おお、りぃか。いいところへ来た。お前に良い知らせがある。
ん?なんでしょう?
このガードのお姉さんともすっかり顔なじみになったわ~。
サンドリア王国の命により、お前をジュノの大使館員として、派遣することになった。
え、国王直々に?
内容に関しては、以上だ。引き受けるか?
うん。
詳しいことは、ドラギーユ城でハルヴァー宰相から聞いてほしい。
はーい。
ここは北サンドリアのゲートハウスだから、お城が比較的近くて助かるわ。
こんなに通うことになるとは思わなんだ。
待っていたぞ、りぃ。すでにゲートハウスから聞いているとは思うが、王国は、おまえをジュノにあるサンドリア大使館の大使館員として、派遣する事に決定した。
騎士団手伝ったり、子供助けたり、ドラゴン倒したりしたから王様の耳にも入ったのかな。
両王子とも何回も会ってるし、クレーディ王女まで名前知ってくれてたし、もしかして私、王家で話題の人…!?
混迷する3国間の均衡を保つためにもジュノとの国交は、我が国にとって最重要課題と言えるだろう。
そうだねぇ。
まずジュノとは仲良くやっとかないとだよね。
ジュノへの紹介状は、デスティン国王様より、直接おまえに手渡されるとのことだ。有り難く思え。
え、直接!?
なんで??
ハルヴァーが書状くれて、これ持って行ってこい。じゃないの!?
奥の扉から、謁見の間へ行け。国王様が、先程からお待ちである。くれぐれも粗相の無いように、な。
王様待たしてるの!?ぎえええ!!
い、急いで。
いやちょっと待って!
王様に謁見するのにTシャツじゃ流石にまずいのでは!?
Tシャツじゃない服、Tシャツじゃない服…。
今これしか持ってないぃ!
仕方ないこれでいいー!
あ゛ーー!!!
帽子かぶってた!!
わああん、もう仕方ないぃ。
ははーっ。
よく来た、りぃよ。わしはサンドリア国王のデスティンだ。
…こういう時って、勝手に発言しない方が良いのかしら。
堅苦しく考えることはないぞ。お前のことは、クレーディから時々聞いておる。随分と頑張っているようだな。
王女様が?
そんなに気にかけてくれてたなんて。
って、王様立ち上がってる!?
足しか見えないけど!!
ハルヴァーから聞いておると思うが今回、お前をジュノにあるサンドリア大使館の職員として、派遣することとなった。
もっとも、そもそもの派遣理由は、大使館員に欠員が出た、ということなのだが、だからと言って悪びれることは何もないぞ。わが命によって任に着くのだからな。
一介の冒険者が王命で公務員になるって、相当珍しいのでは。
その紹介状を持って、ジュノへ行け。
お前が行くことについては、すでに連絡済みだ。大使館の者に、この紹介状を見せれば良いからな。
はい。
気をつけて行くがよい。
ありがとうございます。
ひぃー!
気遣いの言葉まで貰っちゃったよ!
王様に使う敬語とかすぐに出てこないし何て言ったらいいか分かんないから喋らない方が吉よね。
はぁーっ。突然の謁見だったし、汗かくわぁ。
頼んだぞ、りぃ…。
だいじなもの:ジュノ大使への紹介状を手にいれた!