長い船旅、ご苦労さま。私がバストゥーク領事館の館長、メレクです。あなたは、りぃ……。ウィンダスへの協力ミッションを受けにきたのね?
うん。
では、そうね、まずはミッションの内容をざっと説明してあげてくださいな、ゴールドスカル?
金ぴかの頭蓋骨…だと…!!?
では、説明します。
全然金じゃないやんか。
……ウィンダス側が提示しているミッションは、獣人ヤグードの前線居住区ギデアスへの魔法武器の奉納です。
ギデアスか。
ウィンダスの天の塔で、ギデアスへ奉納する魔法武器を渡されます。それをギデアスの地下部にある、ヤグードの宝物庫へ運びいれるという任務です。
不思議そうな顔をしていますね。ええ、端的に言えば、これは獣人への貢物を運ぶ任務なのですよ。ウィンダスは、国の平穏を守るために、ヤグードと友好関係を結んでいるのです。
しかし、ここまで来る間に見たでしょう?……ヤグードの傍若無人な振る舞いは、友好関係を結んでいるとは言いがたいものです。
だよねぇ。
神子さまが強く出ないから、好き放題言ってきてるよね。
今回、私たちは、ウィンダスの信用を失わずに、獣人の戦力を削がなくてはなりません。
そこで……。……ゴールドスカル、任務の続きを説明してあげてくださいな。
はい。ウィンダス石の区、天の塔にて魔法武器を受け取った後、一度、ここバストゥーク領事館に戻り、魔法武器を提出してください。
ふむ。
それと交換で、異なる武器を渡します。それをギデアスに納めるように。
え…?
話は、理解できたかしら?もちろん、ここで魔法武器をすり替えてしまうということは極秘事項ですよ。
いや、ウィンダスの信用を損なうどころか、ばれたら戦争が起こりかねない大問題じゃないですか!?
他国の内情に立ち入ることはできません。けれども私たちはウィンダスを救いたいのです。では、行きなさい。任務の成功を祈っているわ。
いやこれ、なんだかんだ言って本音はウィンダス産の魔法具が欲しい。ってんじゃないの?
仕方ないから行くけどさぁ。
あれ?
アジマルとライオンとか珍しい組み合わせ。
……あら?あなた、ウィンダスの人ではないようね。
うん。今はね。
私はライオン。あなたと同じ、旅の冒険者よ。
りぃでっす。
……そう、ヤグードへの貢ぎ物を受け取りに来たの。
うん。
ひどい話よね。ヤグードはタルタルたちの臆病さにつけこんでいるのよ。必要以上にいろいろ貢がせて……。
天の塔はとりあってくれなかったけどヤグードが集めた武器や食料は、各地の獣人たちに流れていると思うの。
あー、だろうねぇ。
バストゥークですら横取りしようとしてる…気がするし。
獣人たちを統率する新しいリーダーが現れたという話もあるし、ウィンダスには早く目を覚ましてもらいたいんだけど……。
りぃ……さん?はい、あなたのことは、既に聞いているのです。ギデアスへ献上品を届けに行ってくださるバストゥークの冒険者さんなのですね?
うん。
他国のみなさんに、獣人ヤグードさんへのお届けものを頼むと、とってもイヤイヤそうなのでクピピも悲しいのですが……。
だろうね…。
ウィンダスの平和を保つためなのです。ギュっと目をつぶって、できるだけササっと、ギデアスの宝物庫へこれを届けてきてください。
だいじなもの:献上品・魔法剣を手にいれた!
これは、誰でも欲しがりそうな品だわ。
こちらの剣を、ギデアスへ。……では、任務の成功を。
だいじなもの:なまくらの剣を手にいれた!
なまくらなの!?
せめてもっと上等なやつにしようよ。
こんなん絶対ばれるでしょ!
バストゥーク、正気か??
なんだこれは!?こんなナマクラな剣じゃ話にならん!
ですよねー!!!
えっ、どうするの。
このまま戦争が勃発…!?
もっとこう、アレだ。俺様に似合うスゴイ武器を持って来い。
え?
どんな武器がいいか、だと?ふむ、Eyy Mon the Ironbreakerが持ってる武器がイイな。いや、あれこそ俺様が持つべきだ!
えぇ!?
すぐそこにいるヤグードNMでしょ?
え、あんたそんなんでいいの?
ウィンダスのすっごい魔法剣じゃなくて??
お前もそう思うだろ?じゃあ、すぐ行って取って来い。
何か分からんけど頂戴!
アスピルナイフ持ってきたよ。
ご苦労だったな。品物は受け取った、もう帰っていいぞ。
えぇ…。
これでいいのか…?
お疲れ様でした。うまくいったようですね。
いや、うまくいったか…?
すぐそこの味方が持ってる武器でいいって、なんか進行に無理矢理感ない?
うーん。
あなたが納めてくれた魔法武器は、さっそく、本国へと送りました。本国でのクゥダフ退治に有効に使われるでしょう。
あーっ、やっぱり!
言い訳してたけど欲しいからパクったんじゃんよ!!
しかももう送ってるって、早すぎィ!
さて、次にあなたは、サンドリアのバストゥーク領事館へ向かわねばなりませんね。
サンドリアへは、またもや長旅ですよ。一度、マウラからセルビナへ船で戻り、陸路を北上しなければなりません。無理をせず、休養を取ってから、次の国、サンドリアへと向かいなさい。
昔は本当大変だった。
ワープありがとう。
……また、会いましょう。それまでお元気で、りぃ。