最後の幻想 其の参

白タルの散歩道

Franziska" お嬢様は現在お部屋にてお勉強中でございますよ。珍しく今日は大人しく……。

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Franziska" お嬢様!今日は外出も許しませんし、冒険者を部屋にあげることも許しませんよ!
コーネリア あら、いらっしゃい。お父様から依頼された用事でしょ?

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Franziska" ああ、お父上自らの御用がおありでしたか、それならば……

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Franziska" お嬢様っ!そんな話は私は聞いておりませんよっ!私をだましましたね!お嬢様っ!

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りぃ めっちゃ怒ってるよ?
コーネリア フランツィスカは生真面目すぎて困るのよね……悪い人じゃないんだけど……。

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コーネリア この前もね……お客さんが来たの、この部屋に。誰だと思う?
りぃ ここに?

ここまで来れるって、誰だろう。
ミスリル銃士隊とかならこんな話しないだろうし。

もしかして…。

コーネリア まさかあのお父様がこの部屋に通してくれるなんて思わなかったけど……。あいつ……グンパがね、来たの。

語り部だったし…それよりもプレジデントはグンパの考え方を気に入ってるんじゃないかなぁ。

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コーネリア なんだかもじもじしてて、変な感じだったけど、いろいろ憎まれ口たたきながらも、結局、「ありがとう」だって。

2人は良い喧嘩友達だよなぁ。

コーネリア 私、お礼されるようなこと、何もしてないのにね。かきまわしたり、あいつの気持ちも考えないで勝手なこと言ったり。

それが良かったんだよ。

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コーネリア でも、ちょっと救われた気がするんだ。お礼を言ってくれたこともそうだけど、あいつ……200年以上生きているはずなのに、不器用なんだよね。

素直にお礼も言えないなんてね。

コーネリア たった十何年しか生きてない私が、そんなに器用に生きられるわけがないんだ……。そう思ったら、なんだか親近感わいてきてね……いろいろ話しちゃった。

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コーネリア そういえば、今度ルシウスさんが責任者やるって言ってた新しい制度の話に興味があったみたいだけど、あんな話、なんで聞きたかったんだろ……。

あー、それが「国が民間の研究開発に援助する制度」かぁ。

大臣を懲らしめるだけじゃなく、他にも考えがありそうね。

Franziska" お嬢様!もうお勉強の時間ですよ!
コーネリア はーい。わかってるわよ。

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コーネリア 最近、少し勉強も頑張ろうかな、っと思ってるんだ。実はちょっと目標もできたの……。
りぃ すごいじゃない。

コーネリア それが何かは恥ずかしいからまだ内緒だけどね。
りぃ えーっ。そのうち教えてね。

コーネリア それじゃあ、またね。ありがとう、話し相手になってくれて。
りぃ うん。またね。

コーネリアが成長してるなぁ。
あんな猪突猛進なだけだったのに。

ミスリル銃士隊のコーネリアみたいに、国民に慕われる人物になる未来もあるのかも。