フ・ゾイの王宮に入ったぞー。
白くて広くて一方通行。
もやもやを護衛して連れて行かないとドアが開かなくて。
見破りの敵が3種類もいるから倒して。
ワープして。
護衛して。
護衛………めんどうすぎるんじゃー!!!
ここゴールなの?
なんじゃワレこっちは鬱憤たまっとるんじゃどりゃーーーー!!!
フンス。
フンスフンス。
また何か機械いじってる。
そ、そんな……
どうしてだ……?なぜあのお方が、この器の中に……?
イブノイルが虚ろの器に入ってる!!
これ…1万年眠ってるってこと?
死んではなかったの…!
ナグモラーダ!
明星の巫女様まで、「虚ろなる闇」に冒されたというのか?それでは、我ら人はとうとう、暁の女神さまに見捨てられた……?
??? : そうではない。イブノイル様は、女神さまの意志をお継ぎになったのだ。
セルテウス!?
みんながよくフェイスで連れてるセルテウスだー!
それは生ける神々、クリューの者たちの抵抗が退けられたときの最後の手段。
ん?なんか成長してない?
よく見たら服も違うし。
そもそもなんでツートンの羽はえてるん!?
「虚ろの器」にあった「虚ろなる闇」を自らに封じこめ、イブノイル様は、ともに滅びようとした。
何故、そのようなことを!?
「世界の終わりに来る者」を受け入れるもの。「男神プロマシア」が蘇ったからだ。
ちょっと待てよ?男神プロマシアは、ここアル・タユが落っこちたら復活するんじゃねぇのか?バハムートはそう言ってたぜ?
……そうか、では訂正しよう。男神プロマシアの「器」が蘇ったからだと。
「うつわ」、だって?
「世界の終わりに来る者」とは、「男神プロマシアの意志」を継ぐもの。「男神プロマシアの意志」とは、「虚ろなる闇」。そしてそれを迎え入れるべく用意された器が蘇ったのだ。
プリッシュみたいに自然と生まれたんじゃなくて、用意された?
イブノイルっていつから眠ってるんだろう。
1万年前からなら、「世界の終わりに来る者」になり得る器が1万年前にいたってことだよね。
1万年前に蘇ってるなら、それより前に誰かが用意したってことよね。
一体誰が?
……器は、自らを満たす「虚ろなる闇」を求めた。
その闇は、そこにあった。「虚ろの器」が完成するまで、何人ものクリューの者たちから汲み上げられた「虚ろなる闇」。
いつか自然に生まれるとされた「世界の終わりに来る者」……それを超える膨大な量の闇が、ここに集められてしまっていたのだ。
その中にそんなにたくさんの虚ろが…!?
それを渡しては、男神プロマシアの復活に繋がる。そこで、イブノイル様は、闇と共に果てようとした。
そんなことを!おまえは、そんなことをさせたのか!?
イブノイル様に罪はない。愛ゆえに「虚ろの器」を作ろうとされたのだ!私たちクリューを救おうとされたのだ!
そのとおりだ。すべての始まりは、私たちクリューだ。
だから、私は「虚ろの器」から「虚ろなる闇」を……
この身に封じ、死んだのだ。
イブノイルがやろうとしたことを自分がやったって事ね。
……死んだ……?し、しかし、おまえは……
……フェニックスだな?フェニックスは、おまえといたんだろう?そして、一度は死んだおまえを生き返らせたんだ。
その羽の赤い方、もしかしてフェニックスの羽?
白い方は?
ミルドリオン様が考えたことと同じだ。「虚ろなる闇」と一緒に死んじまったら、いつかまた、その闇が生まれちまう。
だからおまえんなかに封じ込めたんだ。俺が魔晶石に封じたように。
セルテウスが抱え込んだ闇を復活させないために、フェニックスがセルテウスの中に膨大な量の虚ろを封じ込めて生き返らせた…。
だからセルテウスは虚ろなる闇の力使い放題だったのね。
……そうだ。しかし、それは大きな賭けだった。真世界となったことでバハムートは力を失い、私は「虚ろなる闇」を宿すゆえに、男神の器から逃げるしかなかった。ヴァナ・ディールに下りることもできず、私は追い詰められた。
あー、なるほど。
1万年前のメルト・ブローの時に、大爆発を起こしてジラートの都市が消滅したんじゃなくて、神の扉が開いて真世界に行っていたと。
男神の器はセルテウスの持つ膨大な量の虚ろが欲しい。セルテウスは逃げないといけない。
しかしアル・タユの所在地がヴァナ・ディールじゃなくなったから、バハムートはただの獣になってしまって、セルテウスを助けることができなかった。
フェニックスがセルテウスを生き返らせたのは、力が使えてるからメルト・ブローの前だったのかな。
そこでイブノイル様は自らの命の輝きをすべて放ち、「器」を「接見の間」に封じ込めた。
……そして……イブノイル様は永い眠りに……。
ん?虚ろの器の中のイブノイル、寝てるんじゃなくて死んでるの?
何故だ!?楽園とは、クリスタルの輝きに満ちた神々の世ではないのか!?人は、より高い次元の生命に、完全になるのではないのか!?
エルドナーシュが母なるクリスタルに触れて見たビジョンはそれだったよね?
それがこんな敵はいるしピンクだし人はもやもやだし。
まさか真世界とは思わなかったよ。別な異次元だとばかり。
増幅されているとはいえひとかけらの母なるクリスタルに支えられているこの楽園は、完全なる楽園とはいえない。
なるほど。
5分の1の力だからこれだと。
割れる前の母なるクリスタルが作る真世界が、エルドナーシュが見たビジョン…。
…それって、母なるクリスタルが5つに割れた時点でもう取り戻せない世界になったりしてない?
ちゃんと5つのクリスタルの力合わせたら本当の真世界になるのかしら。
そしておまえたちも、完全なる「クリスタルの戦士」にはなっていない。互いに、クリスタルの輝きが足りないからだ。
ホラの輝き取られたからか。
種族によって違う輝き取られてるらしいから。
じゃあ、どうしろってんだ?
「神の扉」を潜り、ル・メトの園より、5つの塔を登るといい。
その塔には、母なるクリスタルの輝きが通わせてある。人の5つの闇を浄化する、この施設のために作られたものだ。おまえたちが最も深く宿している闇を、その輝きで照らせば、男神プロマシアの「器」と戦うことができるかもしれない。
やったぁ!セルテウス、おまえもとうとう「世界の終わりに来る者」と戦う気になってくれたんだな!?
……わからない。もはや私は、なんの感情も持っていない。
そうかな?
知りたくはないだろうが、教えておこう。「虚ろなる闇」というものは、5つの闇よりもずっと、深く静かなもの。
えっ、ちょっとダダ洩れじゃない!?
言うなれば、完全なるものなのだ。……だから、おまえたちが本当に勝てるかどうか、その結果は誰にもわからない。
ただ、これからおまえたちには真実を見せよう。王宮の最上階にある「接見の間」。そこですべてがわかるだろう。
イブノイルが男神の器を封じ込めた場所。
バハムートが言ってたアル・タユにいる「世界の終わりに来る者」もそれだね。
しかし、1万年前に蘇った器が1万年経った今も封じられたままここにあるのか…。
そのときになっても、おまえたちが勝利を、戦いを望むのならば、私も世界の終わりに抗おう。さぁ、「神の扉」を開くぞ。
じゃあ、行こうぜ、りぃ。
うん。
……っと、待てよっ!
おいっ!ナグモラーダぁっ!!!
!?
アミュレット。
それなら返してやる。おまえたちは、勝手に消えろ。
私は、イブノイル様をウ・パトの交霊塔にお納めしなくてはならない。ここでは、クリスタルに還ることもできない……。
完全に死んでるのね。
1万年その中にいたら蘇るとかじゃなくて。
……。
プルプルしてる。
チクショウ!ぜってぇに俺は忘れねぇからな!!今までの恨みも、モブリンの仇も、ぜんぶ後でまとめてお見舞いしてやらぁ!!!
本当、酷い事ばかりしてるから。
先行くぞ、りぃ!