双角の仕事人 其の弐

マムークのここらしいけど…。

ん?

Teepapa わっ! でたっ!

あれ?
兵士の人、双角の仕事人はマムージャだったって言ってたけど、マムージャの角1本だね?

Teepapa まて、こら!さあ、捕まえるよ!

戦闘になった…けど、かなり弱いぞ?

??? : ちょ、ちょっと、待って!待ってください!

流暢に喋った!?

おお!?

Teepapa ……マムージャじゃなくて人が変身してたのか。そういえばここにはマムージャに変身できる秘密の液体があるって聞いたことがあるよ。

まさにこのツボに入ってるやつだわ。

Teepapa でもその格好……。お前、いったい何者……?

ターバン巻いてないけど、兵士と同じ服よね。

Teepapa 皇国兵をぼこぼこにしたのはお前?そもそも、ドゥールーンはどこに?
??? : ち、ちがうんです。ちがうんです!ちょっと、おちついて聞いてください。

ドゥールーン 僕が、ドゥールーンです。全部僕が仕組んだことなんです。
Teepapa どういうこと?

自分で計画的に行方不明になったと?

ドゥールーン ……そもそもは、軍に対する疑念から、やったことです。
Teepapa ぎねん?

ドゥールーン ええ、たしかに僕は皇国軍の兵士ですが正直、軍のやり方は嫌いです……。

ドゥールーン 本来、軍は国民を保護し、国土を守るためにあるべきですよね。しかし、アルザビが幾度となく、獣人に襲われているのに皇国正規軍はなにをしているんです?

ドゥールーン 義勇兵や傭兵を矢面に立たせて自分達は高みの見物、まるで見捨てているかのようじゃないですか。

Teepapa ……まあ、そうね。だから聖皇ナシュメラに対する批判も多い。

わざとに襲われているのか、本当にもう軍の体力が無いのか。

ドゥールーン 僕は名ばかりの軍、皇国軍に属しているのが嫌になりました。疑問を感じながら任務を続けるよりも、除隊して、他に道をみつけようと思ったのです。

ドゥールーン しかし、たかだか一兵士とはいえ、僕も正規兵。一度は聖皇に忠誠を誓った身ですし、国の機密もいろいろと知っています。辞めるのは許されぬことでした……。

うーむ、厳しいのぅ。

ドゥールーン ……そこに、「双角の仕事人」のことを知ったのです。正体が分からない、奴らの噂を利用して、自分が行方不明になったことにしよう、と。

なるほどねぇ。

Teepapa ひとまずマムージャに変装して、忘れられた頃に、隊を脱走する……。なるほど……、考えたもんだね。
ドゥールーン お願いです。どうか見逃してください。

ドゥールーン 結局、「双角の仕事人」など存在しなかった、僕は獣人に殺されたと、お伝えください。
Teepapa ……「双角の仕事人」が存在しないだって?

Teepapa いいかい、よっく聞きな。「双角の仕事人」ってのは……

Teepapa あたしらのことだよ!!
ドゥールーン !!

えーっ!?

ガルカじゃないし、小さいし、なんか人増えたし!?

Teepapa 名前を勝手に騙られて、何事かと思って様子を見に来たんだ。
ドゥールーン じゃあ、あなた達が、噂になってる、あの数々の所業を……。

Ibadeen ああ……。姐さんの血も涙もない制裁で地面に叩きつけられた奴らは数知れず……うぐっ

コンボの音!!

Mashubl 双角、ってのは、恐れをなした奴らがそのツインテールを模していつしかそう呼んだ……ぐぁっ

タックルの音!?

Teepapa まったく……。人聞きの悪い通り名がついたもんだ。

部下を容赦なく叩きのめす…!ヒィ!

Teepapa なんか血も涙もない一団、みたいに言われてるけど、冗談じゃない。ただのチンピラみたいに言わないでよね。

ち、違うんですか?
これで違うんですか!!?

Teepapa あんたの言うとおり、皇国軍は、弱い人々には何もしてくれない。例えば、獣人に攫われていった人の残された家族は?

Teepapa 父親を戦いで亡くしてしまった子供は?その無念を誰が晴らしてくれる?アトルガン皇国か?聖皇ナシュメラか?

Teepapa 力のない者が、金や法律、理屈だけで、どうやって幸せになれる?とくに、この国ではね。

なんか…アトルガン皇国の中枢部、腐ってる?

Teepapa あたし達はちょっとその手助けしてるだけ。
Ibadeen 姐さんを怒らせないほうがいいぜ。
Mashubl 姐さんは仕事人の旅を続けてるんだぜ。

生き返った。

Teepapa ドゥールーン、本当に軍を抜ける覚悟があるなら、騒ぎが収まるまで、あたしらが匿ってやるよ。
ドゥールーン ほ、本当ですか?

おお。
志ある人には、兵士だろうと分け隔てなく手を差し伸べるのね。

Teepapa ああ。りぃ、あとの始末はまかせたよ。例の皇国兵には適当にいっといて頂戴。
りぃ えっ…しょうがないなぁ。

Teepapa また、何処かで会うこともあるだろうけど、そん時は敵じゃないといいわね……、ふふふふふ。
Ibadeen 敵じゃないように願っておけよ!
Mashubl あばよ!

また会いたいね。
ミッションで出てきたりするのかしら。

Teepapa ほら行くよ、お前達!ドゥールーンもきりきり歩きな!
ドゥールーン は、はい!

ミラザーン おお、無事戻ってきたか!で、どうであった?
りぃ えーっと…。

ミラザーン なに……?「双角の仕事人」などただのでたらめ……?いたのは普通のマムージャでドゥールーンは依然行方不明のまま……。

ミラザーン ふむ……そうか。ご苦労だった。しかし、どうも腑に落ちんが……。まあ、そのマムージャを始末してくれたならよしというところか……。

ごめんねぇ。
無理矢理連れ戻しても除隊したいがためにもっと大きな問題起こしそうだし。
仲間の人たちは心配だろうけど、これが誰も傷つかずに済む一番の方法な感じだよね。

ミラザーン これは礼だ。とっておくといい。また何かあったら力をかしてくれよ。
りぃ うん。ありがと。

アトルガン霊銀貨を手にいれた!