ん、貴様こんなところで何をしている?さては……脱走兵だな!?
違うよぉ。
……冒険者だと?ふん、傭兵みたいなものか?ならば、いい働き口を紹介してやろう。
お願いします。
いいだろう。ちょうど、わが軍の鉄羊騎士隊が義勇兵を募集していたはずだ。紹介状を書いてやろう。ちょっと失礼するよ。
うん。
これをわがサンドリアの王都にいる王国騎士マンシュリート様にみせるといい。さぁ、受け取れ。
ありがと。
ここから王都までは厳しい旅路になろう。気をつけていきたまえ。アルタナのご加護があらんことを。
だいじなもの:紅の紹介状を手にいれた!
これを持って行ったら、入団できるんだって。
おお、君は入隊希望者かね?
うん。
これは殊勝である。ちゃんと紹介状も……持参しておるな。
他国の入隊試験を受ける場合には、わが軍の入隊試験を辞退してからでなければならない。では聞こう。君はわが鉄羊騎士隊の入隊試験を受けるかね?
受ける。
よろしい。私、こと王国騎士マンシュリートの名において、わが王立騎士団鉄羊騎士隊への君の入隊申請を受けつけよう。
では、早速だが入隊に際して課される試験の説明を……む!?
貴殿も見たろう?すごい速さで空を飛ぶ、あの火球を!あれはきっと獣人どもが放った砲丸に違いない。バストゥークの大砲が敵に奪われたのかもしれん。
そうかしら?あたしには火を吹く龍に見えたけど?きっと、あれは伝説の黒龍ヴリトラよ!グルルルルって鳴き声まで聞こえたし。
うーむ……わしにゃ飛んどるというより、燃えながら落ちていく船に見えたがのう。木片や金属片らしきもんをポロポロ落としとったし……。
ふぅ……ラシュラシオン翁、もうろくされましたな。空飛ぶ船などと、なんと子供じみたことを……。
な、なんじゃと!?
あー、そっか。
飛空艇はまだ開発してる途中なんだ。
……はぁ。やれやれ、静まるどころか噂が広がる一方だな……。
噂?
ああ、すまない。じつは先日、ロンフォールの森の上空を飛ぶ巨大な火の玉とやらが大勢の者に目撃されてね。かなりの騒ぎになっているのだ。
ふむ。
このまま騒ぎが広がればわが鉄羊騎士隊は、また神殿騎士どもの手伝いを命じられるはめになってしまう……。
ん……そうだ!!この件を君の入隊試験としよう!いいか?この事件に関する手がかりを……そうだな、3点。最低3点、探してくるんだ!
決まった内容じゃなくて、試験って結構適当なのね。
おそらく手がかりはロンフォールの森にある。さっそく、向かってくれたまえ!
うん。わかった。
亜麻布の張られた木片が落ちている……。
だいじなもの:亜麻布付きの木片を手にいれた!
折れ曲がった黄銅のプレートが落ちている。
刻印があり「イ・オ・ス」と読める……。
だいじなもの:刻印付きの木片を手にいれた!
びっしりとクリスタルが付着した木片が落ちている……。
だいじなもの:クリスタル付きの木片を手にいれた!
開発中の飛空艇だとして、バスかジュノで作ってるだろうにどうしてロンフォール上空に来てたんだろう。
しかも燃えながらこんなに破片をボロボロと落として。
墜落はせずにジュノまで戻ったのかなぁ。
おお、君か。その顔……手がかりを見つけたのだな?どれ、さっそく拝見させてもらおう。
うん。
……なんだ、この布は?風車の帆に似ているが……。コンシュタットから飛んできた……?まさかな。
船に使われてる布だろうねぇ。
これまた、奇妙な……。まるで木材のそばで、クリスタルの再結晶化が行われたようではないか?邪悪な魔法のなせる技なのだろうか……。
クリスタル推進機関の部分だろうねぇ。
おお、でかしたぞ!これには、文字が刻印されているではないか。重要な手がかりになりそうだ…………。
イ・オ・ス……?どういう意味だ?
イオス…。
なんだろう?
待った!そいつを見せてみろっ!
なんだ、貴様は!?無礼ではないか?
ジュノの親衛隊かしら。
ま、間違いない。こいつは安定翼だ……てことはくそっ、やはりエルム材では靭性に問題が……
安定翼…やっぱり飛空艇か。
おい、聞いてるのか?
うるさいな!こいつは「イーオス」の……
イーオスって名前の試作飛空艇?
スペンサー!
機密事項であろうことをペラペラと喋ってヤバいですわね。
失礼しました、騎士殿。それらは我々の落とし物なのです。すみやかに、お返し願えますかな?
これだけの騒ぎを王領の森で起こされて、騎士が「はい、そうですか」と、引き下がれるか!
貴様ら、サンドリアの者ではないな?まずは、名を名乗れ。さもなくば、神殿騎士に突き出すぞ!
そこまでだッ!マンシュリート、そいつを彼らに返してやれ。
…えっ?
えっ、こ、こ、こ、この人は!
名前が、Rongelouts N Distaudだから、准爵だったの!?
( 参考→ 爵位 )
ロンジェルツ隊長!し、しかし……
しかしもくそもあるかッ!王国騎士たる者、第一の徳はなんだッ?
は、ははッ!わが王への忠誠であります!
その王命が出ているのだ。従うしかあるまい?
お、王命!?
なるほど、飛空艇を開発してるっていうのは各国のトップは知ってるのね。
よろしいですかな?返してもらいますよ。
亜麻布付きの木片と
クリスタル付きの木片と
刻印付きの木片を持っていかれた……。
王立騎士団の諸君。ご協力に感謝する。それでは、ごきげんよう。
……翼端に生じる気流のねじれを制風板の増設に……
……ん?行くぞ、スペンサー!長居は無用だ。
スペンサーは鎧着てるけど研究者なのかな。
待てよッウジ虫野郎!
で、デター!ウジ虫野郎!
……はて。私のことですかな?
このような騒動もう一度、王のお膝元で起こしてみろ。たとえ王命あれど、このロンジェルツが許さん!
……憶えておきましょう。
冷静な人でよかった。
ん?貴様、新入りだな。
ん?
傾注~ッ!!いいか、貴様は私の指揮下に入った。棺桶に入るか、この世から消え去るまでな。
ええー!?
軍曹の隊なの!?
わかったか~!わかったら、すぐにフィオディに報告。カンパニエの説明を受けよ。走っていけ!
やっ、やだ!!!
……いうわけで合格だ、りぃ。わが王立騎士団鉄羊騎士隊の一員として存分に腕をふるってもらいたい。最後にこれを受けとるがよい。君が軍人である証だ。二級連合従軍章について詳しくはアルフレッドに聞け。
だいじなもの:二級連合従軍章を手にいれた!
ダッシューズを手にいれた!
鉄羊騎士隊に入隊しました。
ま、まさかのロンジェルツ軍曹の登場にびっくりでしたわよ。
だがしかし、私の計画ではこの後すぐ共和国軍に入るのだよ。
ククク…すまんな軍曹…。