ほう。バストゥークのフェイス使用許可証を持っているのか。ならば、私とフェイスを試してもらいたい。
おっ、いいよ。
ナジやアヤメが冒険者とフェイスを成功させ、うるさいのだ。「副隊長様は、まだなんですか?」と。
そ、そっか。
フォルカー隊長は何も言わないが、あの目が語っている。「アイアンイーターはまだ……」と。
そういえばこの前、フォルカーのフェイス貰ったな。
そうは言っても、ミスリル銃士隊全員がいっせいに、新しい魔法を試みる必要はなかろう?
もしも、あの魔法にまだ明かされていない危険が潜んでいた場合、ミスリル銃士隊は機能しなくなってしまう。副隊長である私は、責任をもって「あえて」、フェイスに挑んでいなかったのだ。
お、おう。
そして今、フェイスの条件にあてはまる相手を探しはじめたところだ。
えーっと…。
……なんだと?「ナジやアヤメ、フォルカー隊長と試してみないのか?」だと?
さっきも言ったとおりだ!私は今、彼らに腹を立てているのだ!
そ、そっか。
おそらく、君とフェイスを試した方が100倍はマシな結果になろう。
どうだ、試してみるか?
うん。
よし。では、どうすればいいのかな。
えーっと…どうするんだろう?
とりあえず、お互いに「信頼・親愛・友情」と念じてみようか。
結局それもあいまいだよなぁ。
ブツブツ……信頼・親愛・友情……信頼・親愛・友情……ブツブツ……
だ、大丈夫なんだろうか!?
友情……。ラオグリムとダイドッグとの友情を修復できたのは、君のおかげだ……。
ふむ……。時は満ちた……ッ!!
い、いくぞー!?
よかった。出てきた。
弱き人々を守るため、私の力を活かしてほしい。
そのとおりだ。頼むぞ、りぃよ。君になら任せられる。
よ、よろしくっ。
アイアンイーターって柔軟性のある人だよな。とは思ってたけど、真面目だけど茶目っ気があって…そしていつも損な役回りしてそうだな。
頑張れ…応援してる…。