……ああ?アジドなんとかを捜してるだぁ?って、ああ、さっき来た子供のことか。ひょっとしてあんたアイツの保護者か?ちゃんと監督しとけっつの!
無事に到着してるの流石すぎる!!
あんな子供なのに。
こんな物騒な場所に、ガキがひとりで来て、おまけにのこのこ砦の外に行こうとしやがるし……なんかあっても知らないぞ?
出て行っちゃったの!?
くそう……いけどもいけどもツチクレばかりじゃないか……
いったいヤツらはどこにかくれてるんだ……?
えっ!?
げっ!クァール!
ク、クァールか、おどかしやがって。じゃくてんはつちぞくせい、このていどはオレのてきでは……
震えてんじゃないのよ!
わあぁぁーーっ!!
イヤな感じだよ。耳の毛がザワザワして肌がチリチリする。
ミスラがそう感じるなんて、相当やばいことが近づいてるのでは。
あのヘンなブッタイがあらわれてからなんだか、いろいろ妙だね……
……ムダ話をしてる暇はない、一気にケリをつけるよ。
わかってるさ!……ペリィ、アナコンダの連中だけで抜けがけしといて勝手に仕切るんじゃないよ!あれは私らコブラ傭兵団の獲物だ!
大事の前の小事だ。こうして猛虎団とも合流できたしいいじゃないか。
飄々としているというか、泰然としているというか、昔からなのね。
フンッ!準備はいいか?私らに退路はない。攻撃の手を緩めるときは、滅びの刻だと思いなっ!
慈悲の心など捨てろ!その爪で、その牙で、ミスラ族の獰猛さ、思い知らせてやれ!
行くぞッ!母なる大地の娘たちよ!!
……くそう!
チビマル!
!?
な、なにたすけにきてるんだよ!オレひとりでも……
死なせるわけにはいかないのよ。絶対に。
天誅ー!