ちくしょう!だめだ、だめだ、これじゃあ!ここで命をかけなきゃ、女がすたるってもんだ!
マジで命の問題だからシャレにならんのよ。
プリッシュ!?
りぃ!ウルミア!おまえたちならぜったいできるって俺にはわかってる!
今のおまえなら、男神になったこの俺をぶっ倒せるし……
えっ、マジで?
5つ目の歌を知っているやつは記憶を失っちまってるけど、セルビナにいるんだ!
だから、頼んだぜ!ウルミア!りぃ!5つ目の歌を探してきてくれ!いいな!ぜったいだぞ!!!
……いやよ、プリッシュ!待って、プリッシュ!!!
どこに行くんだー!!
ウルミアさん、話はすべて聞かせていただきましたよ。
盗み聞きのプロすぎる!!
ルーヴランスさん!?
これぞ女神のお導きでしょう。セルビナにいる記憶を失っている女性のこと。私はよく知っています。
よく知ってんの?
しかも、その記憶を蘇らせる方法も、我が手中に……。さぁ行きましょう、セルビナへ。
記憶戻るの!?
アルドと再会できる?
いやでも、思い出したら辛すぎて精神崩壊しないかしら。
アルドを逃がした後オークに捕まって、今の養父に拾われるまで何が起こったか分からないし。
自分の名前も忘れるほどだからよほどの事があったんでしょう。
大丈夫なのかな…。
サービス開始時からの仕込みがすごいのよ。
あら?あなたがたは?
もしかして……あなたは、エメリーヌ!?私は、ウルミアよ!ほら、聖歌隊で一緒だった!
聖歌隊のエメリーヌ…。
ずいぶん前からタブナジアのおばあさんが言ってた人だな!
ウルミアと同じくらい歌が上手かったって。
……?ごめんなさい。私、小さいときのことは覚えていないの。
でもきっと、人違いですね。私はエメリーヌではなくて、マチルド。ここ織工ギルドの娘なんです。
あ、ええ、そうなんですか。私こそ間違えてしまってごめんなさい。昔、私と一緒に聖歌隊に通っていたエメリーヌに似ていたのでつい……。
……あの、ところで、あなたに弟さんは?
弟……。はい、いました。いましたけれど……あの戦争のために、離れ離れになってしまって。
でもきっとどこかで元気に生きている……。そんな気がします。
変なことをきいてしまってごめんなさい。では、私たちはこれで……
いえ、最後にもうひとつだけ。あなたが知っているはずの、ある歌を聞かせていただけませんか?
え?歌、ですか?
なんでみんなマチルドが歌を知ってるって知ってるんだろう。
マチルドの身に何が起こったか調べて分かってるってことなのか。
あなただけが知っている歌です。思い出してください。
タブナジア大聖堂……ミルドリオン枢機卿……「神の歌」と呼ばれる歌……
その5つ目の歌を……。
えっ、なにこれ。
オークと、デーモン。
と、闇のクリスタル。
マチルドの記憶か…!
伝説はこう終わる……。
……すべては……から始ま……のだ……
オークに捕まった後、ここに連れてこられて歌を教えられた…何故。
……石の記憶を全部歌わせて、闇の大いなるものが完全に目覚めるためか!!
その後記憶を封じられたのか、あまりのショックで忘れてしまったのかは分からないけれど。
今のは……なにかの魔法だったのですか……?
「再生の鏡」という盗賊なら誰でも知っている名器です。故あって、私の手元に戻ってまいりました。
再生の鏡か。なるほど。
ってか、盗賊ならって。
ちょくちょく匂わせてはいるんだよなぁ。
それよりも、ウルミアさん、今の曲、もう歌えますね?
でも私、まだあの歌を歌うつもりは!
ウルミアさんは悪いことばかり考えがちのようですね。もしかしたらその歌を使う必要はないかもしれませんよ。
え!?それは、なぜですか!?
プリッシュさんの封印の証、胸にあるという魔晶石を見たら、霊獣バハムートも納得するかもしれないということですよ。
あれだけ世界の終わりに来る者が~って騒いでるのに、それだけで納得するかなぁ?
それに、タブナジアの魔石。あれを手放すは惜しい……
ルーヴランスさん?
え…あんたあれが欲しいの…?
プリッシュさんに尋ねてみたいことがあります。ウルミアさん、プリッシュさんを迎えに、ジュノへ戻りましょう。りぃさんは、先にバストゥークへと戻っていてください。