りぃ、練習は続けてるかい?たまには練習の成果を見てやるよ。踊ってみな。
てーん。
ててーーん。
うーん…… まだまだ甘いねぇ。そんなんじゃ、舞踏団の花形、「輝く星の踊り子」にはほど遠いよ!
ぐっ…。
あんた、一流の吟遊詩人の演奏に合わせて踊ったことはあるかい?
ないよ。
AFクエ受けるためにレベル上げしかしてないよぅ。
踊り子はね、舞台に立つとき、演奏者とぴったり呼吸が合ってないといけないんだ。
確かに。
それは練習のときも同じことさ。まるで演奏者がそばにいるかのように、常に音楽がイメージできてないといけない。
ひとりでステップの練習を続けていると、そのことを忘れてひとりよがりなダンスになってしまうんだ。
なるほど…!!
……そうだね、一流の踊り子になりたければ、一流の吟遊詩人の演奏にもふれておいた方がいいよ。
私は子供のころ、ジャグナーの森の湖畔で、素晴らしい吟遊詩人の演奏を耳にしたことがあるんだ。
あのときの出会いがあるから、いまの私がいるのさ。あんたにもそんな素敵な出会いがあるといいんだけど。
でも、あの詩人さんの笛の音を聴くことは、二度とできないんだ……。いまのあんたにあの笛の音を聞かせられたらねぇ。
うーん、そんな運よく素晴らしい演奏を聴くこと無いよねぇ。
過去に行ってみるしかないかな。
過去に来るなり突然目の前を通り過ぎてるそこな人。
……おや?あなたは、以前どこかでお会いしたような……私に何かご用ですか?
急いでるみたいだけどどうしたの?
私ですか?私は、前にこの森で笛を吹いていた吟遊詩人を捜しています。お嬢さまが、一目でいいからその吟遊詩人に会いたいとおっしゃっているのです。
タイムリー過ぎる。
実はさっき、笛の音を聞いたんです。あわててそちらに向かったのですが、音色が突然途切れてしまい……
……その先の湖で戦いの痕跡と、壊れた笛を発見したんです。
えっ!?
悪い想像はしたくありませんが、あの場の様子では、笛の持ち主は、おそらく無事ではないでしょう……。
その場にいなかったってことは、怪我はしてても生きてる可能性はあるわね。
私はもう少し、詩人の姿を捜してみます。お嬢さまに悲しい報告をしなければならないと思うと、気が重いです……。
とりあえず現場に行ってみるか。
何か手がかりがあるかも。
何もな……ん?
もしもし。そこのお兄さん。
えっ?ここで獣に襲われて、笛を落としたんじゃないかって?
うん。
名前が Shrouded Piper だ。
つまり、謎の人ってことね?
そうなんです。私はこの場所が気に入ってよくここで笛を吹いているのですが、飢えたスミロドンに襲われてしまって……
ひぇ。
何とか逃げ出したのですが、そのとき落とした笛を探しに来たところなんです。たしか、このへんに……。
怪我ひとつ無くピンピンしとるやないかい。
あった……!
見つけるのはやっ。
やはり、壊れてしまっていたか……。ヤグードグルーがあれば直せるかな……。
えっ、ヤグードグルーってのを持ってこいと?
何よそのアイテム。
まぁ、とりあえず…。
/itemsearch ヤグードグルー
ヤグードグルーは次のストレージに存在します。
モグサッチェル
なんで持ってるんや。
よく分からないアイテムはとりあえずカバンに突っ込んでる私万歳。
やぁ、また会いましたね。
1分ぶりくらいだわね。
……ん?それはヤグードグルー!私のために持ってきてくれたのかい?ありがとう。これで、笛を直せるよ!
はい、どうぞ。
直ったぞ!
はやっ!!!!
折れた笛ってそんな簡単に直るもの!?
ヤグードグルーの性能が凄すぎるの!?
おっ、吹いてくれるんだ。
過去ロンフォールの曲。
タッタッタターララ
タッタッタッター…。
素敵な踊りを見せてもらいました。あなたは踊り子だったんですね。
そういえば、以前ここで、小さな踊り子に会ったっけ。ダンスが楽しくて仕方ない、という様子だった。芸事にたずさわる者は、かくありたいものだと思わされました……。
ライラのこと見てたんだ。
そして恩人の奏者に影響与えてるよ。すごい。
私も戦争が終わったら、サーカス一座を組んで、旅ゆく先々であんなふうに人々と楽しさを分かちあえたら、と思っているんです。
サーカス一座…?
まさかバレリアーノ…?
この石は、そのときここで拾ったものです。この光る石を見ながら、私はそう決心したんですよ。
……あれ?おかしいな。このあいだまでは光ってたんだけど。やっぱりあの噂は本当だったんだな。
うわさ?
え?どんな噂かって?
この石は、ふたつでひと組になっているらしいんです。なんでも、片割れの石が近くにないと光を失ってしまうらしいですよ。
へぇ~。
2つ持って行くか、いつも一緒にいる人と分けてないと消えちゃうのね。
ああ、私はもう行かなくては……。さようなら、お気をつけて。
うん。演奏してくれてありがと。