憂国の使者 其の肆

パットナオットナ ……おや、お前たち、ひょっとしてコブラ傭兵団の……?
ティル・ミドゥーリ そうだけど?……って、金牛魔導団のパットナオットナさんじゃない!?何してんの、こんなとこで。

パットナオットナ いや、実は……特使として、王都に赴いたのだが……

パットナオットナ ……どうか、デスティン陛下にお取り次ぎいただき、貴国の勇猛なる騎士の御力にて我がカルゴナルゴ城砦の防衛を助けて頂きたく……かつての怨讐は水に流し何卒、我が連邦の窮状をお汲み頂いて……

イルヴォレール・S・クスロー Yrvaulair S Cousseraux 話はわかり申した。大魔元帥どの直々の頼み、某としてもすぐに陛下に言上し、善処したいと存ずるが……何分にも、海峡をわたり、ミンダルシアを縦断せねばならぬ厳しき行程。

赤い鎧の人は、王立騎士団長のイルヴォレール・S・クスロー。

イルヴォレール・S・クスロー 兵とチョコボの糧秣の準備、騎士隊の配置換え等、俄に対応するのはなかなかに難しき現状にて……

アシュメア・B・グライナー Ashmea B Greinner クスロー閣下!お、恐れながら、わが家は伝統的に先遣部隊。常に出陣、遠征の準備を整えております。

緋猪騎士隊長のアシュメア・B・グライナー。

この場面でこの提案をどもりながらするということは、まだ若くて場数を踏めてない感じなのかしら。

イルヴォレール・S・クスロー でしゃばるでない、アシュメア!卿が思っているほどミンダルシア大陸は狭くないぞ。それに、ヤグード兵と戦ったこともあるまい?腕力頼みのオーク兵と違い、武器も鋭いぞ。

イルヴォレール・S・クスロー いや、これは失敬。御使者の前で、見苦しきところをお見せした。

イルヴォレール・S・クスロー そういう理由にて、善処いたすが、すぐにとは約束致しかねる。そう、元帥どのに伝えられよ。
パットナオットナ ……。

まぁ1回の交渉で、はい行きましょう。とはならないよねぇ。
サンドリアもボロボロで大変だし。

パットナオットナ とまあ、そういうわけだ。
ティル・ミドゥーリ ……ふぅん。それで、おめおめと戻ってきたわけ?騎士ひとり、見送りにもつけてもらえずに?

パットナオットナ まあ、そういうことだ。取りつく島がないとはこのことだな。

パットナオットナ それに、彼らとて敗戦続き。一歩、裏道に入れば、傷ついた兵がぼろ一枚で路地に寝かせられていた……。援軍を出す余裕などないというのが本音だろうよ。

ひぇ…。

ラシュマス ……。

もう交渉せずに帰るのかな。

うーん、ケット・シーが頑張って間に合うのかこれ…?
あ、勝手によろしくやれってのは、こういうのをどうにかしろってこと!?

いや、一傭兵にどうにかできるのか!?

ラシュマス 解読してくださるジョゼ様はただいま、従者横丁にいらっしゃいます。……さあ、こちらへ……。

ジョゼアーノ Joseaneaut ……ああ、ラシュマス!無事だったんだね。よかった……。心配してたんだ。任務中に行方不明と聞いて。

ジョゼアーノ おや、そちらの方々は?
ラシュマス この方々はソロムグ原野で難儀していたところを助けてくださった、ウィンダスの皆様です。

ティル・ミドゥーリ まぁ……またイケメン……。
ミル・パコルマ もう、ティルちゃんたらぁ……

エルヴァーンがお好みかしら?

ジョゼアーノ これはこれは……僕からも御礼を申しあげます。どうか皆さんに女神様のご加護を……。
ラシュマス ところで、ジョゼ様。実は取り急ぎお願いがあります。ヤグードの……おそらく機密が記録された縄文字を、解読していただきたいのです。

ジョゼアーノ ……ヤグードの縄文字?うーん、彼女にわかるかなぁ?リーダ!すまないが、これを見てくれないか?

リーダ?

リーダヴォクス Leadavox ……金貨1枚ッ、あんない分ッ♪もひとつ1枚ッ、つうやく分ッ♪

あっ、バスクエで出てきたゲアルバン島にいてシフート調達したゴブリンだ。

ジョゼアーノ リーダこの縄文字、読めるかい?ヤグードの暗号らしいんだけど……
リーダヴォクス リーダ、賢い。簡単。それよか、こいつら客か?したらな、ひとり金貨1枚。よいなッ?

1回でじゃなくて、ひとり金貨1枚なの?
がめついなっ。

ジョゼアーノ うん、わかったよ。後で僕が立て替えるから。皆さん、急いでるみたいなんだ。頼むよ。
リーダヴォクス 愚かなりジョゼ。いつも、損してばっか。まあ、いい。読んでやる……ふんふんふん…………

リーダヴォクス ……んんー?マホーそうび、かいてあるぞォ。
ジョゼアーノ 魔法装備?

リーダヴォクス マホーをきくなくする、そうび。ヤグードつくって、しめしめしめ、書いてある。

えっ。

ジョゼアーノ 魔法を効かなくする装備?彼らが魔法に耐える装備を開発したって……!?
ラシュマス まさか……耐魔装備のことでは?我が国もウィンダス戦に備えて、魔法を無効化する甲冑の研究に取り組んだ時期がありましたが……それを、もしヤグードが実用化させたとしたら!?

サラッと機密漏らしてないかい?大丈夫!?

リーダヴォクス つづき、まだある。……カミサマ、都へ道しめし……ウィンダス…………滅亡。

ええっ。

カミサマって、ヅェー・シシュのことかな。

ジョゼアーノ ……ウィンダスが滅亡?預言のようなものかな?
ティル・ミドゥーリ うへぇ。縁起でもないよお。

ラシュマス ……嫌な予感がする。やっぱり、王立騎士団が援軍を出さないと取り返しのつかないことに……。

ジョゼアーノ 援軍?なんのことですか?
ラシュマス 実はさきほど……

ジョゼアーノ ……クスロー騎士団長が出兵を渋った……?そんな……
ラシュマス ……ジョゼ様。僕は命の恩人のため、ウィンダスに馳せ参じる覚悟があります。たとえ騎士団を除名され、一騎となりても……

ラシュマス しかし、なんとかウィンダスに出兵が適わぬか、もう一度僕から団長に嘆願してみようかと……
ジョゼアーノ ……微力ながら僕も一肌脱ぎましょう。

サンドリアの騎士団員から証拠と共に説得されれば動いてくれるかしら。
退魔装備があるとなると、サンドリア騎士団に来てもらわないとカルゴナルゴ城砦が落ちる可能性が非常に高いよね。

ジョゼアーノ 貴方がたはひとまず国にお戻りください。僕らがウィンダスの工作で動いていると思われても、いろいろ面倒ですからね。
ティル・ミドゥーリ わ、わかりましたわ。

確かに。

ジョゼアーノ 待ってください。これ……その獣人白金貨ですがラシュマスを助けていただいたお礼です。路銀の足しにしてください。
りぃ ありがと。

ミル・パコルマ ……ねぇ、ティルちゃん。なんだか話が大きくなってきたよぉ。

ミル・パコルマ ウィンダスってば大丈夫なのかなぁ?いまのうちに実家に帰ろうかなぁ~。
ティル・ミドゥーリ 大丈夫よ。いくらヤグードが耐魔装備とかで固めてきたってウチらミスラ傭兵団には関係ないし。ヨユーよ、ヨユー!

いや、戦力半減でえげつないことになると思う。

ミル・パコルマ まあ、それもそうだけどぉ~。にしてもさぁ、ラシュマスさんたちああは言ってたけどぉ、ヘーキなのかなぁ?
ティル・ミドゥーリ ……うーん。だいじょうぶじゃない?サンドリアを担う、イケメンふたりが頑張れば団長とやらだって無視できないでしょ。

団長にイケメン効果はゼロだと思うー!!

ミル・パコルマ そうかなぁ~?王立騎士団は、石頭ぞろいって、よくタルどもが言ってたじゃぁん。ひょっとしてお手討ち覚悟で直訴するつもりかもよぉ?
ティル・ミドゥーリ お手討ち!? そ、そんな……。なんてもったいないッ!

ティル・ミドゥーリ ……じゃなかった、命がけだなんて、大変だよッ。急いでカルゴナルゴ城砦に行ってこのことをお頭に伝えないと!

ミル・パコルマ Mihl Pakorhma うん、そうだねぇ。じゃあ~、りぃもあっちで合流しよ。遅れないでねぇ。
りぃ うん。わかった。

獣人白金貨を手にいれた!