うわあ、本当か!?大陸のやつってのは、どういう神経してるんだ!?信じられないぜ!
突然どうしたんだろう!?
おっと、おまえも大陸の人間だな。だったら、アンジェリカっていうヒュームを知ってるか?
知ってるよ。
太古の血潮もらって、一度は飾ったけど応援調整で外して、たしかそれ以来モグ金庫にしまいっぱなし…。
いったい、どんなヤツだ?そいつから、族長あてに手紙が来たんだよ。
ウィンダスで画家やってるよ。族長に手紙って、何の用事なんだろう?
それがすごい内容なんだ。いいか、耳の穴かっぽじってよく聞けよ!今から読んでやる!
聞いちゃっていいの?ありがとう。
「拝啓、前略、エトセトラ。わたくしは、ウィンダスにて画家を生業とするアンジェリカというものです。突然ですが先日、カザム帰りの冒険者から、ある話を聞きました。
えぇ…すごい頭語…。
カザムの南東にあるウガレピ寺院には、誰も使っていない画廊があるという話です。額縁が並んでいるものの中には何も飾られていないとのこと…。
ウガレピ寺院に画廊…?
ああ、確かにあったかも。
いつか個展を開くのが夢と、わたくしは、今まで絵を描きためて参りました。この話を聞いたとき、わたくしはこれこそ、神が与えたもうたチャンスだと思いました。
アンジェリカ頑張ってるんだなぁ。
カザムの族長さま、ぜひ、わたくしにウガレピ寺院の画廊にて、個展を開かせてください。場所の使用代や飾り付けの諸費用は、当然、負担致します。」
ウガレピで個展ー!?
どうだい、すごい話だろ!この冒険者ってのは、ウガレピ寺院がどういうところかってことは、ちゃんと話したのかなぁ?
話してないんじゃないのかなぁ。普通のお寺と思ってるんじゃない?
いや、アンジェリカなら、どんな場所か知ってても個展やるって言ってる可能性も…?
ちょうどいい、そこのおまえ。ウィンダスへ行くことがあったら、この手紙を、そのアンジェリカっていう画家に渡しておくれ。ウガレピ寺院のことを説明しといたよ。まったく、大陸のヤツには手が焼けることだわね。
うん。わかった。
ジャコ・ワーコンダロは優しいね。
だいじなもの:アンジェリカあての手紙を手にいれた!
郵便でーす。
まぁ、カザムの族長さまからわたしに宛てたお手紙を持ってきてくれたのね?
…え?ウガレピ寺院は、荒れ果てていてモンスターの巣窟になっているんですって?
うん。やっぱり知らなかったのね。
なんてこと!…いえ、でも、諦めてはだめよ、アンジェリカ!個展を開くのはわたしの長年の夢!わたしの決心は変わりません。これは、わたしがこのまま終わるか、蝶のごとく羽ばたけるかの試練ですわ。
えっ…?
ちょっとお待ちになって。わたし、お返事を書きます。あなたからカザムの方にお渡しになってくださいな。
ええー!?やめておいた方がいいってば!!
だいじなもの:「最後の幻想」を手にいれた!
だいじなもの:アンジェリカからの手紙を手にいれた!
ひえぇ。
絵まで預かっちゃったよ!!
ん…?「最後の幻想」ってタイトルの絵なの?
わたしの考えを聞きたい?わたしは、ウガレピ寺院をわたしの絵で埋めてただの廃墟から芸術的な廃墟へと高めるつもり。
おぉ…。
1枚ずつ、ゆっくりな作業になるでしょう。けれども偉業とは、永い時間をかけて成し遂げられるもの。覚悟はできてるわ。
すごい情熱。
なんか、アンジェリカならトンベリとも打ち解けそうな気もしてきたよ。
てなわけで、熱意に押し切られてしまいました。
うわあ、本当か!?大陸のやつってのは、どういう神経してるんだ!?信じられないぜ!
いや、アンジェリカがちょっと突き抜けてるわけでして…。
族長!あのアンジェリカって画家、本気らしいですぜ!ウガレピ寺院に絵を飾りたいって、この手紙に書いてやがるんで!
…その手紙、あたし宛じゃないのかい?
確かにそう。
また、人の手紙を勝手に開きやがって!コノ野郎!
す、すんません、族長~!
いつもやってんのかい!!
…で、あの画家、本気でウガレピの画廊で、個展を開きたいってそう言ってんのかい?
うん。永い時間をかけてでも、ウガレピ寺院をただの廃墟から芸術的な廃墟へと高めるって。
まぁ、いいか。そういう変わったヤツの1人や2人にうろたえるジャコ・ワーコンダロさまじゃないからね。
器が大きい!
おまえ、画家から、絵をもらってきてるだろうね?
うん。
…なら、ウガレピ寺院へ行って、その絵を飾ってきな。その辺のことは、あたしに任せるって書いてあったからね。この件、おまえを雇うことにするよ。
ひえ~。承りましたぁ。
さぁ、そうと決まったら、さっさとウガレピ寺院へ行ってきな。
乗りかかった船だろ?おまえも、アンジェリカって画家の夢を手伝ってやんなよ。
ジャコ・ワーコンダロもアンジェリカの熱意を感じて応援してあげたくなったのかな。
ただし、夢ってもんは熱ければ熱いほど、要注意さ。軽い気持ちで手を出すとヤケドするからね。
うーん、名言。
サクッとウガレピ寺院。
あった。ここだね。
トンベリも元は人間だったわけだし、絵があったら喜んでくれないかな。
「最後の幻想」を額縁に入れた。
この絵が…アンジェリカの想う「ファイナルファンタジー」…。
どこからともなく恐ろしい声が響いた……。
!?
(このような堕画…、我らが館にふさわしくなどないわ!)
「最後の幻想」を引き裂き、モンスターがあらわれた!
えっ!?
えっ、誰!?
我らが館…ここに住んでたクリュー人?
堕画って、気に入らなかったのかもしれないけど!
魂込めた作品を引き裂くなんて!許さん!!
だいじなもの:引き裂かれた絵画を手にいれた!
ああ…。アンジェリカ、ごめん。守れなかった…。
お、絵を飾ってきたかい?…なに? 絵を飾ったら、得体の知れない声が響いて、モンスターに襲われただぁ!?
そりゃ、どういうヤツだ?詳しく聞かせてもらいたいね。
かくがくしかじかで。
…ウガレピ寺院ってのは、ずっとずっと昔、今はもう滅びた種族が住んでいたらしいんだ。
ジラート国がメルトブローで消滅した後、移住してきたクリュー人だね。
その画廊で聞こえた声は、きっとその種族の怨念かなにかなんだろうね。
やっぱりそうかぁ。
まぁ、アンジェリカには、あたしが、ちゃんと説明した手紙を出してやるよ。ちょうどウィンダスへ使いを出すところだからね。
私が持っていく?
おまえに頼んでもいいけど、顔を合わせづらいだろ?破かれた絵を見て、怒ったり泣かれたりすると、具合悪いからね。
ありがとう。
ちょっと、本当にジャコ・ワーコンダロ優しいな。
…気になるから様子を見に行ってみよう。
わたしは負けないわ!この気持ちを、カンバスにぶつけるわ!もっと絵の具を!もっとひらめきを!
す、すごい!
更に燃えている!!!
これは、本当に、アンジェリカは将来すごい画家になるのかもしれない。
太古の血潮、大切に取っておこうかな…。