あれ、カー君?
……遠い高みから、挑戦に勝った人たちに、降り注ぐ力……。
りぃさん、気づいていないの?あなたに降りた力が、奪われているんだよ。
え?いや、全然。え…ごめん?
世界に分かれたボクの眼は、その略奪者の姿を捕えている。
略奪者?
忌むべき人形。呪われた祈り。ひずんだ理……。小さな民が、その渦の中心にいるよ。
小さな民…。
6属性召喚獣ゲットした時にいた黒いチュニックのタルタルの事かなぁ?
うん……、今は、西の都市バストゥークに……
あうううう……。なによぉ? 急に話しかけないでよぉ。からだじゅうが痛くて……
いつも体が痛い所まで記憶消されてるから、いつも体が痛くて可哀想…。
おい、ジュロロ!
あ、イルディゴルディさん!
音叉を作ってから、随分と経っているじゃないか。まだ、巨大なクリスタルの中の調査は終わってないのか?
それがですね、腕のたつ冒険者に頼んではいるのですが、戻ってこないんですよ。
戻ってきたよぉ。
……あれ?戻ってはきたんだったっけ?……あれ?頼んでもなかったっけ?
なんだよ、しっかりしてくれよ。他国の食事がよっぽどあわないのか?それともあまり寝てないのか?
いえ~、それほどでもないんですけど……。うーん、たしかに疲れてるのかも……。
まぁ、いいや。オレが行ってみるよ。土の音叉の改良版「開放の土の音叉」の実験を頼まれてるんだ。
お、そこの冒険者、ちょうど良さそうな面構えしているじゃないか。オレに協力してくれよ。この土の振子を持って、東アルテパ砂漠の流砂洞に来てくれよ。
なぬっ?
オレの「開放の土の音叉」とその土の振子を使えば、土の音叉よりもたくさんの人を、巨大なクリスタルの目覚めに引き込むことができるはずなんだ。
土の振子を手にいれた!
あっ、行っちゃったよぉ!
イルディゴルディさんは、わたしたちタルタルには珍しく、ものすごく武術に長けた人です。鼻の院専用の冒険者として、各地でひっぱりだこなんですよ。
へぇ~、すごい人なんだ。
あの人なら、巨大なクリスタルの中で眠る、「大いなるもの」に勝てるかもしれません、ね。
私も勝ったよぉ。
さぁ、東アルテパ砂漠から流砂洞へ向かってください。あなたの持っている土の振子を、巨大なクリスタルにかざしてみてください。
言われるがままに来たやで。
よし、では挑戦してみよう!オレが持ってきた「開放の土の音叉」があれば、パーティ以外だろうが6人以上だろうが、一緒に挑戦できるはずだ!
アライアンスでもOKってこと?
当時はそれだけ人数が必要だったのか、混雑回避だったのか?
あれは……?ルクスス?なんでおまえがそこにいる?
え?なんで?
いや、違う。おまえ……!?
あっ!あの黒チュニックは!!
あっ!待て!ウランマフラン!!!
ウランマフラン?
あっ、2人とも行っちゃったっ。
取り残された私は一体…。
あれ?
なんかヘクトアイズいるからあれ倒せばいいのね。
うおおおおお!
あら、おかえりなさい。イルディゴルディさんは、一足先にお帰りで、先ほどからあなたを待ってましたよ。
えっ、そうなの?
ああ、無事でよかった。悪かったなぁ、ウランマフランを追っかけるので頭がいっぱいだったんだ。
本当だよもぅ。
けれど結局、アイツをつかまえることができなかったよ。やっぱり、魔道士にはかなわない……。
あら、残念。
……でも、研究員たちがこのごろおかしかった理由がやっとわかったよ。
おおっ。
アイツのせいだったんだな。ウランマフラン……。アイツが、みんなの記憶を消してまわっているんだ。
どうしてだろう?
そうだ、ウィンダスへ戻ったら、校長先生のところへ行って、このことを話してくれないか?
ウィンダスの校長ってことは、今ダボイにいるセーダルゴジャルじゃなくて、コルモルのことだよね。
校長先生がウランマフランのことを思い出せるかどうかはわからないが……、よろしく頼む。
きれいさっぱり忘れてる予感しかしない。
……ほうほう、なになに?バストゥークで、イルディゴルディという腕のたつタルタルに会って、ワシにウランマフランを思い出してもらえと言われただと?
うん。
そうは言われてもなぁ。ワシは、研究上、かわいい女の子の名前しか覚えとらんのだ。
やっぱりねー!
ウランマフラン、ウランとマフラン……っと……。ううむ、なんとなく聞き覚えがあるような?
おっ…?
ううう!でも、やっぱり思い出せん!
かつての彼女だったラススちゃんの事も忘れてたくらいなのに、コルモルが男の子と思い出すわけないじゃないか!期待しなければよかったっ。
これをやるから、ちょこっと時間をおくれ。いろいろ頼まれごとが多くってワシの脳みそはいっぱいいっぱいなのだ。
ククルカンスタッフを手にいれた!
そ、そんなもので釣られクマー!!
早く思い出してよねっ!