来たな。ベルナー軍務大臣から新しい依頼が届いているぞ。もちろん引き受けるな?
うん。
やだけど。
賢明な判断だ。では、依頼の内容を話そう。
実はガルカの民の一部が不穏な動きを……いや、はっきり言おう。内乱を企てているらしいのだ。
ん?
この人たち、ブログには書いていないけどクエストで出てきた。
「鍛冶の響き」ってやつだったかな。
敵の鎧の装甲が強力になったから、対抗する武器を作ろうと頑張ってた。
とても内乱を起こすようには見えなかったけど…。
裏で糸を引いているのは共和国防会議のペイルイーグル議長らしい。
あっ、この人がペイルイーグル?
……知ってるかもしれんが先の選挙戦で、プリーン大統領は生活向上と教育制度の改革を訴えて当選しただろう。
へぇ。
しかし、戦争勃発により公約の実行が遅れ、選挙で大統領を支持したガルカの民の不平が増している。議長は血盟軍侵入の混乱とガルカの民の不満に乗じて政権を転覆しようとしているらしいのだ。
えぇ。
戦争で計画が狂ってしまったのは仕方ないと思うけど、公約が守られないって不満が出るのも、まぁ、そうなるよね。って感じね。
議長は軍団長時代、「グロウベルグの荒鷲」と呼ばれた猛将。議長を支持する将兵が内乱に加われば、共和国の崩壊は避けられない……!……だが、幸いベルナー軍務大臣が、議長に先んじて着々と手を打っておられる。
あの見た目のヒュムおっさんはろくでもない奴が多い気がするからどうせ悪役だろうと思ってたけど、ベルナー軍務大臣実は正しく頑張ってる人の可能性?
そう、今回のお前の仕事は内乱を未然に防ぐため、とある情報の裏づけをとることだ。
議長は、ガルカの民の長老ウェライとその同居人グンパに接触しているらしい。
ウェライがまだいるし、グンパが大人!!
転生前なのね。
その2人が、内乱準備のため、大量の武器を保管しているという噂があるのだ。
えぇ…?
それはいくらなんでも馬鹿な。と言える。
おまけに、ウェライはパグダコという子供にまで剣術を教えているという。子供まで内乱に巻き込むつもりなのだろうか……。
パグダコ?
聞き覚えが…。
あー!アイアンイーターの本名だわ!
そっか、アイアンイーター20年前は子どもだったのかぁ。
お前はウェライとグンパの身辺を洗ってくれ。頼んだぞ。
うん…。
無実を洗えばいいのか。
え、ウェライさんとグンパさんに会いたい?……何の用ですか?
うーん、最近困ってることありませんか、みたいな…?
あなたも私たちのことを調べに来たのか?
あ、ウェライとグンパ。
……やはりそうか。顔にそう書いてある。
誰に吹き込まれたのか知らないが、私たちは内乱などもくろんでいない。
疑われてるって知ってるのね。
……ガルカの民のなかには、確かに大統領に不満を抱いている者もいる。ウェライはそんな者たちに、気持ちを鎮めるよう説いてまわっているのだぞ。
流石です。
やっぱりそうだよねぇ。
さぁ、この話はおしまいだ。パグダコ、剣術の練習を怠るなよ。ミスリル銃士隊への道は、まだ遠いぞ。
私は現代のバスのクエやミッションをやってふたりの人となりを知ってるから信じられるけど、知らない人だとこういう言われ方したら逆に怪しんでしまうかも。
ウェライさんは僕に会うと、いつもああ言うんです。僕、将来ミスリル銃士隊になれるのかな。
そのまま頑張れば大丈夫だよ。