この怪しい人、海軍の人だったの…?
なにか用かな?ワシは、バストゥーク海軍新兵養成所の教官ヴラディネクだ。
えーっと、なんだったっけ。
ああ~っ!やっと見つけたわ!
人を探す能力も持っている…。
モーグリが手伝ってるからかしら。
あれ?なんで、またあなたがここにいるの?まぁ、いいわ。ヴラディネクさんと話させてもらわなきゃ。
お、黄金のたてがみのこと気になるし?
ワシに用なのかね?
はい、私はサンクティア。あることをお伝えするために、賞金稼ぎ「黄金のたてがみ」を探しています。
あることを?
弟子にしてってことか。
あの賞金稼ぎを?
はい。もしかして、「黄金のたてがみ」は、バストゥーク海軍がかくまっているんじゃないですか?
盗賊の団長を捕まえたときにもらえたっていう、すっごくたくさんの懸賞金を使って……。
はっはっは。愉快なことを言う。バストゥーク海軍は、いくら金を積まれても、一般人を戦艦にかくまうことなどはせん。
しかも20年もの間、戦艦に隠れつづけるなど、正気の沙汰とは思えん。
確かに。
でも~、でも、この手紙には……
……そうか。その手紙を見つけてきたのか。
ならば語ろう。ワシが「黄金のたてがみ」に手紙をやったのは、もうひとりの賞金稼ぎに関してのことだ。
それは、「黄金のたてがみ」と組んでいたという、「銀刀のイズメニオス」という賞金稼ぎのことですか?
そうだ。そのイズメニオスは、バストゥーク海軍の千人隊長レオンネルの息子であり、そしてワシの教え子であった。
イズメニオスは、海軍新兵養成所の成績も良く、将来は指揮官にと、前途を嘱望されていたのだが……。なんの不満があったかある日突然、賞金稼ぎになると言って、レオンネル隊長の下を飛び出してしまったのだ。
レオンネル隊長は、去るもの追わずと、イズメニオスを探そうともしなかった。 しかし、実のところ、あの大戦で同隊に所属し、共に剣を振るったワシには、レオンネル隊長の胸の内がわかった。
隊長だから、家族のことを優先してはいけないと思って探さなかったのかな。
そこで家に戻るようにと、イズメニオスを説得したのだ。「黄金のたてがみ」の協力も借りてな。
なんだかんだいっても、親は子供のことが心配なのでアルクポ~。
……。
それは本当にそう。
しかしな、お嬢さんは知っているだろうか。イズメニオスは、盗賊団の団長アタルフォーネを捕らえる際にその命を落とした。
なんと。
あの時、銃士隊に調べさせたところによれば、イズメニオスが命を落としたは、「黄金のたてがみ」のせいだという。
なんと!?
レオンネル隊長は、復讐などという馬鹿げたことはせん。しかし、決して「黄金のたてがみ」を許しはせんだろう。
そういう理由もあって、バストゥーク海軍が、奴をかくまうことなど有り得んのだ。
じゃあ「黄金のたてがみ」は、いったいどこにいるのかしら……。
そういえば……アタルフォーネ盗賊団の残党どもが、いろいろと嗅ぎまわっているという噂があるぞ。
まさか20年間追ってるの?
なんでもビビキー湾のプルゴノルゴ島の持ち主を調べているとか。
プルゴノルゴ島……。
えっ、あの戦車が黄金のたてがみ!?
姿を見られないようにあの中に入ってるのか!
ありがとう、ヴラディネク鬼教官!私、そこに行ってみるわ!
クポォっ!?サンクティアっ!?
走って行っちまったー!!
って、しれっと鬼教官とか言っちゃってるが!?
水着HQワープで一瞬だぜ!
持っててよかった~。
黄金のたてがみ???よくわかんないけど、金髪のエルヴァーンなら、島の西側にあるボート近くでよく見かけるね。
こんな誰もいないところ、さぞ目立つでしょう。
で、さっきもモーグリを連れたヒュームの女の子が、同じことを聞いてたけどあんたの知りあい?
あ、うん。
もう来てるのね。
西側のボート。これかな。
ん?
あっ。
ああーっ!?
サンクティアになんてことするクポアル!
黄金のたてがみに会いにきた者には、死、あるのみ……
……ん?あれもおまえたちの連れか?ならばあれにも。死、を……
私…。
とっても生首です…。
何者かが突然、襲い掛かってきた!