お、戻ってきたね。お疲れさん!無事でよかったね。せいぜい感謝しなさいよ!
……ふん。
見てたよ、りぃ!なかなかの活躍だったじゃん。団員の噂になってるよ!
そうなの?
しかし、元帥まで出てきてなんだか大ごとめいてきちまったね。実はあの後、ウチの団長たちが星の塔に呼び出されたみたいでさ……。
誰だか知らないけど私らをいちいち呼びつけるなんてずいぶんお偉いことだね。
口を慎め、ロマー・ミーゴ。
……そろったようだな。わざわざすまない。コブラ傭兵団長、ロマー・ミーゴにアナコンダ傭兵団長、ペリィ・ヴァシャイ。
来てもらったのはほかでもない。現状では、ほぼ別個に動いている戦闘魔導団とミスラ傭兵団……。今回の件で、共同作戦の必要性が身に沁みた。
どうして黒い包帯ぐるぐるなんだろう。
肌が見えてるっぽい口の周りも黒いよねぇ。
いや、包帯なのか?これ。
……そうだな。アタシもその提案をせねばと思っていた。我々はもっと連携して動く必要がある。猛虎義勇団をはじめ南方からも、次々に援軍が到着しつつある。せっかくの兵力、もっと有効に運用しなければ。
協力してなかったんかい。
……しかし、我々はおまえの姿すら、初めて見たばかりだ。この話が、信用に足るものだと、どうやって納得できよう?
魔導団には魔導団のやり方があるように私らには私らのルールがある。アンタらの勝手でかませ犬みたいに使われるのはゴメンだよ。
……そう言うであろうと思ってな。本日は神子さまからお話ししていただこう。
神子さま!!
20年後と全く変わらぬお姿…!
……まさか神子まで出てくるとは思わなかったからびっくりしたってさ。
しかも1階まで降りてきてたし。
よほどの事だよね。
あたいはそれより元帥のほうにびっくりしたけどねぇ。あの姿……見ただろう?噂では戦争で大ケガを負ったとも、生まれつき、顔を隠しているとも言われてるよ。でも、素顔は誰も知らないんだって!
へぇ~。
そのうち理由が明らかになるかしら。
勝利のためには手段を選ばない上に、みずからの出撃も厭わない。敵はおろか、味方の兵からも怖がられてるんだ……。元老院はなんでまたそんなヤツを選出したのかねぇ……
獣人との戦争中に甘い事言ってられないから…とかいう理由だけじゃないわね。きっと。
……アジドマルジド!
わっ、せんせい。
無事で何よりだ!こんどこそ、こんどこそ、こんどこそ!反省したまえ!!!さあ、学校に戻るぞ!
えええええーーー!!
きみ、どうもありがとう!これはお礼だ。さ、受け取ってくれ!
コルモル怒ってる。
首根っこつかんでとはまさにこの事だわね…。
……ま、ひとまずご苦労だったね。今後も何かあったら、よろしく頼むわ。
うん。
団長たちも、りぃに一目置いたみたいだからね~。これからも気合入れて行きなよっ!