……んぐぅぅぅ
調理ギルドのランピモンピだ!
……ん、んんんなんでもない。ちょっと具合が悪くて……ぐうぅぅうぅ……んんんん。
ぐううううんんん?
……きみ、悪いけどちょっと、ここ、さすってもらえないかな。
どこをさすろう?
頭をさすってあげる
腹をさすってあげる
ほっぺたをさすってあげる
頭よしよししたい気もするけど、多分これ腹の虫の音よね?
おなかよしよし。
……ああ、ちょっと楽になったよ。ありがとう。え、こんなところで具合が悪くなるなんてどうしたのかって……?
……う、うん。実は、もう1週間も何も食べてなくてちょっとフラフラしてたんだ。
えぇ!?
1週間も!?
むしろそれでどうしてそんな元気!?
だって……、なんだか食欲がなくなっちゃってさ……見てよ、ウィンダスのこの惨状……。ヤグード教団の侵入でたくさんの仲間が殺されて……地面はボッコボコだし、建物もメチャクチャだ。
そっか…。
僕は「ピピラのあくび亭」というレストランの見習い料理人だったんだけど、お店も壊れちゃってもう行くアテがないんだ。
ピピラのあくび亭?
調理ギルドのこの場所が、20年前はそのお店だったのか。
この先、どうなるのか。いつ死んじゃうかもわかんない、って思ったらもう絶望してきちゃって……。世界がこのまま滅んじゃうんだとしたら、どうせなら心残りがないようにしたいよ。
前向きになってる!
僕の一生の願いはね、見たことも食べたこともないようなスペシャルでトリッキーでサプライズな料理を口にすることなんだ。
そんな料理を作れる人が?
でも、そんなのを作れる調理人は今のウィンダスにはいないかも……。よっぽど風変わりでおもしろい人じゃないとそんな料理は作らないだろうからね。
はっ。
ここでランピモンピを元気づけないと、調理ギルド発足しないとかなるのでは!?
今の時点で調理ギルドは無くて、ランピモンピがここにいるってことは、きっとそういう事よね。
何とかしなければ!
未来のランピモンピにこの時どうしたのか聞くしかない!
~ 現代 ~
やあ。どうしたの?お料理しにきたの?
違うよ。えっとね。
え?スペシャルでトリッキーでサプライズな料理に心当たりがあるかって?う~ん……ヴァナ・ディール広しといえどもそんな実験的かつ革新的なものを作るのは、僕くらいかなぁ。
おおっ。
なんなら作ろっか?でも、ちょっと珍しい材料が必要になっちゃうけど、いい?
本当?いいよ!
バストアスイーパーと胡桃それからドラゴンフルーツとペパローニ。手に入ったら、持っておいでよ。チャッチャッチャ~って作ってあげる!
うーん、いくつかモグガーデンで取れてた気もするけど、都度売っちゃってるなぁ。
/itemsearch バストアスイーパー
/itemsearch 胡桃
/itemsearch ドラゴンフルーツ
/itemsearch ペパローニ
指定のアイテムは見つかりませんでした。
指定のアイテムは見つかりませんでした。
ドラゴンフルーツは次のストレージに存在します。
モグサッチェル
指定のアイテムは見つかりませんでした。
ドラゴンフルーツだけ持ってた。
ペパローニは合成かぁ。そりゃ持ってないわ。
よーし、集めに行こう。
りぃはバストアスイーパーを手にいれた!
胡桃を手にいれた!
りぃは、野牛の肉を手にいれた!
あとのペパローニの材料はお店で買って、っと。
ペパローニが12個、合成できた!
よーし!
お、持ってきたの?じゃあ、今から作るね!ちょびっと時間がかかるけどま、気長に待っててよ。
~ ヴァナ0時越え ~
やあ、待ってたよ。これが、僕の特製ディッシュ!名づけてランピモンピ特製ディナー!!さあ、どうぞ~。
ありがと!
これはね、僕の思い出の料理なんだ。あんまり昔だから、いろいろ忘れちゃったんだけどね~。味だけはしっかり覚えてるんだ。
お、おう。
形容しがたい見た目の料理だ……。
あ、見た目はちょっとアレだけど大丈夫だよ!味は保証するよ~!
だいじなもの:ランピモンピ特製ディナーを手にいれた!
形容しがたい見た目で、なんともクセのあるにおいの料理…。
美味しいのだろうか。
空腹のランピモンピが食べたらショック死しないかしら。
~ 過去 ~
……?ああ、きみか。どうしたの?
すごいの持ってきたよ。
くんくんくん。この匂いは、いったい……?
このスィートな……いや、スパイシーな?よくわからないけどえもいわれぬ匂いは……
はっ!さては、その料理から……
ランピモンピの腹がぐぅーと鳴った!
ちょ、ちょっと、ひと口ちょうだい!
どうぞ。
……う
……ううぅぅぅうう
ど、どうした?
うーまーいーーーー!!!
そんなに美味しいの!?
コクがありまろやかで適度な酸味と、口じゅうに広がるやわらかな甘み……それらがひと口食べるごとにくるくる変化する……すごいぞ。これは……味覚のカレイドスコープだ……!
カレイドスコープって万華鏡だって。
僕、なんだか元気がでてきた…………忘れてたよ。こんなときこそ、おいしい物で幸せになったり元気になったりしなくちゃね!
おおっ!
いろいろ一段落したら僕、また料理を始めるよ。ウィンダスのみんなを元気にしてあげるんだ!
やったー!
実は友だちのアロンマイロンから、骨工や裁縫みたいに調理のギルドを作ってみないか?って話を持ちかけられてるんだ。
やっぱり!
聞いたときは、こんな時代に夢みたいな話だな、って思ってたけど……なんだか、実現できそうな気がしてきたよ。いつかまた料理を始めて、ウィンダスのみんなを元気にしてあげるんだ!
ランピモンピにならできるよ!
確実に!
いろいろどうもありがとう!お礼にこれ、うけとってよ。あ、大丈夫。僕は他にもいっぱい持ってるから。
ありがと。
いつかまたみんなで、のんびり楽しくお料理ができる時代がくるといいなぁ~。
だいじなもの:クッキングナイフを手にいれた!
~ 現代 ~
おや?僕のランピモンピ特製ディナーはどうだった?
最高だったよ。
……ん、それ、包丁……?なつかしいな。僕が昔使っていたものにそっくりだよ。あのころはこんな時代がくるなんて考えられなかったなぁ。
まさにそれです。
でもそれ……ボロボロじゃないか。まったくもう、誰が使ってたものなの?
あなたです…。
ちょっと待っててもらえる?いまチャッチャッチャ~って砥いじゃうからさ~。
本当?ありがとう。
ほら、これでピカピッカになったよ。
料理は愛情。みんなを元気にしようって気持ちが大切なんだ。道具に対する心がまえも一緒だよ。その包丁も、大事につかってね~。
うん。
トレイニーナイフを手にいれた!
調理ギルトが存在する未来は守られた!
やったね!