りぃだな?ウィンダスのメレク領事から、話は聞いている。なかなか派手な暴れっぷりだったようだな。
暴れてないよ…?
現在、この国では、オークたちとの激しいにらみ合いが続いている状況だ。住人も街の外に出られず、窮屈な日々を送っている。
住人が外に出られないほど追い詰められてたんだ!?
王国側としても、早期の沈静化を図ろうとしているが、王室でのゴタゴタなどもあり、うまく行っていないのが現状のようだ。
あまり長話になってもいかんな。特別任務についてだが、詳しい内容についてはこちらも聞かされておらんのだ。任務の内容は、ドラギーユ城に行き、サンドリア王国宰相のハルヴァー殿から直接聞いてくれ。
そっか、ここで初めてお城に入れるようになるんだよね。
この建物から出ると、右前方に大きな城が見えるだろう。そこがドラギーユ城だ。くれぐれも粗相の無いようにな。
はーい。
バストゥークからの冒険者か。領事のヘラクから話には聞いていたが、なかなかいい面構えをしているな。
ハルヴァーが初手他国民を褒めるなんて…!!?!?!!?
まあ、我がサンドリアの誇る王立騎士団の精鋭には、到底かなわんだろうが、ひとつ頑張ってほしいものだ。
さすがに騎士ほどには無理だなぁ。
まず、現状を説明しよう。サンドリアの北西に、ゲルスバ野営陣と呼ばれるオークの前線基地がある。
クゥダフの事は知っているだろう?オークも、奴らと同じ「獣人」の一種だ。所詮、赤子程度の知能しか持ち合わせていない。
赤子程度は言い過ぎでは?
そんなに舐めてるから勝てないんだよ。
ところが最近、オークの奴らがよからぬ知恵を付けはじめたのだ。飛び道具やウォーマシンまで使うようになっている。このことから推察するに、オークの奴らの背後で、何者かが糸を引いている可能性が高い。
そこで任務だが、ゲルスバ野営陣の最深部にある「ユグホトの岩屋」という洞穴を探ってほしいのだ。何人もの冒険者が、ユグホトの岩屋に向かったのだが、無事に戻ってきた者は少なく、とにかく情報が足らんのだ。
あんな何もない所で何故!?
…水たまりの所に、血が付いた風のとがった岩が複数あったけど、まさか…ガクブル。
危険な任務になるかも知れんが、有用な情報を得て戻れば、我々サンドリア王国はおまえを冒険者として承認する事を約束しよう。
ほほい。
無事に任務を完了した暁には、北サンドリアの自国領事館へ報告に行ってくれ。なにぶん、私も忙しい身なもんでな。
もうドラゴンミッションって分かってるからね!
ワープで一瞬で到着だぜ。
どうもここにも、おまえの目当てのものはないようだな。
ああ。オークどもがあの剣を持っているのかと思ったが、それは見当違いだったようだ。
えーっ、ロシュフォーニュとヴォーダラム、ここでも出て来てたんだ。
……しかし、なんだ?この不穏な気配は……。
……我が声へ応えよ、邪竜……我が敵は汝が敵なり、我が剣となりて眼前の敵を打ち砕け……
デター!
……!
……なんだ、この化け物は?
気をつけろ。こんなモンスターは見たことがない。
ククク、バカな人間どもめ、なにかを探してここまできたようだが当てが外れたようだな。
聖剣探してる頃の話。ってことですね。
おまえ達の目の前でなにが起こっているのかもわからんだろう……今から死に往く者が知る必要もないがな。
ロシュフォーニュ、おまえが言うとおり、どうやら獣人たちの裏で厄介なことが起きているようだ。
いや待て、ヴォーダラム。後方からも誰か来たようだ。
ほう、冒険者か?……これはいい。奴らを利用しない手はない。
無益な戦いは愚者のすること。ここは冒険者に任せて、次へ行くとしよう。
一緒に戦ってクレヨー!
ふん……逃げたか。クク、まあいい、別の獲物もきたようだしな。邪竜よ、その力存分に振るうがいい!