チョコボってさぁ、羽根が生えてるし、クチバシもあるじゃない?でも、空は飛べないのよね。果たしてあれはトリなのかどうか……。
疑問を持つ姿勢、えらい。
誰しも1度は悩んだはずよ。あまりに身近すぎて、もう誰も気にしてないかもしれないけど、こういうことを考えるのって大切よね。
……って思ってたら、通りかかったエルヴァーンの女の子が、私に声をかけてきたの。
プリッシュじゃないか。
最初にジュノに来た時の、大遊びしてやるぜ。の出来事かな。
でもさ、モーグリは、羽根が生えてるし空も飛べるのに鳥じゃないぜ?触角もあるのに、虫でもないしな。
白豚…?
なんだか偉そうに言うから、「モーグリもチョコボも動物よ」って答えたら、その子はね……
じゃあさ、動物と人間の違いはなんだと思う?
……だから私は、「人間の方が頭がいいわ」って答えたら、「確かに人間の方がずる賢い」ですって!
確かになぁ。
あはは、怒るなよ。おまえが考えてることは、すごく大切なことだったから声をかけたんだ。
普通に喋ってるように心の声が聞こえちゃうのかな。
ウルミアの時は遠くから聞こえてたか。
強い思いだと聞こえちゃう?
人と人は違う。人と動物は違う。人と物は違う。違うからこそ、意味がある。 でも同じでもある。感じ方、考え方、信じるもの、知っていること、それが違うだけで、根本はぜんぶ同じなんだ。
だからさ、人間も動物も同じなのさ。人間にも動物にも心ってもんはある。そして動物の心は、人間よりとっても純粋なんだ。
ほら見ろよ。あそこにいるチョコボが、その証だ。
シリーズの中で、FF11のチョコボが一番かっこいいし可愛いしバランスが良いしで最高だと思う。
後発のシリーズは変にデザイン変えないでこれと同じにすればいいのにっていつも思う。
あのチョコボがどうやって生まれたのか、誰かに聞いてごらん。そしたらわかるはずだぜ?
……そう言ってあの女の子は、どこかに行っちゃった。
プリッシュは動物の声も聞こえるのね。
だから私、あのチョコボがどうやって生まれたのか聞きに行ったんだけど、教えてもらえなかったの。
どうしてだろう。
シャロットが言うには、あのチョコボのお母さんは、バストゥークのチョコボ厩舎から来たみたい。首のところに銀色の羽根が何本か生えていた特別なチョコボなんだって。
詳しくは分からないってことなのかなぁ。
でもそれならそう言うよね。
秘密にする理由?
でも、私はバストゥークなんて行けないしなぁ。
銀色の羽根が生えていたチョコボ……。ああ、それは「銀星号」のことか。
おっ、知ってる。
昔ねぇ、ここバストゥークの海軍の偉い将軍が飼っていたチョコボだ。
海軍の将軍。誰だろう。
その息子さんが成人したときに贈られたんだが、その息子さんはバストゥークを出ていってしまってね。
あれま。
そのまま、彼らは永い間、行方知れずになっていたんだが、ある時、銀星号だけが戻ってきたんだ。後できいたら、将軍の息子さんの方は、どこかで命を落としたそうだよ。
事件なのか事故なのか。
銀星号だけが無事に戻ってきたんだな。息子の形見と思ったんだろう、その偉い将軍は銀星号の面倒を再び見るように、私たちに言いつけたんだけどね……。
ある日、それが盗まれてしまったんだ。銀星号だけ、消えてしまったんだ。
盗まれた!?じゃあジュノのあのチョコボは…?
え?銀星号の子供が、ジュノのチョコボ厩舎にいるんだって? そんなわけないだろう。
あの後、偉い将軍はいろいろ手を尽くして、探させたんだよ。そしたら、ある冒険者がパシュハウ沼でチョコボが溺れているのを見たそうでね。
なんと。
そのチョコボの特徴は、銀星号と同じだったんだ。その冒険者に会いたかったら、パシュハウ沼のアウトポストに行くといいよ。
てめぇ、なんだ?冒険者にゃ用はねぇぞ?
自分も冒険者じゃないんかい。
……ん?てめぇどこかで……。まぁ、いい。
どこかで?
このフェイスタイプのNPC珍しいよね。
うーん、ジャスティニアスと………シーフAFに出てきた気がするなぁ。
(ブログ内検索)
あーっ!!
やっぱり!シーフAFクエで出てきた…アタルフォーネ盗賊団の一員じゃない!!
……銀星号?なんでぇ、今ごろ、あのチョコボのことが聞きたいなんておかしな奴だな?
この雨の中そんなところに座ってどうした。
だが、話す気はねぇ。さっさと帰った、帰った。
ええー。
俺は今、忙しいんだ。もう、油が切れちまってよ。雨が多すぎて、暗すぎんだよ、ここはよ。
ここの番してるの?
タブナジア行かなくていいのかしら。
おお、そうだ。降魔の油をたんまり持ってきたら、ちょっとは考えてやるよ。そうだな、3つは欲しいとこだ。そしたらあさってまでは、もつだろうからな。
えぇー。
よっこいしょー!
降魔の油はベドーかズヴァール城外郭のEmerald Quadavが落とすんだって。
ベドー右側上段の外周に点在してたから周りながら倒して、と。
ドロップめちゃくちゃ悪いって書かれてたから覚悟してたら、1周で3つ集まっちゃった。
運が良すぎたのか、ドロップ率上がったのかな。
途中で晴れてめっちゃ綺麗だった。
ベドーもこんな空になるんだなぁ。
お、集めてきたか。こいつぁ強烈な香油だからな。扱いには気をつけネェと。でも、これさえあれば、人間のにおいも隠してくれて安全なんだぜ?
へぇ~。
隠さねばならぬことがあったのか?
山ほどありそうだな。
さて、と。あのチョコボの話だったな。あいつは、ひでぇチョコボだったぜ。たしかにすごい速さで走れるチョコボなんだ。ただし乗り心地はひでぇのなんのって、よく持ち主はあんなのに乗れてたぜ。
将軍が手塩にかけて育てたチョコボがそんなじゃじゃ馬?
まぁすでに、持ち主は死んじまってたからな。それもあんだろうな。どうにかなっちまってたみてぇだ。
ご主人が死んだショックで通常の精神状態じゃなくなった?
自分から沼に飛び込んでいくんだからよ。俺は、死ぬかと思ったのなんのって!
飛び降りて助かったのか。
銀星号はそのまま溺れた?
チョコボ厩舎であのチョコボには首輪がついてて、鎖でつながれてたんだけどよ。あれは将軍様のチョコボが盗まれないためじゃなくて、逃げ出さねぇための策だったんだなぁ。
ん?乗り心地知ってたし、チョコボ宿舎での様子知ってるし、ここでたまたま溺れたのを見たんじゃなくて、あんたが盗んだんかい!!
まったく、策士の野郎め。「銀星号」を放てば、「流星号」の居場所がわかるなんて言い出しやがって。あいつのせいであんな酷い目にあったんだぜ!
策士?
首謀者は別にいるのか。
…アタルフォーネ盗賊団?
………まさかマグリフォンじゃないよね。
そして、流星号?
……ん?「流星号」ってなにかって?そりゃあチョコボだよ。「銀星号」がメスで「流星号」はオスのチョコボだ。
へぇ。
どっちも優秀だったんだろうな。
動物ってやつは、人間以上に純粋な恋をするもんなのさ。
つがいなのね。
ブッハハハ、こりゃ香油の香りに毒されちまったかな?じゃあな、冒険者さんよ。
お、おう。
どうしたい?冒険者に会えたかい?
うん。かくかくしかじか。
……なんだ、降魔の油の香りに酔っていたようだね。その話じゃまるでその冒険者が、銀星号を盗んだ盗人のような話じゃないか。
それで間違いないと思います。
まぁ、盗人は銀星号と一緒に、沼に沈んだらしいから、そんなことはあるはずないね。
それどころか現場に住み着いてます。
それで……、ええと「流星号」だったかな。そっちのチョコボも知ってるよ。
おおっ。
生まれたときから銀星号と一緒に育ったチョコボでね。本当に仲むつまじいチョコボたちだったよ。
だけど銀星号が、その主人を失ったのとは逆に、流星号は、主人を守るために死んだんだ。きっと銀星号は、その後を追ったんだろう。たしかあの時、将軍も同じことを言っていたよ。
なんと…。
後を追って入水自殺?
ん?でもあの盗人は流星号を探してたんだから生きてるって思ってたって事よね。
それに、銀星号が盗まれる前に死んでたらジュノの子供は…?
……え?でも、ジュノのチョコボ厩舎に銀星号の子供がいるって?しつこいね、あんた。そっちの話が間違いなんだろ。だって将軍は、あの時、銀星号の首輪を持っていたよ。
入水自殺した銀星号を見つけたの?
異国で亡くなった息子さんの墓……バタリア丘陵にある墓に供えるっていってね。
将軍の息子は異国で亡くなった??
なんか、すごく話が込み入ってるぞ。
このクエストもどこかのストーリーを補完する内容なのかな。
いずれ詳しく分かるのかもしれない。
……。あら?でもそういえば、あの首輪は、ジュノのチョコボ厩舎にいるブルートゥスから送られてきたような……。
上層のチョコボのところにいる獣使いの人だな。
パシュハウ沼で銀星号が死んだなら、なんでジュノのチョコボ厩舎から送られてくるんだろう。
ということは、銀星号は沼で溺れずにジュノまで到達したか、途中でブルートゥスが発見したか…か。
ふーむ。
次はバタリアで???調べるって…そうですよねー、敵が出ますよねー!
フンス。
だいじなもの:銀星号の首輪を手にいれた!
……へぇ。これがあのチョコボのお母さん「銀星号」の首輪だったの?銀星号が大好きだった「流星号」っていうチョコボのお墓がわかるなら、お供えしてあげたいね。
そうだねぇ。
……君たちか。シャロットに、銀星号のことを調べさせたのは。ん?その首輪は……!?
そうか。そんなところまで調べたのか。20年経って、みんな口が軽くなってるようだ。
20年前か…。
でもね、ブルートゥスさん。怒らないで。私は、チョコボも人間と同じように恋をするってことを知ったの。
動物と人間は同じだってこと、前に、私に教えてくれた女の子がいてね。銀星号が、流星号のことが大好きで死んじゃった話を聞いて、その意味がわかった気がするわ。
……そうか。なら、話してやらなきゃならないな。
実はな、銀星号も流星号も生きていたんだよ。
えっ!?
流星号も?
銀星号がジュノに来たってことは、その時ジュノにいたのかな。
流星号は、実は、特別なチョコボでね。ある理由から悪い人に襲われてしまったんだ。
特別なチョコボ?
…悪い人?
大ケガをして、ここに運ばれてきた流星号を、みんなでがんばって治したよ。だけど流星号は、まだ悪い人に追われていたから、隠さなきゃならなかった。
そこで、バタリア丘陵の西の方に連れていったんだ。これで悪い人には見つからなくなった。
えっ、それだけで見つからないの…?
だけど悪い人も頭が良くてね。流星号が大好きな銀星号なら、流星号に会いたくて、流星号のいる場所まで行くだろうと思ったんだ。
あー、生きてるのは分かってるけど行方が分からなくなったから銀星号を使おうとしたのか。
でもどうしてアタルフォーネ盗賊団がそんなに流星号を欲しがって、銀星号とつがいだって知ってたんだろう。
流星号が欲しいのは特別なチョコボだから?
でも、銀星号は悪い人よりも頭が良かったんだ。自分からあの危険なパシュハウ沼に入って、悪い人は銀星号の背中から逃げ出した。
悪い人ってのはアタルフォーネ盗賊団のことか。
銀星号にとってもそれは命がけの行為だったろう。でもね、銀星号は諦めなかったんだよ。大好きな流星号を悪い人から守るためにね。そうして、銀星号は一生懸命に泳いで、沼から脱出し、流星号のところにたどり着いたんだ。
その銀星号の首輪は、もう自由だよと、おじさんが外してあげた。
それで、流星号と銀星号は!?
ずっと仲良く暮らせたの!?
そうだよ。そして生まれた子供のうち、いちばんの末っ子が、あのチョコボだよ。
おおー!
バタリアの西でのんびり過ごせたのね。
よかった。
良かった……。
でもね、この話に出てくる悪い人は、まだ生きているんだ。だから、この話は他の人には絶対にしちゃいけないよ。あのチョコボを守りたいならね。
うん、わかったわ!
絶対に約束するわ!
子どもへの対応の仕方が上手い。
……よし。それともうひとつ。銀星号はね、ぜったいに諦めなかったことを忘れちゃだめだよ。
愛する人がいなくなっても、信じていた人がいなくなっても、動物は生きていくんだよ。
うん。動物は人間と同じだものね。
冒険者の方。あなたにはこれをさしあげます。ですから、この話は他言しないでください。
うん。ありがとう。
アタルフォーネ盗賊団が関係するし、ヤバいヤバい。
冒険者さん、ありがと。私からもこれをあげる。エヘヘ。
ありがと。銀星号のこと詳しく知れてよかったね。
5200ギルを手にいれた!
ん?これは2人のお礼を合わせた金額なのかな。
まぁいっか。