りぃ、アルド様はどうなったんだい?あんた、一緒だったんじゃないのかい?
え?戻ってきてないの?
おいおい、まさかお前、ボスを見捨てたわけじゃないだろうな?もしそうだったとしたら、ここから無事出られるとは思うなよ!?
えー!?知らんがな!!
フッ、お前らどうした、しけたツラしやがって?まるで葬式からお帰り、って感じだぜ!
ボス!
生きて…、いたんだ…!
おいおい、いつも言ってるだろ、「オレは不死身だ」ってよ。
…。
無の心…。
ここはボスとしての顔をたててやらねば。
もっとも今回ばかりはさすがにヤバいかも、と思ったがな。このりぃがいなかったらどうなってたことか。
確実に死んでたよね。
改めて礼を言うぜ、りぃ。
ドウ、イタシマシマシテ。
お前が初めてここに顔を出した時にはまたヒヨッコのおでましかと思ったけど、いつの間にか腕っぷしの強い、タフな冒険者に成長しやがってた。
便乗じゃなくて、自ら道を切り開いて来たかんね!
ちょっとばかし悔しい、かもな。
兄さん!
フェレーナ!
お嬢さん!
兄さん、無事なのね…。私、ずっと、ずっと兄さんたちが無事で帰ってこれるように祈っていたわ。私には祈る以外、何もできないから…。
すまん、心配かけたな。
えぇ…。ところで、おねえさんは…、ライオンねえさんはどこ?一緒じゃないの?それともノーグに?
ライオンの事、おねえさんと呼ぶほど慕ってるのね。
突然安否を聞いてきたってことは、異変を感じ取ってるのか…。
それがな、フェレーナ。ライオンはいないんだ。
えっ、どういうこと?
ライオンは、ライオンは、その身をもってエルドナーシュの計画を阻止したんだ…。だから、ここには、いない。
そんなっ!
おねえさんが。あの優しかったおねえさんが、もういない…。もう二度とあの勇敢な冒険の話も聞けないなんて。信じられない…。
フェレーナ…。でも、ライオンは立派に戦った。あいつの死は無駄ではない、絶対に。
死んだってはっきり言っちゃった。
そんなこと言わないで…!そんなことを言ってもおねえさんが帰ってくるわけじゃない!
おねえさんだって、フィックだって、死ぬ時は恐かっただろうし、つらかったはずよ!…私はそのことから目をそむけたくないの。
フェレーナ…。
こう立て続けに親しい人がいなくなったら辛いよね…。
…?
ん?どうした?
何か、何か感じるわ…。この温かさは?おねえさん?どうして、死んだはずなのに…?
何ィ!?
そうね、おねえさん…。
会話してる…だと…?
兄さん、ライオンねえさんはきっとどこかで生きていると思う。私、もう前のような力はないけれど、でもどこからか感じるの、おねえさんのぬくもりを。
やっぱりどこかにいるのね。
あぁ、もしかすると、そうかもしれないな。オレたちだけでもそう信じていよう、フェレーナ。
あんた全く信じてないな。
さて、と。お前をこの天晶堂に誘いたいとこだけど、ここにいる器じゃねぇだろうな。旅の途中で表を通りかかったらのぞいてってくれ。いつでも歓迎するぜ。
うん。
私は表世界でのんびり暮らしたいから!!
じゃあ、オレは休ませてもらう。お前も次の冒険に備えてゆっくり休んでいくがいい。お互い、つかの間の休息、ってやつだな。
ひとまず、ジラートの幻影はここまで。
このエピローグ、「ライオンは生きている」って伝えるためのものっぽいね。
続きは、プロマシアの幻影との共通クエストになるんだって。
その時にライオンを助けることになるのかな。
もうしばらくかかりそうだけど、がんばるぞー。