我らが錬金術の粋を集めて改良を加えたもの……必ずや御期待に応えましょう。
研究は続けてたってことかな…。

だと、いいがな。

ん…?
ラミアを追っかけてたらここに来てしまった。

驚かせてしまったようだな。りぃ。
う、ん。

とんだ失態を見せてしまった。まさか、お前がここまで足を伸ばしていようとは、思わなかったのでな。
あれっ、見てはいけないものを見てしまっただろうに、怒られたり殺されたりしない。
ラズファードも私をかなり信用してくれてるってことかしら。

! やはり、か……。

あれハ?あれハ?アノ、あかイよろいノひと……。

……はて、丞相に似ておるが……。
まさか!……見間違いよ……きっと……。

どうした?ラミアと馴れ合う自国の者にショックでも受けたか?

それとも、あの赤い鎧の男……見知っているのか?
……ええ。

だろうな。何しろ、あいつは皇国の……
……兄……です。

……なに?
マウの兄さま……です……。
まさかの答えでさすがのルザフもびっくり。

ラミアは、なんと言っている?
それが……確かに、この辺りにいると……。
ならば、もう一度、しらみ潰しに捜せ!
御意……。

ウソよ……。

!……マウの傭兵がいる……。

……そうだわ!きっと、なにか事情が…………そう、きっと複雑な……事情があるのよ。聞けばわかるわ!

兄さま!!!

……。

……仕方ないな。……連れてってやるか。


アフマウの方に向けた手をクイッと上へ向けた。


浮いたぁ!

浮かせることができるし、飛ぶこともできるの!?

ラミアが気づいたっぽい。

!






……お前……。