なんだね?ルーヴランス君は来てないかって?いいや、彼はまだ戻ってきてはいないかと思うが?
そうなの?
大変よ、シドおじさま!蒸気の羊亭にゴブリンがやってきたらしいわ。オグビィさんが追い払ってくれたけどけが人が出たみたい!
ええっ!?
な、そんな馬鹿な!ヒルダさんは無事か!?
ですよね!!
りぃさん!
なんでこんなに呼び方コロコロ変わるん!?
いっしょに来てください!ジャボス殿が、連れ戻されてしまいました!
……!ジャボス……が……!?
100年ぶりに聞く名前かしら。
ジャボス?それは誰のことだね?
モブリンどもと一緒にムバルポロスに住んでいるガルカです。
100年もの間、モブリンと人が争わぬように願い、モブリンの面倒を見てきたとか……。
ほうっておけ……、あれは、ガルカであることをやめたガルカだ。今度のこともおそらく、自ら蒔いた種にすぎない。
手厳しい。
そうはいきません。セルテウスを捕らえるためには、彼の協力が必要なのです。りぃさん、行きましょう。もう一度、ムバルポロスへ!
とはいってもムバルポロスのどこにいるのか…。
オナエェ、探しるなァ、ジャボス。 ターノティク、知りるよォ。石とるの場所ォ2716ゴウなァ、いるなよォ。
BFの所かぁ。
ジャボス、独りなァなりたなとォ。扉な閉めたなよォ。黄金のカギないなァ、扉な開かなよォ。
ありがと。
HPワープですぐだね。
あっ、しまった!
黄金のカギがいるって言ってたんだった。
…。
/itemsearch 黄金のカギ
黄金のカギは次のストレージに存在します。
モグサッチェル
持ってたわ。よかった。
わーぷ。
おまえらは……!なぜ……、また来た……?おまえらとの……話……終わった……。
えっ、まったく終わってないし、むしろこれからだったのでは!?
モブリンたち……、俺が……説得する……。だから……頼む……。もうしばらく……待ってくれ……。
ジャボス殿、もう、目を覚ましてください。あなたは100年もの間、ここのモブリンたちを説得しつづけてきた。ならばもう、おわかりなのでしょう?
はっきり言ってやって!
獣人と人は、種の起源が異なる生き物。いくら話を交わしても、理解し合うことはできません。
……。
確かに人と獣人、ひとりとひとりならば、種を超えた慈しみが生まれることもあるでしょう。
しかし種が集いしとき、種のもつ「サガ」は、種全体の意志となり、抗うことのできない定めとなる。私たちが捕らえるべきあの少年……セルテウスに、彼らは決して逆らうことはできません。
なぜなら獣人たちは、まぎれもなく男神の子であり、あの少年はまぎれもなく男神の意志を継ぐ者なのですから。
違う……違うのだ……。モブリンたちは……、ただ、そう……、信じ込まされたのだ……。
信じ込まされた?なにをです?
よく……、きいてくれ……。モブリンたちは……、はるか昔から……光輝く……鉄の巨人を……探していた……。彼らに……大いなる力を……与えるという……言い伝えの……鉄の巨人を……探していた……。
光り輝く鉄の巨人?
また新しい要素が出てきたぞ。
だが……、モブリンたちは……地の底で……鉄の巨人ではなく……石像を……見つけた。だから……彼らは……それを……鉄の巨人だと……思うことにした……。けれど……いくら祭っても……大いなる力は……もたらされなかった……。
鉄の巨人も古代の遺物なのかな。
その理由を……求めて……モブリンたちは……、地上を目指し……人をさらい……、書物を奪った……。俺は……、それを……止めさせるために……旅をして……石像のことを……調べた……。
だから100年前に地上に出てきたのか。
んで、知りたいだけだったから誘拐してきた人も無事に帰していたと。
石像ですか……。
そして……俺は……、あれが……男神の石像だと……知り……伝説とともに……モブリンたちに……教えてしまった……。
男神が獣人を生んだっていうアレね。
しかしそれは……とんでもない……ことだった……。モブリンたちは……自分たちが……男神の子ならば……、人を憎み……、殺めるべきだと……そう思ったのだ……。
だから罪滅ぼしのために、彼らと一緒にいるというのですか?
しかし、それは無意味なことです。自らが男神の子だということに、遅かれ早かれ、彼らもいずれは気づいたに間違いありません。
違う……違うのだ……。タブナジアの……司祭さまが……、あのとき……俺に……教えてくれた……。
タブナジアの司祭って、ミルドリオン枢機卿かな。
人の伝説は……間違っている……。モブリンたち……、獣人たちは……、男神の子ではないと……
そんな……!?
えぇ!?
女神アルタナの伝説をタブナジアの司祭が否定したと!?まさか、そのようなこと……血迷ったとしか思えない!
ずっと思ってたけど、偽ヴランス信仰心に篤いよね。
そうではない……。司祭さまは……俺に……教えてくれた……。男神は……獣人が……生まれる……ずっと前に……すでに死んでいること……。
ええ??
でも……いつか……男神は……生まれ変わる……。世界の終わりを……望んで……。それまでに……本当の……鉄の巨人を……探さないと……ならない……。
あっ、やっぱりミルドリオン枢機卿だ。
顔が少しだけ見えるぞ…!
ミスラじゃないね。
でもこれは…ヒュームの女性?
本当の鉄の巨人を……見つければ……、眠れる神々が……モブリンたちを……説いてくれる……。
……。
そして……司祭さまは……、男神の石像を……ここから消してくれた……。モブリンたちは……、あの像を失い……、また鉄の巨人を……求めて……地の底へ……争いのない世界へ……戻ることが……できたのだ……。
100年前突然グスタベルグの穴が塞がれてモブリンがいなくなったのはこういう理由だったのね。
ん?100年前よね?
ミルドリオン枢機卿、100年以上今の姿のまま!?
大きな輝く石……見つけるまでは……。
それは……!
ジャボス!そォいうコト、だァったんなッ!?
チェコチュク!!!
ジャボス!アタィたち、ぜェんぶ聞ィたんヨッ!
ジャボス!オゥレたち、だましてたなッ!?オゥレたち、裏ァ切ったなッ!?
モヴァマク、トリコトラク……。
ジャボス!オゥレたち、とォっても、怒ってるなァ!わかるなァ?とォっても、だなァ!
ジャボス!オゥレたち、こォんな怒るゥ、初めてなだッ!オゥレたち、だァまされたァ、初めてなだッ!
すまない……みな……
男神の像勝手に廃棄されたんだもんなぁ。
他にも色々。
そりゃあ怒るよ。
俺は……、最初……たしかに……みなのこと……だました……。人に……聞いたまま……モブリンたちが……男神の子……、言ってしまった……。
だから……ずっと……俺は……探した……。本当のこと……教えてくれる……、本当の……神さま……
それ見つけたのか詳しく。
ジャボス!アタィたち、もォう、だまァされないヨッ!アタィたち、もォう、裏切らァれないヨッ!
ジャボス!オゥレたち、もォう、言葉、でないなッ!オゥレたち、もォう、言葉、いらねなッ!
みな……待ってくれ……
ジャボス!グー・ビォンゴ!
グー・ビォンゴ!
グー・ビォンゴ!
お別れの挨拶だ。
……。
ヤバい。
落ち込みすぎてフラフラよぼよぼだ!
待ってください!ジャボス殿、彼らはなんと?それに、どこへ行くつもりなのです?
……。俺……、もう、ここには……いられない……。俺……、もう、さよなら……言われた……。
!では、私たちと共に来てください!
あなたのその力、モブリンたちを救わんとしたその強い意志、今度は人のために、使っていただきたい。
人のため……?
モブリンたちがそうであったように、人もまた男神によって、男神の呪いによって、滅ぼされようとしているのです。
あなたの言うように獣人が男神の子ではないというのならば、彼らもまた、男神の呪いにかかっているだけなのかもしれません……。
男神の呪い……
なるほど。一理ある。
行きましょう。バストゥークにいらっしゃるシド殿のところに。
……。わかった……俺、行く……。でも、それは……、みなのため……。人だけでなく……モブリン……みな……助けるためだ……。いいな……?
なんということだ!「世界の終わりに来る者」とは男神の生まれ変わりのことなのか!?そのような恐ろしいものを相手にしなくてはならんとは!ううむ……!
ああ……モブリンたちにも……本当に……わからない……ようだった。
だが、モブリンたち……、あの少年……戻ってくる……信じて……、穴……掘り続けてる……。男神の……生まれ変わり、輝く石まで……連れていくため……。
……。
そうか。では、このままモブリンたちをほうっておいては危険だな。5つ目の母なるクリスタルへの道が開かれてしまう前に、手を打たなくては。
それは……!?
しかしシド殿、私たちには、ムバルポロスを敵にまわすほどの猶予はありません。バストゥーク共和国は、人に宣戦布告した真龍との戦いに備えるべきです。
だねぇ。
ですから、このままモブリンたちの作業を見守ることにしてはどうでしょうか。作業が終わる頃にセルテウスは戻ってくるはずです。
しかしその場合、5つ目の母なるクリスタルへの道が開かれてしまう。危険な賭けだぞ。
偽ヴランスはアル・タユに行きたいから道が開かれてほしいよね。
……いや、わかった。皆の帰りを待ってみよう。プリッシュ君の話を聞いてみなくてはならんし、わしの作業の方もまだまだ時間がかかりそうだしな。
……?シド殿はいったい、なんの作業を?
はっはっは。バハムートのところへ行くためにわしも道を開こうと思ってな?
すんごい高笑いしてる。
我が悪友からの情報では、バハムートは、前人未到の新天地、遥かなる雲海の果てにいるそうじゃないか!
我が愛娘、「プリティラブリー戦艦シド号」では雲海の荒波に耐えられん。
ブッフォ!!!
この飛空艇に名前を付けられるクエストがあるのに前回やってなかったからあの後終わらせたのよね。
ここで再び出てくるとは。
もうちょっといろいろと教え込んでやらねばな。このままでは、手玉に取られて海に落っこっちまう。
なるほど、そうでしたか!その大改造の見込みは立っているのですか?
まぁまぁ、見てなさい。うまいこと腕の立ちそうな冒険者を見つけて、なんのかのと頼んである。だからおぬしたち、ムバルポロスの見張りの方をしっかり頼んだぞ。ここまでやって、その少年を取り逃がしたら目も当てられん。
お任せください。ジャボス殿から、ムバルポロスのこと、モブリンのこと、いろいろと教えていただきました。信頼できる同志にも手を貸してもらい、人手も十分です。
俺たちに……任せる……。俺……、ムバルポロス……すべて……知ってる……。
そうか。ジャボス君、よろしく頼むよ。
……ところで、シド殿。プリッシュさんの消息は、依然としてわからないのでしょうか?実は途中で、罪狩りのミスラの話を聞いたのです。
詳細はわかりませんが、罪狩りのミスラは、ミルドリオン枢機卿の罪を狩るために本国より来たとのこと。しかしミルドリオン枢機卿は既に亡いと判断した彼女たちは、その罪をプリッシュさんに償わせようとしています。
なに?罪狩りのミスラとやらは、そんな無理な道理を通そうとしているのか!?なんと恐ろしいことだ。サンドリアに発ったウルミア君が、先にプリッシュ君と出会えていればよいのだが……。
それと、テンゼン君の方はどうなっているのだろうか。彼の方は、ラテーヌ高原に、霊獣カーバンクルの力を借りに行くと言っていたが……。
りぃ君、ウルミア君とテンゼン君の様子も見てくれ。おぬしの力が必要になっているかもしれない。頼んだぞ。
うん。