なんじゃと?サンクティアという娘さんを捜してるのじゃと?ふむふむ、ずいぶんと前にそんな娘さんがきたが、とっくに町を出ていったぞ。
そんなに前に?
ほら、前におぬしにも話したじゃろう。アタルフォーネ盗賊団がどうとかいっておった娘さんじゃよ。
あっ、あー!!!
「貴き血流れて」で言ってた、ルーヴランスを尋ねてきたっていう謎のヒュームの女の子!?
ここで繋がるとは!
…ん?ルーヴランスを探してた?
どこで知ったんだろう。
よく思い出してみると、彼女は、アタルフォーネ盗賊団をどうこうした賞金稼ぎを捜しているとかで訪ねてきたらしいんじゃ。
黄金のたてがみね。
ルーヴランスもまた、その賞金稼ぎを捜しているという噂を聞いたというんじゃが……
ルーヴランスってミルドリオン枢機卿だけじゃなくて賞金稼ぎも探してるの?
…はっ、偽物の方の可能性も!?
……なに?あの娘さん、タブナジア群島へ渡ると言っていたじゃと?バルクルム砂丘の洞窟に向かった?
うん。
あそこに現れとる、恐ろしい渦には誰も近づかないようにと、ジュノの高官とやらからお達しが出とるぞ。あの渦に吸い込まれた旅人もいるという噂じゃしのう、あの娘さんにはもう二度と会えんかもしれんな。
なんてこったい。
うおー。
この中に入るとか、好奇心が旺盛すぎるよ。
そぉ~れ。
う~ん。あれからそんなに経っちゃったなんてやっぱり信じられないわ。
あっ、いた。
ずいぶん前にセルビナに来たって言ってたのに、今ワープで着いたばかりのここにいるってどういうこと?
ついこの間、あの変な真っ暗闇の中におっこちちゃったばっかりだと思ったのに。
サンクティア、あれは「虚ろなる闇」アルクポ!モーグリがいなかったらお陀仏だったのでアルクポ。とっても危険なところだったのでアルクポ!
虚ろなる闇に捕らわれてた所を、モーグリが助け出したと。
モーグリすごいな!?
今のヴァナ・ディールにはあんな怖いところがワンサカアルクポよ!
サンクティア、海蛇の岩窟で助けてもらったお礼に、お家まで送ってあげるのでアルクポ。だから一緒に帰るクポアル。きっとお父さんもお母さんも、心配してるのでアルクポ。
ダメなのよ。私は決心したのよ。すごい賞金稼ぎになって、貧乏で臆病でとろい私は、生まれ変わるのよ。
臆病でとろいのに賞金稼ぎになれるのだろうか…?
それに……きっとパパは私がいなくなったことにも気づいてないわ。私の誕生日すら覚えてない人だもの。
そんなことはないのでアルクポ!
それはなかったねぇ。
サンクティアを捜してる冒険者が、ノーグに来てたのでアルクポ。
どうもどうも。
……え?もしかして、あなたがその冒険者なの?
うん。
ほら!ちょうど良かったアルクポ!サンクティアのお父さんが、冒険者をやとったアルクポ!
そんなはずないわ。うちには、そんなお金はないもの。
冒険者、あなたを雇ったのは、いったい誰なの?
ゾリボだよ。
ゾリボのおじちゃん!?おじちゃんなら、きっと私のこと、心配してくれるわね……。
とっても心配してたよ。
でも、ごめんなさい。私が旅に出たのは、おじちゃんのせいでもないし、まぁきっと大丈夫だからって、伝えてちょうだい。
えっ。
走って行っちゃった!!
あうあ!「まぁきっと大丈夫」っていう根拠がないのでアルクポよ!
その通りだよ!
冒険者さん、その依頼人には、とりあえず元気だってことを伝えるのでアルクポ~!このモーグリがついていれば、「まぁきっと大丈夫」くらいのことは言えるのでアルクポ!
あ、うん。頼んだ…。
え、モーグリいたらまぁきっと大丈夫なの?本当に?
とりあえず元気だったから、いっか。
なんと驚いた!自力で、タブナジア群島にまで渡ったのか!?サンクティアは賞金稼ぎになるために……
すごいよね。
しまった。やはり、あの話をしたのが間違いじゃった。
タブナジア出身の「黄金のたてがみ」とバストゥーク出身の「銀刀のイズメニオス」と呼ばれた2人の賞金稼ぎ……。
もうひとりの賞金稼ぎのふたつ名が判明!!
出身地まで。
この2人組が、20年ほど前、ヴァナ・ディールの歴史に残るような偉業を成し遂げたという話じゃ。
彼らはな、あの有名なアタルフォーネ盗賊団の頭領をとっ捕まえて、サンドリア王国に突き出したのだよ。
脱獄成功しちゃったけどね。
その盗賊団には、莫大な額の報奨金がかけられておってな、その賞金稼ぎは大金持ちになったそうじゃ。
大金持ちになったら強盗とかから狙われてしまいそうだけど、無事なのかな。
……だから、サンクティアも彼に弟子入りでもして報奨金を稼ごうと考えたのではないかな。オヤジさんの作った借金は普通に働いていては、到底、返せない額じゃしのう……。
妻子と縁切らせなよ。
何故何もしていないサンクティアが苦しい目にあわないといけないのか。
親父ひとりでやらせろ。
ただ、モーグリと一緒に旅をしているのならば、少しは安心じゃ。モーグリは旅なれてはいるから、危険なところには連れていかん。
なるほど、そういう理由でまぁきっと大丈夫なのね。
よかった。
しかし、チェルバデュライめ。バクチに逃げてばかりいるからこういうことになるのじゃ。このことは、ワシからチェルバデュライに伝えておこう。さぁ、報酬を受け取りたまえ。
ギッタギタに絞め殺……締め上げてやってよね。
4000ギルを手にいれた!
ベネラーリングを手にいれた!