海蛇の岩窟の調査に来たよ。
どこも怪しく見える。
そりゃそうか。海賊がアジトにしてるくらいだし。
リーン
リーン
あっ、鈴!
この気配は…!
!!
綺麗なおねえさんが出てきた!!!
ガルーダ…ではないな。こいつはいったい、なんだ?
そなたら人は、自然の声を聞こうとはせぬ。我が名すら、皆、忘れてしもうた。
其方は、自然を司る大いなるもの!その名は、セイレーン!
セイレーン!?
ふむ…?そのおなごは、遠い時の空に在るべき者か?
さすが神獣。一目で見抜くとは…。
もうひとりいたとは。この我を連れてきた者も同じく…。
今、なんと?私め以外にも、未来から来訪せし者がいる…?
その通り。未来では「時」すらも失われ、世界すべてが「無」に包まれる…。
イロハの他にも生き残りがいたってこと?
それとも違う時間の未来から来たのかな。
だが、その未来を待つ必要はない。使者は既に降り立ち、そなたたちの背後で笑っているのだから。
えっ?
くっ!?
!!!
ちょっ、これ、何してんの!?
ってかこの仮面、初めてエスカ・ジタに行ったときにあらわれた奴!!
煙幕!?
イロハッ!
消えた…。どこに!?
え、私狙われてる!?
イロハ!
一瞬であそこまで退避してたのね。
絶対に私よりも遥かに強い!
この矢、外させ賜うな!
わあーっ!
効いてる…。効いてるよイロハ!
あっ!?
イロハ消えちゃったー!!
力を使いすぎた!?
え、今度は何を。
バカな、ありえん!ヤツは魔物を取り込んでるのか!?
えぇ!?いや、それどころじゃないけどセイレーンは魔物じゃなくて神獣だと思うー!
逃げた!
ヤツを追いかけるぞ!りぃ!