この先、武器を外してないと入れないのよ。
貴様、この白門の向こうが気になるのか?この先は皇民街区。市民権ある者と、聖皇の御許しある者しか通すことはできない。
来るように言われたの。
なに?ラズファード様から召喚命令を受けているだと……?ちょっと待っていろ。今、確認してこよう。
ありがと。
失礼しました。確認がとれました。お通りください。ご存知でしょうが、あの通用口を抜けると皇民街区に出ることができます。
敬語になって敬礼までしてくれた!
……なぜ、傭兵風情が?
そりゃ不思議だろうて。
よく来てくれた、りぃよ。エジワ以来だな。
うん。
今日、来てもらったのは他でもない。君を優秀な傭兵と見込んでのことだ。
優秀!
サラヒムの特別レポートによりますと……りぃは、魔笛を求めて、我が国の内外を東奔西走していた、とのことです……。
特別レポート?
サラヒム社が皇宮に提出してる?
相違ないか?
うん。
そういえばそうだった。
なんかもう色々ありすぎて何お願いされてるのか忘れちゃってるよ。
それはご苦労だった。だが……。君に持たせている魔笛指向儀には、魔笛の反応がいっさいなかったのだ……残念だがな。皇立文化財調査事業団のガッサドも、嘆いていることだろう。
あっ、そういえばそんなの持ってた!
ガッサドから預かったんだよね。
反応が無かったってことは、エジワでアヴゼンが掘り当てたぐるぐるのアレって魔笛ではなかったんだ。
カラババ様が持って行ったけど、今どこにあるんだろう。
ウィンダスに持って帰ったのかしら。
しかし……我々は、魔笛の探索を諦めるわけにはいかない。我が国に太平をもたらし、聖皇様の御心を安んじるためにも。
そこで、だ。もう一度、君を見こんで新たに頼みたいことがある……。
なんだろう。
はじめよ。
はっ。
無手の傀儡師、アフマウのことは知っているな。
うん。
実は、失踪したのだ。
えっ!?
つい、先日な……。
どうして?
その様子……やはり、初耳だったか。あれと既知の間柄の君ならば、もしや……と思ったが。
こっちに来てるかもしれないと思ったのね。
やはり、捜索網を広げるしかなさそうだ。
ここは頼む。私は将軍どもに掛け合ってこよう。
はっ。
もう、わかったであろうが宰相様の頼みというのは他でもない。傀儡師アフマウの捜索だ。
アフマウさまはご自分の人形の1体、アヴゼンを捜しにエジワ蘿洞に行ったものと我々は踏んでいます。
エジワでいなくなったからそこに行ってみるのね。
その根拠としてもう1体の人形、メネジンも行方がしれずアフマウさまが伴われたものと思われるからです。
聖皇がいなくなって、聖皇の真似ができるメネジンもいなくなったって国の運営大変なことになってるのでは。
先に、我々はリシュフィーという者を派遣してはいる。しかし、1人ではなんとも心もとない。
不滅隊が迎えに来たと知れば、アフマウさまはお隠れになり出てこない可能性もありますから。
りぃよ。宰相様の御下命である。ただちにエジワへ急行し、不滅隊隊士のリシュフィーと合流。手分けして、アフマウを捜索せよ。
うん。わかった。
案ずるな。社には私から連絡しておく。
助かる!!!