ひぇ。
王族勢ぞろいじゃないですか！

ははーっ。

これはりぃ、待っていたぞ。トリオンから話は聞いた。よくぞ闇の王を葬り去ってくれたな。
私が見込んだ通りの、いやそれ以上の活躍をしてくれた。お前には感謝している。我がサンドリアのためにこれからも力を貸してくれ。

トリオン王子は人を見る目がある。のかな。

ふむ…、確かに闇の王の復活を阻止したのは、たいしたものだ。そなたの働きには、みなが感謝している。兄の暴走があったとは言うものの、な。
フン、お前はいつも一言多いな。

ひと言多く言いたくもなるのかもしれない。

父上、何はともあれ、闇の王は倒され、最悪の外敵は退けました。次は、サンドリア国内へ目を向けねば…。
ウム…。言うまでもないが、我が国の現状は芳しくない。戦争の後、復興を成し遂げたと思えば、獣人との争いが長引き、国の成長は止まっている。

どこの国も獣人に苦労してるねぇ。

かつて、ランペール王の在位中も今と同じような有様だったというが…。

龍王ランペール…。

ロンフォールの南にお墓がある人だ。

そうだ、我らが偉大なる先祖。しかし、ランペール王は、逆境に打ち勝ち、見事サンドリアを復興させることに成功した。
一体どうやって？

隠されし龍王の秘宝…、ですか？
そうだ。伝説ではランペール王は秘宝により、祖国を救ったといわれている。

へぇー！そうなんだ。

その秘宝とやらは、今どこに…？
フッ、それが分かっておればな。これもまた伝説だが、ランペール王はそれをどこかに封印したそうだ。なぜかは分からぬが。

よくある話だわ。

かつて過去において、何度も探索隊が出されたが、誰にも見つけることはできなかった。秘宝を見つけ出し、その封印を解かなければならない時が来ているのかもしれん…。

そこまで探して見つからないのなら、その前のご先祖がとっくに掘り出して使っちゃったんじゃないの…？

それか、サンドリアの人には見つからないような仕掛けがしてあるとか？

りぃ…、お前も旅先で「龍王の秘宝」の噂を聞くようなことがあったら、すぐに報告してくれ。
はい。

龍王の秘宝かぁ。
あるのかなぁ。
でも、わくわくするね。

父上、ならば、今すぐにでも探索隊を各地へ飛ばし、秘宝のありかを探らせましょう！

トリオンはせっかちだなぁ！

待て、トリオン。ただ闇雲に動いても、ムダな時間と労力を費やすだけだ。いま、教皇や学者達にその件に関して調べてもらっているところだ。

えっ、教皇…。

教皇様に…？
うむ。きっと近いうちに何らかの手がかりが見つかることだろう。

あっ！！
不信そう！
これは、クレーディ王女は教皇にいまいち信を置けないと思っているね！？

おそらくは、わしの命もそう長くはもつまい…。それまでに、なんとしてもこの件の目処をつけておかねばならぬ…！
父上…。

えっ！王様もうすぐ死にそうなの！？
王子たちは遅くにできた子供だったってこと？

その時はりぃ、お前にも協力してもらいたい。いや、きっとお前の助けが必要となるだろう…。よろしく頼むぞ。
はい。

クレーディ王女のためならば。
王子たちは…自分で頑張れ。うん。

りぃ、この度はサンドリアのために尽力していただき、まことにありがとうございました。このクレーディ、今一度、こころよりお礼を申し上げます。
はわわ。

出会った当初は、まだ駆け出しの冒険者であったのに、いまではご立派になられて…。

今後とも、サンドリアのためにそのお力をお貸しくださいましね。ご武運を、お祈りいたしております。
はい。ありがとうございます。

直接お言葉を賜り恐悦至極であります！！！

さぁ、下がってよろしい。この度は本当にご苦労だった。しばらく体を休めるがよい。また力を貸してほしい時は声をかけよう。
はい。失礼いたします。

闇の王倒したからひと段落だー。

次からのミッションは、ランペールの秘宝とか、教皇とか、ロシュフォーニュとか絡んでくるのかな。
楽しみー。