
やめろ、トリオンッ!

あっ…!!
本当に光ってる…!!?

眩しすぎるっ!

クレーディ、頼むっ!

!?
何かキラキラが…

聖剣に直撃!!


えっ、オーク!?



あーっ!!
聖剣泥棒ー!

やつらに、オークたちに剣を渡してはいけないっ!!渡しては……!

いったいどうなっておるのじゃ?聖剣はどうしたっ……!?

オォ……、なぜだ!なぜ聖剣を抜いたにも関わらず、「楽園の扉」は開かれん?
「楽園の扉」……?
何故ここで楽園の扉?
何を言ってる?あなたたちはあの危険極まりない剣に対してあまりにも無知だ!

あの剣こそ、タブナジアを壊滅に導いた恐ろしい邪剣なのだ……!
邪剣とな!
なぜお前がそんなことを?
ウグッ、20年前あの剣を抜き、祖国を二度と還らぬ姿に変えたのは、誰であろうこの俺だからな。
えっ…?

!何だと!?
説明は後だ。剣を途中まで抜いた今なれば俺がなぜ剣を封印しようとしていたか分かるだろう、トリオン。

あの剣を抜いた時、この世界の力をすべて手中に収めたような気がした……。自分以外はこの世に必要ない、そんな自分が、確かにいた。
結局尾ひれがついただけで何の変哲もない剣なんだろうな。と思ってたのに、とんでもないやつだった!
姫があの夢幻花の花粉を投げなければ、お前はあの剣に滅ぼされるところだった……。
夢幻花の花粉が対聖剣最終防衛!?
まさか、ローテ王妃はこのことを知っていて、庭に夢幻花を絶やすなと遺言を?
一刻も早くオークたちからあの剣を取り戻し、ランペール王の墓前に納めなければ、また国を滅ぼしかねん、急いでくれ……。

ロシュフォーニュ!?
かなりダメージ受けてるっぽい。
聖剣のターゲットが向いてたから?

聖剣が、聖剣ではなかった……?まさか……。
しっかりして、兄さん!彼の話を聞いたでしょう、すぐにオーク討伐軍を派遣しないと!
……。
うろたえるな、トリオン!ここは一旦撤収じゃ。王立騎士団は先のオークを追跡!神殿騎士団は、市内に厳戒態勢を敷くのじゃ!我々は城に戻り今後の策を練るとする、よいな!
クレーディ王女はロシュフォーニュの話聞いてたから落ち着いているのは分かるけど、王様はさすがだね。

教皇、あなたにもいろいろと聞きたいことがある。答えてくれますな?
めっちゃがっくりしとる。
楽園の扉が開かなかったから。だよね。
教皇だけどうして突然そんな突飛な話になってるんだろう。

オークが聖剣を使う前に、何とかできればいいけれど…。