吟遊詩人ジョブ取得連続クエストいつの間にか受けてて。
羊皮紙をもってブブリムの歌碑に来たよ。
書き写すのかぁ。
セルビナの粘土みたいにぺったんしたらOKなのが楽だったなぁ。
おや、珍しい。ここに人がいるなんて。
ん?
失礼。私は街の安酒場を歌い歩いて、その日のパンと水にありついているしがない吟遊詩人。
戦闘以外のことばかりやってる冒険者でっす。
街道を通るたびにここに寄っているのですが、他にも同好の士がいるとは喜ばしいことです。
確かにここはそんなに人が来るところじゃないよねぇ。
いつ読んでも素晴らしい歌だ。遠く海を隔て、見知らぬ浜で同じ波の音を聞いているかもしれない恋人への想い…。その想いが肌に感じられるようだ。
そんなこと書いてたんだ。
読んでみたいけど、システムの壁が越えられないッ。
こうして想いは残る。それがたとえはかなく散った夢や成就できなかった恋心だとしても…。
そういう幻と消え散ってしまいそうな想いに形を与え、人に伝えていくのが私たち吟遊詩人の仕事…。もちろん、そういった形のない夢や想いを捉えるのはとても難しい。
だけど、自分でも信じられないぐらいの手ごたえとともに、素晴らしい作品が誕生することもある。そういう瞬間を求めて、私たちは歌いつづけるのです…。
ほわー。そうなのね。
音楽を作ってる人たちはこんな気持ちなのかな。
画家とかもかしら。
この歌碑に刻み込まれた詩を読むとこれを歌わずにはいられなかった詠み人の気持ちが切ないほど伝わってきませんか?たとえ日々の生活の中で歌を忘れた人も、この歌碑を前にすれば再びその心を揺るがすことでしょう。
読めないんです…。
これは失礼、いささか話しすぎました。この歌の前では私の言葉なぞ戯れ言に等しい。
ううん。楽しかったよ。
そんなにすごい詩、誰が書いたんだろう。
詠み人知らずなのかな。
これ以上邪魔はいたしません。またどこかの酒場ででも再会できることを願って。では。
ばいばい。
それじゃ、書き写すかぁ。
歌碑に書かれた詩を羊皮紙に書き写した!
詩が記された羊皮紙を手にいれた!
誤字ってませんように。