ムムムムムッ。なんだこの食べ物の山は……!
(わぁ……!)
ぐうううううううう。ぐうううううううう。ぐうううううううう。
とんでもない音がしてる!!!
うれしい!ありがとう!ほんとうは、あたしが、ものすごぉおおおおおく、こういうのに飢えていたの!
知ってた!!
ありがとう!ごちそうさま!ありがとう!
えっ、食べたの?
今のわずかな間で食べたの!!?
これ、約束の本!あなたたちがフルコース♪を用意している間に読んじゃったわ。
おおっ。
もしかして、読む時間を稼ぐためのフルコース♪…いや、純粋に食べたかったんだな。きっと。
すごく興味深いことがずらずらと書いてあったわ。
タリアセンって人は、すごいわね!この本の著者なんだけど。同じ研究者として憧れちゃうわ!
タリアセン?
次は、「失われた鏡」について読まなくちゃ!近東に鏡がふたつあったって、あなたご存知?
ふたつ!?
ふたつの鏡は、対になる存在だったかもしれない……って言われてるの。
ほほう。
「鏡の伝承」に記してあるのは、冥闇の鏡。「失われた鏡」に記してあるのは、天光の鏡よ。
早く「失われた鏡」をさがして、事実がどうなのかを見極めなくちゃ♪……研究者魂が燃えてきたわ~。
図書館にあるのかな。
とゆーわけで、ありがとう!さようなら!ありがとう!
ムムムム……まるで人が変わったような様子……。食べ物とは、恐るべし。
でもとっても嬉しそうで良かったよ。
ムムゥ…。かりにも私はここの院長だぞ。わかっているのか?それなのに、この扱いはなんなのだ……。
なんとなくこうなると予想はついてたけど、まさかあれほどとは思わなかったよ。
すごかったね。
さっそくルトにこの本を渡しに戻ろう。しかし、気になることを言っていたね。近東のふたつの鏡、冥闇の鏡と天光の鏡……、か。
あの割れたやつと、ヤーガウミガの鏡じゃなくてもうひとつ別にあるのかな。
ムム!?
ぐぅうううううううう。