ああ、りぃ。ちょうどいいところに来た。そろそろあんたをお客さんの前に立たせてやってもいいと思ってたんだ。それで……おや?
ん?
ブリリオート舞踏団のみなさんですね!
……あなたは?
私はワイアットと申すしがない商人です。あなた方に、お話があって参りました。
こんど、大道芸のバレリアーノ一座をジュノに呼ぶことになったのですが……この機会にブリリオート舞踏団とバレリアーノ一座でダンスと芸の共演ができないものか、と検討しておるのですよ。
……!
こちらが依頼内容の詳細になります。……どうです?いかがですか?
ええ。興味あるお話ですが……バレリアーノ一座は何と言っているのです?
それが、彼はまだ三国の巡業で、お忙しそうなので、正式にはお話ししていないんですよ。
でしたら、私たちから伝えておきましょう。
それはありがたい!バレリアーノ一座への依頼の詳細は、こちらの文書にしたためてあります。お渡しください。
どうしてわざわざ伝言引き受けたんだろう。
りぃ。いまから、バストゥーク商業区の楽器屋に行って主人にこの依頼書を渡してきな。
楽器屋に?
バレリアーノはあの店によく顔を出すらしいからね。頼んだよ。
詳しいのね。
こっちが動いた方が早いから引き受けたのかな。
だいじなもの:ワイアットの共演依頼書を手にいれた!
え?これをバレリアーノさんに?
うん。
お安いご用だけれど、僕が渡す必要はないみたいだな。ほら……。
ハルモディオス、頼んでいた楽譜の件なんだが……。
ええ、もうできてますよ。それよりも……
いいタイミング過ぎるんよ!
ああ、君はたしかブリリオート舞踏団の……。私に何か用かい?
依頼書のお届けだよ。
いや、実におもしろい企画だよ!ぜひやらせてくれ!!
ノリノリだぁ!
私はもういちど、彼女の…………いや、うちの連中もブリリオート舞踏団と一緒に芸を披露できると知ったら、大喜びするだろう。
では、またそちらへ伺うよ。ライラ団長によろしくお伝えください!
うん。
なに、楽器屋でバレリアーノに直接会ったって?
うん。
……で、あいつは例の依頼のことを、なんて……?
ノリノリだったよ。
……へぇ、快く引き受けたって?そうかい……フフフ。
ハハハハハッ!私はずうっと、この日を待ってたんだ。そう、バレリアーノを見返す日をね!
悪者のノリだぁ!?
ワイアットさんもいい企画を考えてくれたもんだ。話をもちかけられたとき、鳥肌が立ったよ。
りぃ、あんたも私たちと一緒に踊ってもらうよ。
ひぇ。
私たちがバレリアーノ一座よりお客さんを楽しませることができるってところ……この機会に見せつけて、バレリアーノをあっと言わせてやろうじゃないか。
……と言っても、あんたはこれが初舞台だったねぇ。
最初の獅子の泉でのアレはカウントされていないみたいでよかった。
どんなダンスがお客さんに喜ばれるか、うちの団員に聞いておきな。レア・ミューリアが詳しいよ。これは真剣勝負だからね!さぁ、勝負の日までたっぷり練習してきな!
この後ミニゲームで勝負らしく、レアがやり方を教えてくれたよ。
若いお客さんには「ワルツ」、年配のお客さんには「サンバ」、子供たちには「決めのジグ」を見せて、お客さんを取り合うんだって。
お客さんを取りあうなんてこと、本当はあまりしたくないけれど……がんばりましょうね。