昇進試験~伍長

傭兵長のアサルトも全部終わらせて、と。

ナジャ・サラヒム う~ん?りぃ傭兵長かい?今、ちょっと手が離せなくってネェ。出直してきてくれないかい?

あら、そうなのね。

りぃ わかったー。

ナジャ・サラヒム ……ちょいとお待ち!
りぃ ん?

ナジャ・サラヒム えぇと……フムフムフムフム……。うん。やっぱり……この件は、あんたに頼んだほうが良さそうだね。

今来た仕事なのかな。

ナジャ・サラヒム ……いやね、皇国軍の通達書に目を通してるとこなんだけどさ……。フンフンフンフン……なぁるほど。

ナジャ・サラヒム ついに……ついに……我が社が皇国軍サマを動かすに至ったんだよ!あぁ、もうっ!気分がいいったら、ありゃしない♪

ほほう?

ナジャ・サラヒム んん?何がそんなに、嬉しいのかって?

ナジャ・サラヒム えぇと、あんた冥路の騎士ってやつを、覚えてるかい?
りぃ うん。

どう見てもオーディンのアレね。

ナジャ・サラヒム いい傾向だよ。傭兵にとって経験は宝さ。危機を切り抜ける機転だって虎口を抜け出す機知だって、経験によって、増えてゆくんだからネェ。

ナジャ社長、今はずっと事務仕事してるけど、ものすごい戦士なのか!?

ナジャ・サラヒム ……で、その冥路の騎士に関しての通達を頂戴したとこなのさ。通達書には、こう書いてあるよ。

ナジャ・サラヒム 「過日、ナジャ・サラヒムが提出したる蹄跡を精査し、冥路の騎士実在の証拠として正式に認定せり」ってね。
りぃ おお。

ナジャ・サラヒム あたいの予想ではこの件はいずれ、アルザビ中に知れ渡ってしまう。

漏れると広がるの速そう。

ナジャ・サラヒム このままじゃ皇国軍は冥路の騎士を、現実に差し迫った脅威として公表せざるをえなくなるだろうネェ。皇国軍サマは焦ってるのさ。

ナジャ・サラヒム ま、それもこれも、あんたたち社員があたいとの契約を忠実に守って……

ナジャ・サラヒム 雨にも負けず風にも負けずっ!

ナジャ・サラヒム 健やかなるときも病めるときも!!

ナジャ・サラヒム 冥路の騎士が実在するって証拠を見つけるために、粉骨砕身してくれた成果だネェ。

お、おう。

ナジャ・サラヒム この通達書からはね、あんたたち社員の働きが、社の発展に貢献してる確かな手応えが感じられるのさ。

社長のくねくねだ!
機嫌がいいぞ!

ナジャ・サラヒム それにしても大胆奔放、出没自在の冥路の騎士には、皇国軍もほとほと手を焼いてるようだよ。散開して捜索していれば蹴散らされ、密集して待ち伏せすれば肩透かしを食らうってありさまらしい。

なるほどねぇ。
オーディンの方からすれば、皇国軍に用事はないだろうしね。

ナジャ・サラヒム そこでっ!ご公務として我が社に、冥路の騎士追跡の御鉢が回ってきたってわけ。

確かに追跡なら、小回りの利くサラヒム・センチネルの方が適役。

ナジャ・サラヒム もはや、皇国の脅威となりつつある冥路の騎士をこのまま放っておくわけにはいかない。かといって、たった1人の追跡に兵を大勢東奔西走させたところで埒があかないし、経費だってかさむ。

ナジャ・サラヒム だけどあたいなら傭兵を自在に動かせるし、その傭兵も情報に聡い、ってことだろうね。量才録用ってつもりかもしれないけどネェ。

ナジャ社長、言葉選びに賢さを感じるんだよなぁ。

ナジャ・サラヒム とゆーわけで、今すぐに……こいつを、冥路の騎士の足跡に埋めてきなっ!

りぃはクオーツ発信器を受けとった!

こ、これは。
傭兵の階級章に仕込んであるGPSと同じ!

ナジャ・サラヒム これまで目撃情報の多い「ワジャーム樹林」「バフラウ段丘」「ゼオルム火山」そして「カダーバの浮沼」。どこかにきっと、そいつの足跡があるハズだよっ。

ナジャ・サラヒム おわかりかい?つまり、この任務の目的は冥路の騎士に「鈴」をつけることなのさ。

GPS付けれたらこっちのものじゃないですか。

ナジャ・サラヒム んん?クオーツ発信器を何に使うのかって?そんなこと、あんたは知らなくていいんだよ。

前回の昇進試験の時に聞こえた会話から、それが何なのか分かっちゃったよぅ。

ナジャ・サラヒム いいかい?この任務は、我が社の名声を高められるまたとない機会なんだっ!

ナジャ・サラヒム それに……あんたの愛社精神を、あたいに見せる機会でもあるんだよ。願ったり叶ったりの任務じゃないか。ん?
りぃ ひぃえ。

だいじなもの:クオーツ発信器を手にいれた!

りぃ 見っけた。

巨獣の蹄跡に、クオーツ発信器を仕掛けた。

ナジャ・サラヒム その様子だと、冥路の騎士に「鈴」をつけてきたようだね。待ちかねたよっ。

ナジャ・サラヒム さ~て、あとはクオーツ発信器が、きちんと作動してくれれば任務完了だネェ。

ナジャ・サラヒム そこでコイツの出番だよ♪

手で隠れて見えない。

ナジャ・サラヒム ……気になるかい?

ナジャ・サラヒム これは「水晶指向儀」といってね、特殊な信号をキャッチしてその分布を地図上に表示する器械なのさ。……皇国軍からの預かりものだけどね。つまりクオーツ発信器は、その特殊な信号を発する発信装置……だったってわけ。

この技術、シドが知りたがるだろうなぁ。

ナジャ・サラヒム んん?なんで、クオーツ発信器について詳しいことを教えなかったのかって?そりゃ、あんたたちにも……

ナジャ・サラヒム じゃなくて、クオーツ発信器は、ああ見えてとんでもなく高価なもんなのさ。

知ってる。仕込まれてるの…。

ナジャ・サラヒム あんたを信じてないわけじゃないけど……ほら、競売にでも流されたらあたいの面目丸つぶれだろう?

ナジャ・サラヒム さ、さぁ……さっそく水晶指向儀のスイッチをいれてみようかね……。あ、あたい……、胸がバクバク高鳴ってきたよ……。

そ、そんなに?

GPS仕込んでるのがバレそうになったからなのか、皇国に恩を売れそうだからなのか、冥路の騎士が不気味だからなのか。

ナジャ・サラヒム !!

起動音と共にとげとげを落とすほどびっくりしてるー!!!

ナジャ・サラヒム えぇとこれは……ゼオルム火山か。

ナジャ・サラヒム ……上出来だよっ!ちゃんと、あんたの設置したクオーツ発信器の信号をキャッチしてる。これで任務完了っ!
りぃ やったー!

ナジャ・サラヒム コイツをうまく利用して、冥路の騎士の出現分布を解析し、行動を予測できるようになったら……ひょっとしたら、皇国軍がとっ捕まえることだってできるかもしれないよ……。

ナジャ・サラヒム いや、やっぱ無理かもしれないネェ……。

無理そうな気がする、心当たりがあるのね?
なんだろう。

ナジャ・サラヒム それにしても、あの世の住人といわれてる冥路の騎士も、こうやって器械を介すると……なんだか、そこいらの化け物とあんま変わらない感じがしてきたよ。

ナジャ・サラヒム ひょっとして、もう、冥路の騎士はあの世からこの世に引っ越してきちゃったのかもしれないネェ。

あの世からこの世に引っ越し…。
これは、重要なひと言な気がしますよ?

……。

オーディンってことは、召喚獣なわけで。ということは、大いなるものなわけで。

目覚めて、ヴァナ・ディールにいる大いなるものがひとりいる。
割れた闇のクリスタルにいた、「黒き神」。

闇の大いなるものが……冥路の騎士といわれるオーディン!?

黒き神は北方にいるという話だったけれど、アトルガンに移動した?
何故?

ナジャ・サラヒム ま。だとしたら、冥路の騎士なんて、ちっとも恐ろしくないね。これからは「迷路の騎士」とでも呼んでやるさ。

いや、亡霊よりも大変なものかもしれません…。

ナジャ・サラヒム あんたはあたいの闇を祓ってくれたんだよ♪りぃ。

ああ、そっか。
亡霊と違って実体があるから大丈夫なのか。

りぃ よかったね。
ナジャ・サラヒム うんうん……

ナジャ・サラヒム アブクーバ!!
アブクーバ はっ、はいぃぃ!

ナジャ・サラヒム たった今!りぃ傭兵長の重要任務達成と社長への特別貢献を考課し、ここに「伍長」への昇進を認める!!

ナジャ・サラヒム おめでとうっ!
アブクーバ おめでとうございます!

りぃ ありがとうございます!!

ナジャ・サラヒム さ~て……これで名実ともにあんたは、我が社に欠かせない「歯車」になったってわけ。これからも死に物狂いのご活躍、おおいに期待しております。りぃ伍長♪
りぃ おまかせ~!

だいじなもの:山猫伍長バッジを手にいれた!
「伍長」に昇格した!