
ねえ、みんな聞いて!このりぃさんを少年騎士団の仲間にしてあげて。

お、おいっ!?アルテニア、なに勝手なこといってんだよ!そんなのダメに決まってんだろ!

エグセニミル団長、我輩も反対であります!

うん。僕も反対だな。大人が入ったら少年騎士団じゃなくなるし。

……ボクも反対ですね。そもそも素性のわからない人物を仲間と認めることが、どれだけの危険を伴うか、その確率は……
もっともでございます。

もう、そんなこといいから!みんなそんな冷たいこと言わないで、仲よくしてちょうだい。じゃ、あたしはこれから任務があるから戻るわね。いい?ぜったい仲よくするのよ!

アルテニアずるいぞっ!こいつも一緒に連れてけよ!
強引の極みだー!

……どうする?僕は団長のお前に任せるけど。
……。
反抗期だけど大人のいう事に逆らいきれないところがリアルね。

……なあ、ビスティヨ。例のブツ、完成したってホントか?

……ええ、本当ですよ。工作にあたっては、一部工程を専門家に依頼しましたが、今にして思えば、あのシンプルな構造になぜ手間どっていたんでしょうね。そもそも、まずあの貝殻の……
そうじゃなくて!ブツはどこにあるんだ、って聞いてんだよ!
……分かってます。からかってみただけですよ。

そこの箱の中を探してみてください。そこにある金の羽根が、それです。
よしよし。そーと分かれば話は早いってことよ。

おいっ!えーと、りぃだったな?
うん。

お前が少年騎士団の団員として、どれだけふさわしいかオレがテストしてやる。
本気か!?エグセニミル。
ああ、本気さ!もしちゃんとオレの命令を聞けば、次の作戦会議に参加させてやらなくもない。

よーし、新入り!そうと決まったら、お前にさっそく任務を与える!

ここに用意した、金の羽根を大人たちに配ってこい。これはその……、ただの「お守り」さ!
嘘っぽいな。
これ、あれじゃないの?
盗聴器。
貝殻ってことはリンクシェルを利用した…リンクパールを生成してそれを材料に…。
金の羽根の説明文、「金色の羽根と真珠がついたブローチ。」だし。
違うかな。
おい、ロロン。作戦計画書にあるターゲットの名前を読みあげろ。
イエッサー!

……ゴホン。では読みあげるであります。
まずは、王国大騎士アルフォニミル・M・オルシャー伯爵!ただし、本人ご多忙につきそこでよく立ち話をしておられるルクシアルに委託されたし!
エグセニミルのお父さんじゃないですか。
続いて、王立騎士団鉄羊騎士隊のロンジェルツ・N・ディストー隊長!
えっ、鬼軍曹にも?

同じく王国騎士サビリオン!
近衛騎士団のフィリユーレ・S・デュフォン副団長!……は不在につき、同郷の王国騎士マシオナージュに言づてを!

つづいて神殿大騎士ダルヴィーユ!え、出張中?何の?では神殿騎士ロアイーに託していただきたい!
ダルヴィーユにも?
これは都合がいいのかもしれない。
ってか、神殿大騎士なの。
ふーむ。

そして神殿騎士エルノンド!神殿騎士イユゥーズ!……以上、7人であります!
王立騎士団、神殿騎士団、近衛騎士団とぬかりないラインナップですね。

さあ、新入り。出動だ!言っておくけど金の羽根はぜーったい、失くすんじゃねーぞ。
金の羽根を7個手にいれた!

このお守りを近衛騎士団のフィリユーレ副団長に届けたいと?そうか、私が預かろう。戦地よりお帰りのさい、必ず立ち寄られる場所を知っているのだ。

アルフォニミル伯爵に会ったら渡してくれって? わかった。少年騎士団長もあれで父親のことが心配なんだな。

あの少年騎士団が?なるほど、同朋たる騎士からのエールというわけか。われら神殿騎士団も、少年たちに負けておられぬ。

少年騎士団がわれらにお守りを?おお……いくさではこうしたものが何よりの心の支えになるのだ。少年らに感謝の意をお伝え願いたい。

なんと、子供たちが……?とても温かな心を感じます。子供たちに女神の祝福がありますように……。

まあ……なんと綺麗な羽根でしょう。これをダルヴィーユ様に? さぞお悦びになるでしょう……。

少年騎士団からのお守りだと?くだらん。己を守る盾は、己が鍛えた肉体のみ。軟弱な羽根ごときで戦場の炎を防げると思うな。ミジンコ騎士団にそう伝えておけ。
まあよい、これは受け取っておく。
心が痛い!!!

任務ご苦労さまであります。では、エグセニミル団長が来るまで待機するであります!

よーし、みんな集まったな。新入りは……ふーん。ちゃんと任務を達成してきたみたいだな。
良心に苛まれながら。

じゃあ。りぃ!お前も次の作戦会議に参加させてやる。本当は認めたくないが、騎士の約束だからな。
ありがとぉ。
あと、これ。アルテニアがお前に渡せって。こんなもん、なんに使うか知らねぇけどな。
ん?ありがと。

ケイチュウ~!!次の作戦会議は後日、ここに集合!
解散!
デスストーンを手にいれた!