なんだ、新米か?ゲートハウスに何の用だ?
ミッション受けに来ました。
ふん、貴様のような青二才にやる仕事などそうそう転がってないが…
そこをなんとか!
オーク退治はどうだ?もっともこの程度の任務を断るような腰抜けに、満足な仕事など与えられんがな。
ひねり出してくれた!
ミッションを受けるというなら説明してやらんでもない。話を聞くか?
聞きまーす。
では、内容を通達する。街周辺に出没するオークを倒し、奴らが持っているオノを奪ってくるのだ。オノの名前はオーキシュアクス。それ以外のものを持ってきても、任務完了とは認めないから、そのつもりでな。
倒した証拠ね。
内容に関しては、以上だ。引き受けるか?
はーい。
オノを手に入れて、ここへ持ってくれば、任務完了と認めてやる。くれぐれも、尻尾を巻いて逃げるんじゃないぞ。
一番最初のミッションだから、多分サンドリアの近くにいるオークが落とすよね。
とりあえず行ってみっかー。
あっ、見つけたー。
その斧クレクレ。
えっ…。嘘だろ…?
まさかの1匹目でドロップしたよ!?
ふん、無事に帰ってきたか。まぁ、オークごときに手こずるようでは、これから先が思いやられるからな。
短剣で一突きでございました。
新人にしては…、ん?
ん?
…そこの騎士よ、話し中のところすまないが、教えてくれないか?
あれ?
この人、サンド移籍した時に出てきたロシュフォーニュ。
とか言ったばかりなのに、速攻再登場じゃないですか!!
ローテ王妃が、15年ほど前に死んだというのは本当なのか?本当の事だというならば、その理由を教えてくれ…。
なんだ、お前は?今ごろ、何を言っている?
教えてくれ。俺はローテ王妃に会うために、サンドリアまで旅してきたんだ。
…なんだと?
いや、傍から聞いてても不審者すぎるからもう少し言葉選んだ方が…!
ならば教えてやる。15年前、ローテ王妃様は難しい病を患い、手を尽くす間もなく、この世を去られたのだ。
あまりに鬼気迫る感じに死因くらい教えた方がいいという判断かな。
そうか…。病で死んだのか…。なんということだ…。
しかし、どちらにしても、お前には関係ないことだ。王妃さまがご健勝だとしても、一介の冒険者がお会いすることなどかなわぬ。ドラギーユ城に入ることすら許されぬだろう。
…。
…彼女の病とは、なんという病だったんだ?
…ローテ王妃の病について詳しいことは、私たちに知らされていない。王家の方々しか知る必要がないことだ。
王妃様の事を彼女っていうって、よほど親しかったのね。
…そうか。忙しいところ、手間を取らせてすまなかった。有難う、サンドリアの誇り高き騎士よ。
…おい、待て…。
…。
あの冒険者、大丈夫か?心ここにあらずといった感じだったな。
うーん…。
しかも、ローテ王妃様のことを詳しく知っているような口ぶりだったが…。それにしては、その死のことを知らぬとは…。
だよねぇ。
15年も祖国の王妃の崩御の報が入らないほどの僻地にずっといたのかな。
とにかく、お前の仕事は終わった。ご苦労だったな。
はーい。
ロシュフォーニュが謎を振りまいてサンドリア最初のミッション終了~。