
伍長のアサルトもなんとかクリアして。

ごめんくださいですのー。
は、はいっ。えっと……どちらさまでしょうか?

あたくち、リリルンともうちますの。ここはたちかジャノメたんていちゃ、ですわのね?
ジャノメ探偵社?
ここらもむかちと、すっかりかわったからわからなかったですの。セキニンシャのかたはいらっちゃるかしら?
んんー?探偵社だって??

な~に、ねぼけたこと言ってんのかネェ。ここは「サラヒム・センチネル」だよっ!皇国の御用を承る畏くも貴い……。
ちょっとした、イライを、したいですの。

ほら、なかなか、こまりごとをひきうけてくれる、ところってございませんのね?
あのネェ……だからウチは……。

もちろん、シャレーはあとで、ヒツジクルマでどっさり、もってきますわのよ。

!!羊車でどっさり!?

ええ。
羊車って、ナシュモとかにあるあの二頭立てのやつよねきっと。
あれにどっさりって、相当な量になるよ。

お……お安い御用でございます。当探偵社は……。
社長ー!
偽って大丈夫なのかな。
傭兵会社だけど依頼を受けますよ。って言った方が。

えっと、なにか勘違いをしてらっしゃるようですが、うちは皇宮御用達の傭兵会社ですよ。

たいへん申し訳ないのですが一般のお客さまのご依頼はお断……
忍び寄る社長…!

片手棍wsの音!!
これはなんだ、トゥルーストライクか!?
ぐはっ!!

……オホン。
息絶えてない!
耐えてる!!
……え~、当探偵社では……
アブクーバ!!

はっ、はいぃぃ!
殴り倒しておいて人使いが荒い!!
……え、ええと?

蛇の目探偵社モットー!及び、お客様とのお約束条項について!

はッ、はいッ!迅速解決、安心価格ッ!もちろん個人情報絶対守秘でありますッ!

えっと、それから……どのようなお悩みでもッ!経験豊富な敏腕探偵たちが、全力でお応えいたしますッ!
アブクーバ優秀!

……と、まあそういうふうでございます。
まあ。それはたのもちい。
で?本日、リリルン様はどのようなご依頼でしょう?

あるヒトを……、さがちているですの……。じつは、あたくちチョーコーシをやってるですが……

チョーコーシ?ああ、調香師のことですか?

ええ。メにみえない、カオリをあつかうおチゴトでございまちょ?ですから、あたくちも、かけだちのころは、それは、クロウちたのですが……
でも、どうにかカイチャをきずいてコウキュウに、ショウヒンをおろせるくらいに、なりましたですの。
会社作って皇宮に商品を?
えっ、すごいのでは!?
皇室御用達じゃないですか。

ホ~それは、それは!
(あの……ほら、ナジャ社長がココ一番の勝負時につけてらっしゃる香水ブランド「ブブーチェ」。あそこの、社長兼トップ調香師がキキルンだって話、僕、聞いたことがあります……。)
ほんとかい!?

……?ほんとでちゅよ。
あら、失礼。こちらの話ですのよ。ほほ。どうぞ、お続けになって。

それでですねかけだちのころに、おせわになったチョーコーのオチショーにごあいさつが、ちたいのですの。
落ち将?
(……お師匠ですよ。)

おかげさまでキキルンだてらにいっぱしに、やっておるですのよ、って。
すごく苦労したんだろうなぁ。
でも、ここらをはなれてもうナンネンもたってますのでしょう?オチショーも、トージのナカマも、イマはどこにいるやら、ですの……。

なぁるほど。おおよそ、了解いたしましたよ。……そうですネェ。皇宮に縁あるお方ともなればそこいらのペーペーを、おつけするわけにもまいりませんし……。

えぇと……りぃ伍長!
そうなりますよね。

ゴチョー?
……じゃなくって、りぃ探偵!
はいな。

こいつは、数々の難事件を解決した有能な探偵でございますよ!リリルン様の手となり足となり陰となり日向となり……必ずや、お師匠を見つけ出すこと請け合い!どうぞ、なんなりとお好きにお使いくださいませ。
ひぃえ。

(いいかい?ウチが傭兵会社ってことはくれぐれもバレないようにすんだよ……。そうすれば、た~んまり羊車で御足が入ってくるんだからネェ!)
う、うん…。

さあっ、名探偵りぃ!はりきって、行っておいでっ!!

そうねぇ……。やみくもにさがすといっても……てがかりが、ひつようですわのね。

なにか、オチショーについてちりたいことは、ありますですの?
これ、全部聞くのかな。
どんな人物?
エリバーンの、おぢいさんですのよ。だけど、とてもトチヨリとはおもえないほど、おゲンキなカタでちたですの。
一気に絞れた。
とはいえ、かなりのおトチではござりまちょう?ちょっと、チンパイで……。

え、イマですか?たちか、デンセツのオコーのケンキュウをちていらっちゃるますとか……。
伝説のお香!?

どんな性格?
とっても、とってもとーーーーーっても!きびちーいヒトで、なんども、おこられたですの……。

できのわるいデチだった、あたくちはいつも、どなれてばかりでちた……。けれど、みよりのないあたくちには、ジツのオトーサンのよーに、おもえておりまちたですのよ。

だって、オトーサンとはああやって、コドモをちかってくださるものなんでございまちょ?
愛のある叱り方をしてたんだろうな。

どんな体臭?
え、体臭?
自分聞いておいてなんだけども。
体臭というより、香水つけてたのでは?
そうですのね……。いつも、チョーコーをちていらちたので、ホワ~ンとフラワーのよいカオリに、つつまれておられまちた……。だから、オチショーがあるかれたアトには、カオリのチッポが、ついてまちたですのよ。

あ、そうそう!カオリといえば、コレがありまちた。オチショーのつくったオコーですのよ。てがかりに、なるかとおもってもってきたですの。
瑞々しい花のような、良い香りがする……。

…………。そうですわ!このカオリがちたら、アトをたどっていけばいーんですのよ!
なるほど。

……さて、タンテーさん。あたくちたち、まずドコからさがちたら、よいですのかちら?
バルラーン大通りか、ワジャーム樹林か、ハルブーンから選ぶ?
まず人が多い所から当たってみるべきでは?
バルラーン大通りかな。

なるほど、さすがはメータンテーですの。ヒトがイッパイいるオードーリなら、きっとカオリもイッパーイ!とゆーわけなのですね?
んじゃ、行ってみるかぁ。