…。
りぃさん。
う、うーん…。
あと5…50分…。
気がついたようですね…。
はっ!!
あれ?どうしたんだっけ?
…あのクリュー人の老人はかき消されるように、いなくなってしまいました。
あっ、そうだよ!あんにゃろめ!!
白き書に魔力を戻すって言って、本を持ってる私ごと魔法で撃ちぬいたのよ!
「本を出してそこに置いて」とかでいいじゃんよー!
なんでもろともなのよ!
なんか、不慮の事故で気を失うこと多くない!?
あの方が語ったことが真実ならば、あたしたちは、驚くべき歴史的真実を掴んだことになります。やはり、イルクイル氏の仮説は正しかったということに…。
イルクイルの仮説?
どんなのだろう。
あなたはその書を持って、すぐにウィンダスへ戻りなさい。そしてそれを、口の院院長アジドマルジドに見せてください。その書を読めるほどの実力者は、彼しかいないでしょう。
うん。わかった。
アジマルめちゃくちゃ喜びそうだなぁ。
感謝してもらわなきゃ!
だいじなもの:蘇りし神々の書を手にいれた!
帰る前に、いくつか読める本があるから見ていこう。
フェ・インに関する本だ。
私は、フェ・インという遺跡の地下部分に、たくさんの小部屋があるということに注目したい。
そして、各部屋に配置された魔法生物ゴーレムや巨人。これらはガードマンや召使いのような役割を与えられていたのではないだろうか?
いくつかの遺物から推察するに、この遺跡は古代の民の住居だったのではないだろうか?そして彼らは何かの事件で突然、滅びたのだ。
イルクイルが書いたのかな?
前、ルクススが「フェ・インは失われた古代の街の廃墟」って言ってたのは、これを読んで知ったからかな?自分で調べて分かったのかしら。
イルクイル氏が書いたノートがある。
あの場所は、やはり呪われた場所だったのかもしれない。我々それぞれが、何か見えない力に引かれるように、振舞っていたように思う…
その力はなんだったのか。ただ、私は怖くて仕方なかった。あのような恐怖を感じたことはなかった。あの地では、何もかもが強い恐怖の前にかき消された。
30年前の北方調査の時のことかな。
ザルカバード?
フェ・インかな…?
イルクイル氏が書いた日記がある。
祖国からの便りが来た。多国籍調査隊にサンドリアから参加したフランマージュ・M・ミスタル氏が死亡したそうだ…。
そして昨日、同じく多国籍調査隊で共に歩んだ、我が友ヨー・ラブンタが命を落とした…。
私にも、闇が近づいてきているのを感じる。おそらく私は、この研究を終える前に、闇に飲まれるのだろう。やっと、伝説の終点にたどり着いたというのに…
イルクイルが亡くなる少し前に書いたっぽいね。
ヨー・ラブンタは「昨日」命を落とした。ってことは、一緒にいたのかな?それか、カザムにいて連絡を取っていたとか。それで別の人が知らせてくれたとか。
手紙で知ったような言い方ではないしね。
伝説の終点。
なんだったんだろう。
はぁ~。帰るか~。
突然現れたグラビトンが多すぎる情報をぶっ込んできたから、多少パニックだよ。
あっ!!!ルクスス院長は、無事だったッペ!?無事なら、院長はどこにいるッペ?
無事だった…けど、その場で別れちゃったから、どこにいるだろう?
…置いてくるなんてひどいッペ!どういうことだッペ!
えーっ!置いてきたわけじゃないよ。ピンピンしてたから大丈夫だよ。
こらこら、リーペホッペ。
何を暴れているのです?あたしなら、ちゃんと帰ってきましたよ。
!!!ルクスス院長~!おかえりなさいだッペ!
珍しく帰ってきたのね。
ウィンダスに用事があるのかな。
ただいま、鼻の院のみんなはあたしのことを随分と心配してくれたようですね。
もちろんだッペ!無事でなによりだッペッペ!
りぃさん、いろいろとありがとうございました。それと、最後にお願いが…。
ん?なに?
あそこで見たことは、あたしとあなただけの秘密にしておいてください。よくよく考えるに、あの真実を発表するには…まだ今は、その時期ではないと思うのです。
確かに、獣人の勢力が増したり、国の体力が無かったり、いろいろ大変なときに「大いなる星に守られた種族ではなかった」と知るのは、拠り所がなくなって心が折れてしまう人が多く出てしまうかもしれない…。
ウガレピ寺院で聞いたあの真実は、あたしたちタルタルには衝撃的すぎる内容ですから…。
うん。わかった。
今真実を知るのは、神子さま、博士、院長、守護戦士長くらいの限られた人で十分ね。
ランク8になっ…リーペホッペの名前に丸かぶりで見事に隠れてるぅ!!!
こっ、こんにゃろ…こんにゃろめぇ!!