いたいた。
まさかこんなに重要なウォーマシンだったとは。
ウォーマシンは、なにかに気づいたようだ。
??? : ……ギ、ギチギチギチ……!!!
ん?
りぃ殿、あれほど私ひとりに任せてほしいと懇願したというのに、来てしまったのですか。
あなたが冒険者となったのは、人の秘密にいたずらに首をつっこむ性分だからというわけですね……。
いや…。
話を進めるためデス。
しかしそれにしては、人が良すぎるようではありませんか?
このようなものに隠れ住み、人との絆を断とうなどと考える輩には、話し合いなど意味のないこと。
ズギャッ!!
戦車切っちゃった!!
おおっ?
??? : なにするんじゃ。わしが苦労してやっと手に入れた戦車、ぶっこわしちまうなんざ……
??? : オニじゃ!
??? : アクマじゃ!
??? : 人デナシじゃ!
マンドラゴラにしゃべらせてごまかそうとしても無駄ですよ。
聞いているのでしょう!ブッキーチェブキー!私は、サンドリア大聖堂より遣わされた使者ルーヴランス・ミスタル!すみやかに姿をあらわしなさい!
あくまでルーヴランスを名乗るのね。
私がいるからかな。
……やれやれ、サンドリアでくたばるようなタマじゃあないとは思っていたが……。フン、その剣さばき、忘れるはずもない。わしはだまされんぞ。
すぐに、その剣を捨てろ。おかしなことをすれば、あの鳥がサンドリア王城に飛んでいき……王立騎士団に、おまえが生きていることを知らせると思え。
獣使いなのかな。
フフフ。あいもかわらず、無駄に用意がいいですね。年をとって臆病に輪がかかりましたか。
だがもう一度、よく聞きなさい。ワタシの名は、ルーヴランス・ミスタル。ミスタル家は、フランマージュの暗殺にて一文字失ったとはいえ、騎士団の間ではいまだ武勇高き伯爵家。
いや、フランマージュのせいじゃなくて、ルーヴランスのお父さんが決闘しちゃったから爵位剥奪されて一文字失ったのよ。
その人脈を使えば、アナタが放つ知らせなど、どうにでもなるのです。観念するんですね、ブッキーチェブキー。
なんじゃと?そのように名高い伯爵家の子孫がなぜこのようなことに……?
誇りだけでは、腹が膨れぬことでも諭したか?
それは、誇りをもたぬタルタルらしい考えですね?
……逆ですよ。ワタシの高尚にして壮大なる正義の実現に手を貸すように諭したのです。
正義の実現だと?
諭した…?
ルーヴランスは承知の上で名前貸してるのか!
うぐぐ、おまえのひとりよがりの正義とやらは、タブナジア侯国とともにとっくの昔に滅びたはず……
確かに、タブナジア侯国には20年たったいまだに、獣人軍が残した魔物どもや怨念めいたものが徘徊しています。
しかし、ミルドリオンが礼拝堂にはった結界のおかげで、地下運搬道はどうにか守られ……その運搬道に築かれた砦に、タブナジアの生き残りが暮らしていることがわかったのですよ。
な、なんじゃと?それは本当なのか!?
子ども達元気に生き抜いてるよ!
こんなところにくすぶっていなければ、アナタの耳にも届いたことです。既にタブナジアの生き残りがジュノまで出向き、わざわざジュノの要人を街に呼び入れましたからね。
ジュノの……?
やつらはさっそく、救助活動の名目をかかげ、我が物顔で乗り込んできましたよ。
そして、タブナジアの生き残りが気づかないのをいいことに礼拝堂を荒らしていった……。
……そうか。しかし、良かった。そのおかげで、最悪の事態とはならなかったわけじゃ。
過去の遺物などわしらにも彼らにも必要のないもの。今、彼らを救ってくれるのならば、なにもかもジュノにくれてやればいい。
しかしそれで本当に、タブナジアの生き残りたちは救われると言えますか?
あの戦いでアナタは妻子を失った。生きのびた者たちも皆、大切なものを失い、心に大きな傷を受けていました……。
偽ヴランス、恨みから黄金のたてがみをボッコボコにするかと思ってのに。
終始言葉遣いが丁寧よね。
いい所の生まれなのかな。
彼らは今まで、じっと魔物どもの影におびえながら、小さな砦で息を潜めてくらすほかなかった。
しかも、この状態を呼び込んだ裏切り者たち当人は、タブナジアの存在を忘れ去り、のうのうと生きているのです。
……。
このままでは、そんな彼らに、タブナジアの生き残りたちは頭を下げ、感謝の涙を流すことになります。
悔しいよなぁ。
そんな姿を、黙って見ている気なのですか?真実を知るものだというのに?
だからといって、なにができるというのじゃ!?まさか、彼らに真実を教えよと!?
ええ。ワタシはそのつもりです。20年前の大戦の裏で組み立てられた、連合軍の黒い企みをね。そして共に手を取り合い、タブナジアの復興を目指そうと呼びかけます。
な、なんじゃと!?
真実を告げられて、タブナジアの人たち耐えられるのかな…。
タ、タブナジアの復興など、おまえひとりにできるわけがない!
フフフ……その目安がついたからこそ、ワタシは戻ってきたのですよ?
タブナジア侯爵家の後継ぎは既に我が手中。復興のための資金や戦力は、西国のある資産家からいただく手はずになっている。
タブナジア公爵家の跡継ぎ…ロシュフォーニュ。
ロシュフォーニュはアタルフォーネ盗賊団のヴォーダラムと行動を共にしている。
そして西の国から戻ってきたのは、その首領。
様々なクエストで小出しにされてた情報を総合して考えると、やっぱりあんた…。
……ただ、西国の資産家は、タブナジア大聖堂が永い年月をかけて集めた知識と遺物に金をかける価値があるとしています。それらはすべてミルドリオン枢機卿様が持ち去ってしまい今はその行方がわかりません……。
だから宝物庫の棚ガラガラだったのかな。
ですからワタシはアナタに尋ねにきたのです。その知識と遺物の源である神都アル・タユへの道を。
ブッキーが知ってんの!?
アナタがたは、タブナジア大聖堂から神都アル・タユへの道を探るようにと密命を受けていましたからね。
た、たしかにその通りじゃ。しかしわしらでも、さすがに神都アル・タユまで至ることはできなかったのじゃ!
それではなぜ、タブナジア大聖堂はアナタの口をふさぐようワタシに頼んだのでしょうね?
えぇ!?
タブナジア大聖堂が探すよう命じてたのに、タブナジア大聖堂が口をふさごうとしてんの?
あー、情報持ってきたらその場で殺すつもりだったけど、来ないから密命をばらされないように始末しようとしてるのかな。
それはアナタがなにかをつかんだからに他ならない。さぁ、選びなさい!その口を閉ざすか、その生を閉ざすのか!?
待て待て!わかった教える!
20年ここでのんびり暮らしてたから、さすがに今偽ヴランスには敵わないかな。
わしらが突き止めたのはな、その道が100年前に一度、開かれたということじゃ!本当にそれだけじゃ!
100年前に一度……?
え、今の突然なプロマシアの像のイメージは何。
ワシが知るのはそれですべてじゃ。ワシはこれでサヨナラじゃ!
!?
あれぇ!?
マンドラになってる!
走って行っちまったー!!
やれやれ。本当に逃げ足が早い。しかし、聞くべきことは聞け、知るべきことは知ることができたようです。
「再生の鏡」の力で見えた石像。あれは、タブナジア大聖堂の宝物庫にあった男神の石像です。
再生の鏡の力だったのか。
なるほど。
もしやあれも、神都アル・タユよりもたらされた遺物なのでしょうか?ならばおそらくウィンダスの博士が……
博士…像を鑑定したことがあるヨランオランかな。
~ イベント後 ~
??? Warmachine : ……ギ、ギチギチギチ……!!!
壊されたのに即復活しとる!!!
スペアがあったのか!金持ちめ!!