フェイスから逃げてるのに自ら追い詰められてるやん!
ああっ!りぃさん!?
本日はお日柄もよく…………それほどお変わりなく……ごきげんよろしいようで……。
戸惑いすぎィ!!
……。
……まさか?
うんむ。フェイス。
……私なんて、何のお役にも立てません!
そんなことない。
賛美歌を歌うことくらいしかできませんし……
い、今なんて、のどの調子もよくないんです!ごほっごほっ!
フェイスっ。
……すみません、私、嘘をついてしまいました……。実は、のどの調子は悪くありません。
嘘がつけなさすぎる。
ただ、私がもう一人現れるなんて、怖くて、気持ちが悪いだけなんです。
それは、確かにそうだよなぁ。
私が聖歌隊に入ってからしばらくした頃、突然、声が出なくなったことがありました。そのとき、私は、他の人たちが影でこっそり話しているのを聞いてしまったんです。
「ウルミアの代わりになる子はたくさんいる」と。
うわぁ。
今までそのことをすっかり忘れていたのですが、分身を見たとき、その言葉が思い出されて……。
そっか…。
だから、怖くなってしまったんです。
何という?
その後、どうした?
アルタユを目指した勇気を思い出せ!
新しい世界が始まると思うんだ!
選択肢が出た!!
うーん、励ました方がいいのか。
でもその後が気になるし、今歌えてるってことは解決したんだろうからそれを思い出した方が良いのでは。
その後どうなったの?
……え?その後……?
ああ、また歌えるようになったのは、やはりプリッシュのおかげです。
おお。
プリッシュが「恋人を作ればいい!」とか言い出して!
えぇ!?
唐突すぎる。
ある少年に、私の代わりに告白しようとするから、慌てて大声を出して、彼女をとめたんです。
えええ!?
無茶苦茶だぁ!!
そうしたら、いつもどおり、声が出るようになりました。
な、なんと。
あのときはプリッシュの悪ふざけかと思いましたが、大人になった今なら、本当は何を伝えたかったのかわかります。
歌い手の代わりはいくらでもいるかもしれないけれど……本当の親友や愛する人の「代わりになる人」なんていないということを、教えようとしたんだって。
もし、あなたにとって、私の代わりがいないというのなら……私もがんばらないと……。
もう、大丈夫です。私、決心できました。
やったぁ!
5つ目のクリスタルの前で「神の歌」を歌ったとき、思ったこと。
虚ろなる闇ではなくあのクリスタルの輝きが、私たちを強く結びつけていると。
だから……どうか、女神さま。力をお貸しください。
りぃさんと私の間にある絆の力を今、形あるものへ……!
うおおおおおお!
よしっ!
人を救うためには、真実を知る勇気も必要。私自身を知るために、もう一度、旅をしたく思います。
りぃさんと共に。
うん。
私自身を知るため……。
りぃさん、また1つ、大事なことを教えてくれて本当にありがとうございます。
いつか、あなたの歌を歌いたい。だから、連れていってください。
うおー!嬉しい!
私、ウルミアを。
よろしくね。
フェイス:ウルミアを習得した!