こんにちは。
……。
こーんにーちはー!
なんだよ、うるさいなぁ!おれっちは、悩んでんだよ。悩めるお年ごろなんだ。わかったら、ほっといてくれよ。
そんなお友達にはこれだー!
こ、これは……!すげーかっこいいなぁ~!うお~!サンドフィッシュ!ついつい、見とれちまうなぁ~!
あげる。
えっ!い、いいのか?いや~、わりぃな!じゃあ遠慮なく。くー!かっこいいなぁ~!
ミスラだから好物なのかと思ってたら、観賞用だったのね。
その隙に、ここだー!
わー!ちっくしょうっ、見つかっちまった!!
げっ!?
トンベリがいるとは思わなかった…!!
おい、見ちまったもんはしかたねぇけどなぁ、だまってないとねえちゃん、ただじゃすまねぇぞ!
ヒィ!
いいか、こいつの名前はトンベリーニョ。どうだ、かなり育ちが良さそうな名前だろ。えへん。
う、うん…?
トンベリーニョは、おれっちが東へ狩りに行ったときに湖でおぼれてて、助けてやったんだ。
だけどこいつ、そのせいで包丁が錆びちゃったみたいでさ。自分で餌を取れなくなっちまったみたいで、フビンなんだ。
包丁というより、ククリに見える…。
だからここにかくまっていろんな餌を持ってきたり、寝床を作ってやったりしてるんだけど……。
……見つかったなら、しょうがないなぁ。ねえちゃんも、おれっちの共犯になってよ。「トンベリは敵だ」なんて、心の狭いこと言ってないで、おれっちを手伝ってよ。な?
しょうがないねぇ。
助かるよ。おれっち、こいつの錆びた包丁を元に戻して、森に帰してやろうと思ってんだ。
優しいねぇ。
でも……。こいつ、これだけは絶対に離さんって感じなんだよ。これじゃあ、錆びた包丁を研ごうにも研げなくて……。
ほら、トンベリーニョ!おまえのためなんだから、それをよこしなよ。おれっちを信じてよ。
トンベリは、首を左右に振った。
おい、トンベリーニョ、これはおまえのためなんだから、それをよこしなよ。おれっちを信じなってば。
トンベリは、殺気をかもしだした。
ひえぇ。
参ったなぁ。なぁ、ねえちゃん。なんかいい方法、思いつかない?
うーん、ダミーを渡してその隙に砥ぐとか…無理そうかな。
トンベリーニョを森に帰すには、あの錆びた包丁をどうにかしなきゃなぁ……。
うーん、どうしたものか。
トンベリの包丁?なんでそんなことを気にしてるの?
いや、まぁ、ククリが包丁代わりになるのかなーとか…
ははぁん、わかったわ、あんた料理人を目指しているのね?トンベリの包丁の切れ味はものすごいものね。
あ、そう。うん、そう。
でも、あの包丁は人には扱えないシロモノよ。それでもあれを手に入れたいのなら、ウガレピ寺院へ行ってみるといいわ。
ウガレピに?
ウガレピ寺院のどこかに調理場があって、そこでは夜な夜な恐ろしい地獄のコックが、包丁を研いでいるっていう話があるもの。
ああー、あったね。
3体くらいNPCのトンベリがいるところ。
地獄のコックだったんだ…?
用語辞典によると、高レベルのシーフトンベリが落とすトンベリのまな板(Rare Ex)が必要なんだって。
取るの大変そう。
…。
/itemsearch トンベリのまな板
トンベリのまな板は次のストレージに存在します。
モグサッチェル
どうして持ってるんだろう。
ウガレピ寺院にプロトウェイポイントで飛んだらすぐだよ。
クリュー人が住んでた時の食堂だったんだろうなぁ。
と思ったけど、作業台とかがトンベリサイズなんだよね。
クリュー人はヒュムかエルくらいだと思うんだけど。
メルト・ブローの影響でじわじわと身長が縮んでいって、家具の方を合わせていってたらこうなった。
ってことなのかな。
切レナイモノ……ナイ……。
ま、まな板をどうぞ…。
切レナイ……ッ!!!
ヒィー!?
だいじなもの:ノンベリ包丁を手にいれた!
よ、よく分からないけどゲットしたぜ。
貰ってきたよ。
うわ、その包丁、いったいどうしたんだ?
トンベリは、ただならぬ気配をかもしだした。
トンベリーニョ!よかった、気に入ってくれたんだね!
おお、よかった。
おまえ、やるじゃん!ここまでしてくれるなんて思わなかったよ!
へっへ。
さぁ、今度はトンベリーニョを人目がつかない夜に森へ帰してやらなきゃな。ちょっぴり寂しいけど、しょうがないよな?
完全に怪我した野生動物を保護した人の気持ち…!
最後まで気を抜かずに頑張れ。