古墳に到着したぞーい。
ん…?
ほわぁ!?
インスニしてたんかい!!
りぃ…。遅かったですね。まさかと思いますが、私から逃げようかと考えていたのではありませんか?
えーっ、すぐ来たのにぃ。
もしもそうならば、無駄なあがきです。罪狩りのミスラから逃げることなどできません。
滅相もございません。そんな恐ろしい…。
ここエルディーム古墳の奥には、4区域に分かれた墓地があり、20年前の大戦で死んだ者たちが葬られているそうです。
南古墳の、東西南北にある部屋だね。
誰がどこに葬られたかは、各部屋に設置してある石碑に明記してあるとのこと。まずは石碑を調べ、罪人の娘の名前を探しましょう。
これ、戦死者の名前が書かれてたのね。
さぁ、先を行きなさい。私は姿を隠し、あなたの後をついていきます。
はぁい。
どこだろ。
順番に見ていけばいいか。
葬られた死者の名が彫りこまれている。
……罪人の娘の名は、ないようだ。
違った。
葬られた死者の名が彫りこまれている。
その中に、罪人の娘シウ・ベフラティの名があった!
罪人の娘の名が、そこにあったのですか?
うん。
彼女の葬られた場所へ行ってみましょう、りぃ。
罪人の匂いをかぎ分ける「王の涙虫」だ。
あっ、骨に向かって…。
…。確かにここに葬られたようですね…。
あら、これは…。双子石のピアス?死んだ娘のもの…?
一緒に埋葬する習慣がある…って訳ではないのかな。
ちょっと不思議がってるし。
さすがに死体そのものは残っていませんが…。これで十分…。仕方がありません、ペリィ・ヴァシャイ族長の元へ戻りましょう。
うん。
ミスラの子供って分かってても、これだけたくさんの骨が混じってたら探すの無理だしね。
でも、本当にシウ・ベフラティは亡くなってるのか…。
帰ったか。…罪狩りのミスラどのも。
ただいま。
そこに罪人の娘が葬られていると聞き、エルディーム古墳という場所へ行ってきました。そこで、ある双子石のピアスを拾いました。皆の話を総合するに、これは、罪人の娘のものに間違いはないでしょう。
けれども確かめる必要があります。この片割れはどこにあるのです?母親が葬られた場所はどこです?
母親のなきがらを探し出すことはできなかった。
ヤグードに連れて行かれてそのまま…って言ってたから、どこにいるか分からないよね。
しかし、オズトロヤ城の牢へ入れられたというならば、なきがらもまた、オズトロヤ城にあるだろう。
確かに。
オズトロヤの王は、最上階の広場で捕虜を戦わせていたという話がある。その戦いで倒れた捕虜は、大きな泉に打ち捨てられたとか。
最上階の広場…。
現人神の前で余興として…だったのかな…。
その泉をくまなく探せば、何かが見つかるかもしれぬが…。
では、その役目はまたおまえに頼みます。古びたピアスを見つけたら、すぐにここへ戻りなさい。
えーっ!?
また、有無を言わさぬ命令口調ッ!!
反論する間もなく行ってしまった…。
申し訳ない、冒険者。我らの戦士の中から、おまえに手伝いをつけたいところだが、天の塔の許可なしで、オズトロヤへ踏み込むわけにはいかぬ。
そうなんだ?いいよ。行ってくるよぉ。
おまえに土の祝福を。