アビセア-アルテパには、グスタベルグから行くんだって。
なんで…?アルテパから行かせてよ。めちゃくちゃ分かりにくい…。
おい、待て。そいつには不用意に近づかんことだ。
ん?
…ん?そいつは、トラバーサー石だな。あんたがりぃか。
え?あ、はい。
俺は、オルギス。あんたのことはヨアヒムから聞いてる。こちらの世界からの協力者というわけだな。
魔女っ子ガルカみたいな人が来たぁー!?
俺らの世界…アビセアはもう見たんだろう?それでも、こいつの前にきたってんだから、あんたも相当の物好きだな、ハハッ。
ぐぅ。否定できない。
いいぜ。そのくらいの気概がなきゃアビセアじゃ生きていけないからな。歓迎するぜ!
ありがとよっ!
さあて。じゃあ軽く説明しておくか。この禁断の口はよ、ここ南グスタベルグとは別の場所に通じてるのよ。
分かりにくいからやめてほしいですっ!
場所は、アルテパ砂漠だ。クォン大陸の南西に浮かぶ、ゼプウェル島。名うての冒険者なら1度は足を運んだことがあるだろ。
あるよー。ラバオがあるところでしょ。
仲間の話じゃ入り口と出口が異なる禁断の口はここだけじゃないらしい。位相がずれてるなんて言われてるがな。詳しいことはよくわからん。無事に繋がってさえいればいいのよ。どうせすぐに慣れるしな。
良く言えばおおらかな性格!!
注意点とかは特にねぇ。
ねぇのかい!
さっきも言ったがよ。あの世界を見て、ここにいるんだろ?あえて言うなら「死ぬな!」ってくらいだな。
あんたらとは見た目一緒でも俺らとは違うらしいしな。まったく羨ましいぜ。
ヴァナ・ディールの人とアビセアの人が違うってこと?
どう違うんだろ。体が丈夫なのかな。
…あ、いや待て。思い出した。1つあったぜ。
ん?なに?
ロック族ってのを知ってるか?大鳥ともいうんだがな、そいつの化け物サイズが、アルテパじゃ確認されてるんだ。
でかい図体のくせにやたら俊敏でな、そいつが動くだけで突風が巻き起こるって話だ。
タルタルの私だと10メートルくらい転がっていくんじゃ…?
現に、そいつと鉢合わせてなんとか拠点に逃げ帰った仲間の体はよ、ズタズタに引き裂かれていたんだ。…今思い出しても、酷いもんだったぜ。
ひいいぃぃぃぃ。
そいつにだけは気をつけろ。アルテパのアビセアンは凶悪なやつばかりだが、そいつはさらに別格だ。
遭遇したくないタルゥ。
忠告はしたぜ?ま、そいつを倒せなきゃアビセアを救うなんて土台無理な話なんだがな…。なぜ、ああなっちまったんだろうな、あの世界は。
まだ分かってないのね。
少しずつ解明されていくのかな?
すまんな。悪いが頼れるのは、あんたらだけなんだ。俺らの世界、アビセアを頼むぜ。
オルギスもヨアヒムみたいにアビセアに帰れなくなっちゃってるのかな?
何もできないのは、つらいね…。
ま、ちょっくら行ってくるよっ。すぐには無理だろうけど、待っててな!