やっと着いたよ祭壇の間。
長い道のりだった…。
ダボイとベドーの魔晶石は入り口からそう遠くないところに親切に置いてあったのに、なんでオズトロヤ城だけこんな何倍もの大変さだったのさー!
これだね魔晶石。
いただいちゃうよ。
ん?ここは確か…。
あ、神子さま。
召喚…ですか?
ええ、この魔法は召喚と名づけたいと思っています。
あっ、カラハバルハ!
ということは、これは過去のお話ね。
神々の書によれば、初代の神子さまが偉大なる獣を従えるとき、召喚という言葉を使ったとか。
初代神子さまは神子であると同時に召喚士にもなったってこと?
ともかく、あと一息です。あと一息で、召喚魔法が完成するでしょう。
…。
今はない魔法を作るって。すごいな。
不安なようですね、星の神子さま。
…ええ、とても…。
間に合うでしょうか。前線は、とうとうタロンギ大峡谷をくだり、サルタバルタへと至っております。
ええっ!?窮地じゃない!!
シャントット様はどこへ!?シャントット様がいればサルタバルタを…焼き尽くしてウィンダスも吹っ飛びそうだな!駄目だ!!!
オズトロヤ城の奇襲も失敗し、たくさんの命の火が日々、消えていく…。あの時の星読みのように…。
あの時の星読み…。
前にズババの局から聞いた、初めて星読みの力を使った時に、クリスタル戦争の事を見てしまった。の事かな?
星の神子さま、私を信じてください。必ず、ウィンダスは滅びの運命から逃れることが出来るはずです。
神々の書が、私に、あらゆる知識をくれました。塔の意味も、満月の泉も。…そして、偉大なる獣を従える方法も。
カラハバルハは神々の書を読んだのね。
そしてあらゆる知識を得て、魔法まで作ってしまえるほどに。
白き書かカラハバルハの本か神々の本かもうよく分からなくなってたけど、読みたい、読まなくてはというアジドマルジドの興味と欲と使命感は確かに理解できるね。
アジドマルジドがカラハバルハと同じ知識を得ることが出来る日は来るのかしら。