昇進試験~特務曹長 其の参

アブクーバ やや、りぃさんってば見たことのないキノコをお持ちですね。それって……食べられるんですか?
りぃ ふっ、ふふふふ…これはね。

アブクーバ えええっ!?そ、そのキノコで……社長のトゲトゲの錆がぜんぶ消えちゃうんですか!?
りぃ うんむ。

アブクーバ ん~!素晴らしいです!りぃさんに助けを求めて大正解でしたよー。(……実は、ちょっと不安でしたけど。)

アブクーバ さっそく、そのキノコで失態の証拠を隠滅しなくては!

元気になってきた!

アブクーバ ナジャ社長は、本日も打ち合わせで外出されると聞いてますから、そのときがチャンスです~。

アブクーバ まだかな~。……まだまだなのかな~。

ナジャ・サラヒム アブクーバ!!

アブクーバ はっ、はいぃぃ!

いつもなら慌てるのに、ガッツポーズしてる!

アブクーバ (ついに社長のお出かけですよ~!少し外で待っていてください!準備ができたらお呼びしますから。)
りぃ (うん)

ナジャ・サラヒム アブクーバ!!!……ったく、何回呼ばせるんだいっ!
アブクーバ た、ただいまっ!
  

ナジャ・サラヒム くれぐれもあたいの留守中、不始末のないよう、気をつけなっ。
アブクーバ は、はいっ。もちろんです、社長!

アブクーバ 早いお帰りをお待ちしておりますー。

アブクーバ ……。

アブクーバ ……りぃさん、もういいですよ。さあ中へ。

アブクーバ ささっ、今のうちですよ!りぃさん、さっそくお願いします~。

アブクーバ 例のキノコをオリーブオイルに混ぜて、ぐつぐつ煮込むんでしたよね?実はもう鍋を火に掛けてできあがったものがこちらに~。

なんと。
材料が希少なだけで錬金スキルは低いのか、アブクーバのスキルが高いのか。

アブクーバ あのキノコの数でしたから5回ほど磨けますよ!モーニングスターは僕がしっかりと支えてますから。

アブクーバ さぁ、りぃさん。早速、磨いてみてもらえますか?

りぃは「ラストハンター」で丁寧に磨いた!

汚れは落ちたが錆は落ちていないようだ。

アブクーバ まだ錆が残ってますよね~。やっぱり、この錆は落ちないんでしょうか?

アブクーバ まだ磨くんですか?
りぃ もちろん。

りぃは「ラストハンター」で丁寧に磨いた!

錆が綺麗さっぱりなくなった!まるで新品のように美しい!

アブクーバ す、すごいです!あんなにあった黒錆がどこにも!!

アブクーバ まだ磨くんですか?
りぃ もちろん。

りぃは「ラストハンター」で丁寧に磨いた!

……柄頭の輝きが増したような気がする。

アブクーバ (気のせいでしょうか?いつも以上に輝いてます~。)

アブクーバ ええっ、もっと磨くんですか?
りぃ もちろん。

りぃは「ラストハンター」で丁寧に磨いた!

……柄頭の輝きが増したような気がする。

アブクーバ (気のせいでしょうか?いつも以上に輝いてます~。)

アブクーバ ええっ、もっともーっと磨くんですか?
りぃ もちろん。

りぃは「ラストハンター」で丁寧に磨いた!

アブクーバ おお……これは。こんなに冷たそうな輝きを放つトゲトゲはこれまで見たこともないです、ふひー!

アブクーバ せ、背筋がゾクゾクします……恐ろしいです~♪

アブクーバ……。ヤバいな。恐ろしい…。

アブクーバ りぃさん、もしかして昔、騎士の従者でも務めてたとか?
りぃ ううん。やったことないよ。

  

ナジャ・サラヒム おやおやおや……

ナジャ・サラヒム ずいぶんと楽しそうにしてるネェ……

ナジャ・サラヒム ア・ブ・クー・バ♪

ひぃえ!

アブクーバ な、ナジャ社長!?いったい、いつから!?ま、またずいぶんとお早いお帰りで……

ナジャ・サラヒム 本気であたいが公務代理店に打ち合わせに行ったと思ってたのかい?
アブクーバ じゃ、じゃあ……。

ナジャ・サラヒム ここ最近、あんたたちの行動が、こそこそしてて、何やら不審だったからネェ。こっそり特命社員に内偵させてたのさ。

特命社員とかあるの。

ナジャ・サラヒム 下手うたれて会社の看板に傷でもつけられちゃかなわないからネェ。
アブクーバ そ、そんな……。

確かに、社長としてはもっともな判断なのかも。

ナジャ・サラヒム そんなことよりも、あたいは知りたいことがあるんだ……。
アブクーバ ……!!!

ナジャ・サラヒム 今、なんであんたがあたいの相棒を握ってんだろう、ってネェ?

言い逃れ不可能!!!

ナジャ・サラヒム ……で?

アブクーバ 僕の不注意でしたっ!社長の……社長の大切なモーニングスターに錆をっ!
ナジャ・サラヒム ……ふ~ん、それで?

アブクーバ ……?申し訳ございませんっ。
ナジャ・サラヒム ……それで、報告は終わりかい?

アブクーバ は、はい……。
ナジャ・サラヒム こりゃ、やっぱクビかネェ。

アブクーバ ひーっ!そっ、それだけは~ッ!

アブクーバ ……あ!

アブクーバ 証拠隠滅……。そう、僕はその事実を隠そうと、証拠隠滅を謀り、ナジャ社長をだまそうとしてしまいました!

ナジャ・サラヒム そうだよ。たく……。

ダンッ!

ナジャ・サラヒム っとに……りぃ!あんたもあんただよっ!
りぃ えっ!

アブクーバ ……待ってください!

アブクーバ 責任はすべてこの僕に……りぃさんは、手助けしてくれただけで……

ダンッ!

ナジャ・サラヒム おだまりっ!手を貸したからには同罪だよっ。

ひぃえぇ~!

ナジャ・サラヒム だけど……ツヤツヤと黒光りして……。
アブクーバ

ナジャ・サラヒム あたいの大切な大切な相棒がこ~んなにも美しくなるなんてネェ~♪
アブクーバ !!

ほおずりするほど喜んでるー!!

ナジャ・サラヒム フン。こうなったら、仕方ない!もう、コレしかないだろうネェ……。

ナジャ・サラヒム アブクーバ。
アブクーバ はっ、はいっ!

ナジャ・サラヒム 今回の件、あんたはきっちり落とし前をつけなくちゃならない。わかるね?

ナジャ・サラヒム そして、りぃも……そうだろ?
りぃ はわわ。

黄金貨10枚とか言いませんよね!?

アブクーバ は、はい……
ナジャ・サラヒム あんたは、我が社の人事なんだ。

ナジャ・サラヒム あの件も含め、どう処理するのが適当か、あんたの裁量で決断してみせな!

アブクーバ ……そ、そんな!!

あの件?

アブクーバ ……わかりました。

アブクーバ りぃ曹長。貴殿はこの度、僕……同僚を助けるべく大変な尽力をされました。

アブクーバ これは我が社の社是に謳われている、相互扶助の精神にも則る、立派な行動です。

アブクーバ そしてまた……

ナジャ・サラヒム (あたいの相棒をこんなにも美しく磨いてくれたんだよ♪)

アブクーバ ……を磨き上げたことは社歌に謳われている、社長への揺るがぬ忠誠心を示す、賞賛されるべき行動です。

キノコいっぱい取ってきて限界まで磨いてよかった!!

アブクーバ さらに、ここ最近の御公務での活躍ぶりも勘案すると、りぃ曹長は……。2階級特進し、少尉。つまり、傭兵将校試験を受けるに値する実績と能力を有しておられると判定されます。

2階級特進!!?

ナジャ・サラヒム …………。

アブクーバ し、しかし……。

アブクーバ 一方で、理由はどうあれ、独断専行、社則違反の罪は免れません……。

しょんぼり。

ナジャ・サラヒム よって!!

アブクーバ 2階級特進の上、1階級を降格とし……。

アブクーバ 本日付で、りぃ曹長を「特務曹長」に任命します!!

おお…。
なるほど…。

ナジャ・サラヒム パチパチパチパチッ!アブクーバ、見事だったよ!

ナジャ・サラヒム そして、りぃ特務曹長、昇進と降格、おめでと~!

アブクーバ おめでとうございます!(……すごく緊張しました。)

昇進と降格、おめでとう?

りぃ ありがとうございます…?

ナジャ・サラヒム ふふん♪りぃ特務曹長。あんたは本当にいい仕事してるネェ♪いずれまた、あんたには、この相棒の面倒を見てもらうことにするよ♪

その時はラストハンターを経費で買ってよ!?

アブクーバ りぃさん、このたびは、本当にご迷惑をおかけして……すみませんでした。
りぃ いいえ。大丈夫のことよ。

アブクーバ これは、昇進祝いのボーナスだそうです。それと、これもお持ちください。「特別社長賞」だそうですよ!

特別社長賞?
5回磨いたからかな。

アブクーバ 良かったですね。いろいろありましたけど、これで一件落着です。
りぃ アブクーバの命が無事で良かったよ。

アブクーバ さぁ、りぃ特務曹長。その金で、パァッと飯でも行きましょうよ!嫌なことなんか忘れて!!できれば、僕もお供して……。
りぃ えーっ!私が奢るのぉ?

ナジャ・サラヒム アブクーバ!!!
アブクーバ はっ、はい~!

ナジャ・サラヒム あんたは行くところが別だろう?どこだっけ?
アブクーバ じ、重営倉です……。

ナジャ・サラヒム そうだよ。最近、使ってないんだ。しっかり、掃除してきな。
アブクーバ はっ、はい~♪

ここで話してるの、いつも聞こえてないのかな?って思ってたけど、やっぱり聞こえてますよね!!

「特務曹長」に昇格した!
だいじなもの:山猫特務曹長バッジを手にいれた!

アトルガン霊銀貨を手にいれた!
アトルガン黄金貨を手にいれた!