おお、りぃか。ちょうど良い。宰相のハルヴァー様が、冒険者を探しているようなのだ。内容に関しては、以上だ。引き受けるか?
うん。
名前覚えてくれてるー!
とにかく、ドラギーユ城へ行ってハルヴァー宰相から、詳しい話を聞いてほしい。
はーい。
りぃか。おまえの事はゲートハウスの者から聞いている。今回は、特別な任務に参加してほしいのだ。
特別な?
このところ、他国でも獣人の動きが活発化しているようだ。そこで、バストゥークとウィンダスを回り、様子を探ってきてほしい。
つまり、スパイして来いと。
…ん?この流れ。
あ、ドラゴンミッションかー。
今度はウィンダスミッションの時のような大変なことにはならないようにするぞ…。
それと同時に、2国の承認を受け、冒険者の証を獲得することも可能であろう。おまえ自身にとっても、悪い話ではないだろう。
ふむふむ。
では、特別任務を通達する。バストゥーク及びウィンダスの2国を回り、各国で、冒険者としての承認を受けてくること。
はーい。
これは、各国領事への紹介状だ。各国のサンドリア領事館に行き、領事に紹介状を見せれば、話は通るはずだ。
詳しい話は、各国サンドリア領事館で聞いてほしい。2国の承認を受けた後、ここへ戻ってきたら、冒険者の証を発行してやろう。
はーい。
りぃにとっては、初めての長旅になるかも知れん。長い道中には何が起こるか判らないが、無事に戻ってこいよ。
えっ…ハルヴァーが優しい…!?
ウィンダス国民で来たときはボロクソに言ってきたのに!
こんなに態度が違うなんて!
だいじなもの:領事への紹介状を手にいれた!
バストゥークから回ろうかな。
あら?紹介状があるようね?奥にいる領事とお話してちょうだい。
あ、奥にいるのね。
ああ、本国から指令を受けて来た冒険者ね。遠いところをわざわざ御苦労。
ん?名前にEがついてる。
貴族が領事やってるの?
えーっと、Eは…。
司教(聖名E:エヴスク)
地方都市を教区としている責任者の僧位。
司教?
何故司教が領事??
ますます謎になったわ。
リアルト、指令内容を説明するように。
かしこまりました。ではまずバストゥークの現在の状況をご説明いたしましょう。
現在、バストゥークは獣人クゥダフにパルブロ鉱山を奪われるなど、多大な損害を被っております。
領事、頭抱えてるわね。
色々大変なんだろうな…。
この状況は我が国とオークどもの関係に似ているともいえ、先の大戦時の状況にまた近づきつつあると言えるでしょう。
あら…。
あのバカな獣人どもが新しいリーダーのもとに連携してるって噂もあるらしいよ!
ん?
やな時代になったもんだねえ。まあ何よりやなのはこんな小汚い街にとばされたことだけどさ!
バカっぽい子が出てきたぁ。
シャンテーヌ、黙ってなさい。リアルト、説明を続けて。
そこで我々は、獣人クゥダフの制圧下にあるパルブロ鉱山で、枯渇しつつある資源、ミスリルを採取します。今回は研究用として、普段あまり使われない、ミスリルの砂粒を採取して来ていただきます。
ミスリルを?
なんでまた。
当然、その権利はバストゥークにあるわけですが、協力することにより、バストゥークの鉱業技術の情報を入手することが本国の狙いです。
なるほど。
で、本来はすぐさまパルブロ鉱山に向かって欲しいんだが、バストゥーク政府に報告しなきゃならん。
勝手にやったらどんな文句言われるか分からないものね。
たぶん面倒と思うだろうが、大統領府にいる、ピウスという役人に話を聞くように。
それと、この国に来るまでは、ヒュームってのは合理的な奴らだと思っていたが、実はそうでもない。
ふむ。
利益に敏感だが、責任に鈍感。官僚たちの対応にはあきれるばかりだが、まあ、いやな思いをしても我慢してくれ。
はっきりした物言いが清々しい!!
任務の件、よろしく頼んだよ。この国の役人どもはマニュアルどおりじゃないとうるさいから、ちゃんと順序を守っておくれよ。
はーい。